印象的なタイトルに惹かれて読んでみました。
- 脳男 (講談社文庫)/首藤 瓜於
- ¥620
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内容は、連続爆弾犯のアジトで発見され逮捕された鈴木一郎。取調べで新たな爆弾の在り処を警察に告げるが、果たして彼は逃げた爆弾犯の共犯者なのか違うのか、精神鑑定を依頼された医師・鷲谷真梨子は鈴木の受け答えに不審を抱き、ひとつの可能性に行き着く。
鈴木にはもしかしたら感情というものがないのではないか?
真梨子が鈴木の真実を探り始めた時、病院に新たな爆弾が仕掛けられ、犯人から鈴木を渡せと要求が…という感じでしょうか。
江戸川乱歩賞受賞のミステリーですが、トリックがどうのこうのの前に、「感情がない人間」という設定に興味を惹かれます。
感情というのは、意識するでもなく生まれたときから備わっているので、一般的に、その存在を意識することはあまりないと思うのですが、それがあるとないではこんなにも違うんだ…と、とても面白く読みました。
ただそういったところは、どうしても説明になってしまい、多少難しいかもしれません。
それでも話の流れが滞るようなことはなく、先へ先へと読み進められるので特に苦痛を感じることはないと思います。
爆弾騒ぎに関しては最後におやっと思わせる結末を用意して終結しますが、この本だけでは、「鈴木一郎」なる人物のなぞが解けきれていないのが残念といえば残念です。
その分、続きを読んでみたいなと思わせる本。
今回7年ぶりに続編が出たとの事なので、そちらも読んでみようかな。
絶賛お奨め…ってわけではないですが、人間の精神構造などに興味がある方には面白く読める本じゃないかと思います。

