ひさびさに、本の紹介やります。


 その前に、


 暁のヨナがアニメ化決定です!!!


 やったぁぁぁーーーーーーーーーー!!!!!


 しかも、ユンの声が少年陰陽師の玄武をなさった皆川純子さん! イメージあってる! そのまま!


 公式サイト様→アニメ「暁のヨナ」公式ホームページ



 はい、本の紹介に入ります。


 冲方丁さんの『はなとゆめ』です。


 まず、一言。


 なきます。心が。


 この時代で、定子様の勝ち得た帝の真の愛は、比類ない尊いものだと思います。それはこの本を読む前から感じていたことですけど、この本を読むと心に迫ってきます。いっときのものでも、敷かれた道を歩くのではなく、自分で最善のものへと作り変えていく定子様の生き様ときたら!!!

 か、かっこよすぎる……。


 定子様がいたからこその清少納言の「一乗の法」だと思えてなりません。そりゃあね、あんな方がいたら、最愛の人に一番に愛されることを求めてしまうよ! あの時代でも!


 日本史の先生がまたしても、


「清少納言は悪く言われがちですけどねー。まあ、たいてい紫式部のせいですが。ちなみに、先生は源氏物語嫌いです。はい、もう一度言いますけど、先生は源氏物語嫌いです」


 とか言ってたけど、あの二人意外と似てるよ! 紫式部は、だからこその悪口だと思うんだ! 定子様と清少納言の絆の深さとか、一条天皇と定子様の愛に勝るとも劣らないんだもの! ぜったい羨望こもってるよ!


 ていうか、先生どんだけ源氏物語嫌いなの! 五回くらい言ってたよ!


 小式部内侍とか、孝標女に共感できて彰子様サロンがはじめは好きだったんだけど、定子様の最後まで凛とした姿とか読むと……道長が憎くなってくるよ! くそう!

 「言はで思うぞ」とか、「君ぞ知りける」とか!!!


 て、定子様!!!


 読んでる方も清少納言と一緒に泣きそうになる……。


 行成がなー、どんどん道長派になっていくとは言え、あの二人素敵だったのに……と思わずにはいられない。。。


 冲方さんの、誰が恋人になるかを匂わせておきながら、突然名を伏せたりという手法にも感動しました。タイミングが絶妙で、既存の出来事をなぞっているだけではない、洗練された「美化」を感じました。


 この前、荻原さんが「平易な文章」を使いこなしていらしてすごい! と書きましたが、「はなとゆめ」を読んでいて、華奢な文章だ、などと自分勝手に思いました。小難しい文にはならないけれど、美しい言葉が溢れていて、説明し過ぎず、しなさ過ぎず。


 時代小説の堅さを軽く飛び越えているのに、崩れていない、とても読みやすい物語でした。


 読んでいない方、おすすめです。ぜひ!


 描いてみた↓