古本屋さんで衝動買いしてしまった1冊―

 『神道真言 妙術秘法大全』 著者は松田定象さんで、出版社は神宮館です。定価は2000円。


 日本に伝わる様々な妙術秘法の代表的なものを種類ごとにまとめたものです。

 妙術秘法といっても怪しげではなく、神社で読み上げる祝詞や、護符の書き方、ちょっとした占いのやり方に祟りや呪詛を退ける方法などが詳しく書かれています。


 面白かったものを簡単に少し紹介します。


● 昔、安倍晴明が自分の寿命を悟り、人に穢されぬよう卜筮の道具を泉州堺の町の四辻に埋めたといいます。後に誰云うともなく其処に至り、道行く人の言葉を聞いて万事を占うとその吉凶は本当によく当たったそうです。これが辻占の始まり。

 しかし、泉州の四辻でしかできないわけではありません。

 何処でも夜中に四辻に立って日頃に信じている神仏を祈念しながら次に記す歌を三回読み、連れと話しながら行く人の三人目の人の話の様子を自分のことに当てはめる。これでも占えます。


 「行く人の四辻のうらの、言の葉に うらかたしらせ、辻うらの神」

 (ゆくひとのよつじのうらの、ことのはにうらかたしらせ、つじうらのかみ)


● 「あとみよそわか あとみよそわか あとみよそわか」

と三回小声で唱えてから立ち上がり、後ろを振り返り見ると決して忘れ物をしないそうです。


 などなど、細かいものから雨や晴れを祈るものまでありました。


 神道真言の知識がなくても気軽に読める一冊なので、ちょっと興味あるかもという方は読んでみると楽しめるかもしれません。個人的におすすめの一冊です!