世間が静かに賑わい始めた旧正月!

 中国の文化では派手に賑やかに!日本の文化では静かに風情などを楽しむ……。

 どちらもやりたい私は今日は風情を感じ、24日は中華街で友人と二人、舞を眺めながら小龍包にパクつきます。



 個人的に中国は大好きです。

 なぜなら、中国の神話や妖怪、文化、日本に伝わってきた陰陽・五行の思想などが大好きだからです。まあ、唐とか呼ばれていた頃の中国なのですが、友人二人から中国にあるあれこれを聞くともうワクワクしてしようがないんです。

 神社で写真撮ってはいけないねんて……なんて見に行きたくなる!


 話は戻って旧正月。

 そもそも、なぜ旧正月を祝うのか。

 今使われるカレンダー、日本以外でもほとんどの国で使われる12ヶ月のカレンダー(暦)は公転の周期を利用して作られた暦、ユリウス暦を改訂した「グレゴリオ暦」を使っています。

 因みに、ユリウス暦を作ったガイウス・ユリウス・カエサルはローマの政治家、軍人、文筆家で、改訂されたのは1582年、ローマ教皇グレゴリウス13世のよってです。

 で、旧正月は、

 中国で伝統的な暦法、中国暦の一種、太陰太陽暦などのお正月です。これは一年のサイクルが今と大幅に違います。

 太陰太陽暦の場合、閏年でない一年は12ヶ月、354日。閏年は13ヶ月になって30日増えた384日あります。

 そのため、旧正月は毎年、今の1月22日から2月19日のあいだを行ったり来たりします。

 太陰太陽暦では一年を24つの時期に分けたものを「二十四節気」といい、2月19日頃を「雨水」と呼びます。その直前にある1日(ついたち)を旧正月と言っていたのです。

 では、このお祭りは中国で中国の神様の祭祀を行い、今年の豊作を祈るものなわけです。

 なのに、日本にもこれを祝う地域や人々がいるのはなぜか。

 それは、日本の一番最初の暦が太陰太陽暦に近いものだったと考えられるからです。

 今、旧暦といえば太陰太陽暦が一番連想されます。

 陰暦や太陽暦などを混ぜて作られた基準のような暦であるためです。

 日本に天文学が生まれ、日が出て月が昇る一日、十二分、百分された定時法の刻みが生まれた元は中国です。

 遣唐使から齎された知識だったわけです。

 ところで、日本の遣唐使たちは強者だと思うのです。当の天皇から賜った宝をすべて唐で売り、そのお金で書物を買い込んで日本へ戻ったそうで。やりおる。

 遣唐使たちは元嘉暦(げんかれき)儀鳳暦(ぎほうれき、中国では「麟徳暦(りんとくれき)」と呼ばれる)という暦法の書物と観測器具を持ち帰ってきたそうです。

 この二つの暦法は先ほど紹介した基準となる太陰太陽暦とさほど変わりません。さすが基準。

 この暦法や定時法の後、日本で不定時法(約二時間を一刻としますが、日の出入りにより徐々に変わっていく。夏は昼の一刻が夜の一刻より長く、冬は逆。干支で分かれていて、つまり、日の出が卯の刻、日の入りが酉の刻、と決められていて、それに合わせて日中と夜間を六つづつに分けていた。)などが生まれ、今の日本になっていったわけです。

 なぜ旧正月を祝うのか、結論、日本が時の流れを刻むようになったお祝い(そうだったっけ…)

 というわけで、楽しい楽しい春節、旧正月の開幕です!


 中国そんな好きじゃない、という方も今だけは文化の深さや関わり、おもしろさを楽しんでみてはいかがですか。


 それではみなさん、よい旧正月を!!!