10月20日、自宅近くの映画館で「十三人の刺客」を観て来ました。
あらすじは、将軍に連なる血を嵩に、不条理な殺りくを繰り返す暴君・松平斉韶(稲垣吾郎)を暗殺するため、島田新左衛門(役所広司)の下に終結した13人の刺客たち。
斉韶を守る、新左衛門のかつての同門・鬼頭半兵衛(市村正親)が敷く鉄壁の布陣を潜り抜け、無事本懐を遂げられるや否や――こんな感じのお話しです。
最近は「君に届け」や「大奥」など、軽めの、どちらかといえば女性向けの映画を見ることが多かったので、久々の時代劇らしい命の重さにちょっと圧倒されました。
出演者はほとんど男性ばかり。
女性は本当に少数で、華やかさとは一切無縁な作りは必然的に無彩色なイメージを連想させて、重さと濃さを感じさせます。
のっけから切腹シーンが出てくるのも、しばらく重たい映画を見ていなかった所為か、私にはとてもショッキングで、思わず眉根が寄ってしまいました。
話題のSMAPの稲垣吾郎さんの殿様は、本当に傍若無人で、そこまでしたの…っていう残虐さ。
その人間性はどうなのよって嫌悪するやら呆れるやらの無茶苦茶ぶり。
「こんなコトして嫌われたらどうしようって思った」というようなことをご本人がテレビで言っていたようですが、そこはお芝居だと割り切れるので、むしろ新しい顔の発見ということでよかったんじゃないかと思います。
むしろ私としては残虐さより、犬喰いシーンの方が見ててイヤだったかも…。
お膳で運ばれてきた食事を全部そのお膳にあけて、ぐちゃぐちゃに交ぜて顔を突っ込んで食べる。
稲垣さん、頑張ったんだなぁ…と思いつつ、このシーンだけは思わず目を反らしちゃいました。
ごめんね、吾郎ちゃん;;
殿様暗殺を試みるシーンではバリバリ人が死んでいき、最後、同門で旧知のふたりが180度逆の立場で相見えるシーンは、情と立場を挟んで命を掛けるという、まさに日本の時代劇。
出演している役者さんがまた渋い俳優さんが多いので、余計に重さを感じたのかもしれませんが、よい時代劇映画だったと思います。
ただ、後半の戦闘シーンは、ちょっと長すぎだったんじゃないかと。
刺客側13人に対して、殿様側は150人ほど。
単純計算で、一人当たり10人ちょっと倒せば壊滅するはずなのに、次から次へと敵が現れるのには思わず苦笑。
その前に、せっかく屋根に陣取って、狭いところに押し込められた状態になってる殿様一行を弓で攻撃してたんだから、弓が尽きるまで撃ちまくって、もっと敵を減らしてから白兵戦に持ち込めばいいんじゃ…とも思ったんですが、まあそれはおいといて、家が崩れたり、火が上がったり、派手な演出で飽きさせない工夫はあったと思うのですが、それでもやはり戦闘シーンは長かったように思います。
あと、どう見ても死んだとしか思えない人がまるで怪我ひとつしてないかのように現れるのには、かなり驚きました。
こんな感じで少々難はありましたが、トータルで見ると、緊張感のあるよい映画だったんじゃないかと思います。
大儀のために命を掛ける。
女の立場から言うとそれが絶対に正しいとは思いませんが、死に場所を定めて突き進む男の姿は、やっぱり格好いいなと思います。
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監督 : 三池崇史
原作 : 池宮彰一郎
脚本 : 天願大介
音楽 : 遠藤浩二
キャスト :
役所広司 / 山田孝之 / 伊勢谷友介 / 沢村一樹 / 古田新太 /
高岡蒼甫 / 六角精児 / 波岡一喜 / 石垣佑磨 / 近藤公園 /
窪田正孝 / 伊原剛志 / 松方弘樹 / 吹石一恵 / 谷村美月 /
斎藤工 / 阿部進之介 / 内野聖陽 / 光石研 / 岸部一徳 /
平幹二朗 / 松本幸四郎 / 稲垣吾郎 / 市村正親 / 他

