「死ね。」「消えろ。」ドラゴンボール系の悪役がよく使っていたセリフだ。戦隊ヒーローものの悪役も以前は使っていたと思う。いじめでよく使われる言葉だ。ドラゴンボールなどの勧善懲悪系番組、マンガ、アニメ、ゲームから、「死ね。」「消えろ。」が広がったと思っている。男の子が絵をかくときは、主役よりも、悪役、怪獣、恐竜、ドラゴン、モンスターが圧倒的に多い。悪役が「かっこいい」と思っている。

 

  対決、バトル、(擬似)戦争がかっこいいと思っている。正義の味方より、悪役の真似をする子の方が多い。

 

 良いことをすすめているようで、実際は悪いことに誘発されている子供たち。男の子はとくに、「かっこいい」ことにあこがれる。優しさよりも冷たい方がかっこいいと思ってしまう勘違い。いじめる方が強い、かっこいいと思う勘違い。

 

 一方で、主役がゲームやドラマで銃で人を撃つもの、剣で人を切るものは多い。相手を敵とみなすことで、殺してかまわないという発想で作っている。

 

 善の存在と悪の存在が分かれている勧善懲悪の危険性。自分の仲間でないと思った相手に冷たくなる。ときに残酷なほど。男の子も女の子もかなり冷たくなる。残酷になる。相手を悪者扱いし、責任転嫁する。誰にも(自分にも)無限の可能性、生命の尊厳があると見る人権思想と相容れない。「きもい。」「うざい。」これも、いじめでよく使われる言葉。お笑い系が助長しているように思う。自分の仲間・身内でないとみなした相手に冷酷になる島国根性の日本人ではいけない。