考え方の癖① ~生きづらい癖は手放しましょう | 表参道の心療内科カウンセラーのblog

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表参道の心療内科で働く心理カウンセラーのblog。症例件数のべ8千人。生きやすさにつながる問題解決&提案型のカウンセリングで、高いリピートをいただいています。

なくて七癖というくらい、人間って癖だらけです。

私もモチロン癖だらけです()

 

癖は個性だし、自分や周囲に害にならない無難な癖は、置いておいて…

 

「いつも私は嫌われる」

「私の話は皆が退屈に感じている」

「きっとうまくいかないだろう」と考えがちなのも癖だし、

「今、私のことバカにして見ていたな」とか

Lineの返事がいつも遅い。本当は私のこと嫌いなんだろう」

「口では褒めてるけど、内心はバカにしているだろう」

などと、言われてもいないことを勝手に受け取ってしまうのも考え方の癖です。

(上の例は、実際に心療内科にいらっしゃった患者さんがおっしゃっていた考え方の癖です)

 

このようにツラさやストレスにつながる考え方の癖を持っていると、ストレスを感じる場面が多かったり、周囲と心地よい関係が築けずトラブルになることが多く起こってきます。

 

心理療法でいう“考え方の癖”は、別名“認知の歪み”(最近は歪みという表現は避ける傾向にあります)で、生きづらさやストレスにつながる考え方のことを言います。

 

代表的な6つの癖(認知行動療法の巨匠、Dr.アーロン・ベックらが提唱)に絞ってご紹介します。

 

1.先読みの誤り(the fortune teller error
悲観的な予測をたててしまい、その為自分の行動を制限してしまい辛くなる傾向。
せっかく家を買ったのに「この先、ローン地獄に苦しむに違いない」と考えて辛くなったり、恋人ができても「きっとすぐに飽きられるだろう」などと悪い方にばかり予測してしまうようなことです。

 

2.べき思考(should statements
「~しなければならない」と考えて自分を追い込んでしまう傾向。
多いのは「人に頼るべきではない」「体に鞭を打ってでも頑張らねばならない」「迷惑をかけてはならない」という考えを自分や他人に向けて辛くなるような考えです。

 

3.思い込み、決めつけ(emotional reasoning
自分が着目していることだけに目を向け、根拠が不十分なのに正しいと決めつける傾向。自分が感じていること=真実 と考えてしまう傾向。
「皆、私には冷たいように感じる。私は嫌われている。」「関西人はみんな面白い」「人は必ず裏切る」「私は肝心なところでいつも失敗する」など主観による思い込みを事実と考えてしまうことです。

 

4.深読み(mind reading
別名、読心術。相手の気持ちを一方的に推測して、そうに違いないと決めつける傾向。
友達が、会話中スマホを見たら「私との会話に飽きたのね」と思い込んだり、「口では褒めているけど、内心バカにしているのだろう。」「お世辞を言ってるな。何か魂胆があるのだろう」と、悪くとらえて決めつけるようなことです。

 

5.自己批判(personalization
よくないことが起きると自分のせいだと考え自分を責めてしまう傾向。
残業続きで思考力や集中力が低下しているのに「自分の処理能力が低いのがいけない」「僕が雨男のせいで雨が降った」と考えるようなことです。

 

6.白黒思考(all or nothing thinking
物事を極端に白か黒か、いいか悪いか、0か100かで考える傾向。
「1番以外意味がない」「全員に好かれなければダメだ」など、完璧主義的な発想です。

 

この他にも辛くなる考え方の癖、沢山あります!

レッテル貼り、過度の一般化、結論の飛躍、マイナス化思考、嫌な暗示を自分にかけまくるなどなど。

 

考え方の癖を生きやすくしていく療法にご興味ある方におススメの本です♡

 

 

カウンセリングでは、どのような考え方の癖を持っているかをテストで調べていきます。そして、わかりやすいように小芝居しつつご説明します()
 

病気や生きづらさにつながっている考え方の癖を理解していただいてから、認知行動療法や対人関係療法という療法で、この考え方の癖を生きやすく書き換えていくトレーニングを行います。

 

一定時間のトレーニングを行った後、再度、考え方の癖のテストを行うと、かなり数値が下がっている方が多いです。

カウンセラー冥利につきる瞬間です♡
 

生きづらい癖を抱えていらっしゃる方は、カウンセリングにどうぞ♡

 

 

そして、最後に。

blog書いておいて言うのもなんですが、blogやSNSの内容を精査せずに100%鵜呑みに信じてしまうのも考え方の癖です。
主観と事実を分けず鵜呑みに受け取るという癖になると思います。
これは、私たちの多くが気づかぬうちにやっている癖だと思います。

 

専門知識を持った人が根拠やデータを一定数とって書き上げている学術論文やニュースと、個人が主観に満ちて書いているblogやSNSは分けて受け取るのが妥当かと思われます。

根拠の薄い話をそのまま信じたり広めたりするのは、生きづらさにつながっていくので、正見(物事を正しく見る)していけるように、成熟していきたいなと私自身、常に思っています。

 

という私も、デイブスペクターが実は日本人とか、平井堅が外国人という根拠の薄すぎるフェイクニュースを一瞬信じました(笑)

生きづらさ
につながる癖は、もう手放して生きやすくしていきましょうね。