東京シティ・フィル
指揮    高関健

ムソルグスキー    交響詩「はげ山の一夜」原典版
ニールセン   交響曲第6番「素朴な交響曲」
ラフマニノフ    ピアノ協奏曲第3番
ソリスト   清水和音

オペラシティで今年2回目のシティ・フィルを聴いて参りました!今年はシティ・フィルと新日フィルを応援したいな〜と。

ムソルグスキーのはげ山の一夜は編曲版は聴き慣れている訳ですけれども、原典版はアバドが世に紹介されて、しかしそのあともなかなか日本などでは聴けない曲の一つですね〜。
一風変わった感がある原典版ですけれど、北の土に着いた不器用にならざるを得ない庶民的な風情が随所に感じられて、芸術的には洗練されていないかもしれないのですが、お伽話の原型を見るような物語性を私は感じて面白いと思いました。

ニールセン6番については、とても素晴らしい演奏に感じられました。聴き込んでいるわけではありませんので、細かなところはわかりません。しかし、各パートが慎重に繊細に忠実に音楽を再現しながら、全体がとてもよくまとまっていて、ニールセンとはこのような音楽ですよ、ということがダイレクトに伝わって来ました。終曲して会場からはブラボーと盛大な拍手。休憩中に「聴けて良かった!面白いね〜」という感想が聞こえてきました。とても満足しました!

後半にコンチェルトをメインでというのもこの日の構成の面白いところ。

清水和音さんのラフマ3番は何度か聴いてきましたが、安定の巧さ!安心して心を委ねられます。若手のデビュー仕立てのイキの良いピアニストが、必死になって弾く姿もいいのですけれど、技術的には安定して、かつ、音のコントロールから表現まで全てをものにした演奏でしたので、ラフマニノフのロマンティシズムがどこまでも広がり、会場を巻き込んでいたな〜〜。さすがです。
思索的とか深みなどというのとは違う、軽やかな音が光輝くオーラとなって、舞台に舞っていました。

それにしても……もっと多くの方に、東京シティ・フィルの意欲的なプログラムを聴いてほしい!入りは6割くらい?