今回は詩を書いてみます。ちょっと悲しい思い出が
モデルです・・・。
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『枯れた蝶』
枯れた蝶をみていた
自転車に巻き込まれて枯葉みたいな蝶
帰り道
友達と笑って 綺麗だよ 可愛いね と眺めていたアゲハ
跡形もない 黙りこくる
何に思いを馳せていいのかわからない
見かけただけの蝶に 死んでしまった蝶に
わたしは何を思えばいいのだろう
可哀想に やっと出られた地上で喜んでいただろうに
悲しいなぁ 悲しいなぁ
そう考えていたのに そう思おうとしたのに
慣れた地面から出てきてしまって
どこにいけばいいのか どこに帰ればいいのか
右往左往して クタクタになって
それでも懸命に飛んでいたのに
酷いなぁ 不公平だなぁ 不条理だなぁ
そう思ったら とても とても 辛くなってしまった
となりで黙りこくる友達は
一体何に思いを馳せているのだろう
帰り道
私たちはまた歩き出した
何事も無かったように
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これは小学校の頃、そんな蝶を見たなぁ、と思い出して書いた詩です。
その時は茫然としてしまって、何をしたらいいのかわかりませんでした。
なんというか、巻き込んだのは子供を椅子に乗っけたママさんで、
二人で笑いながら気づかずにアゲハチョウを轢いてしまっていました。
その時はひどい人だっ、と思いましたが、今は仕方ないよなぁ、
とわかっています。
でも、不条理だという思いは消えなくて、今でも蝶はトラウマです。
今日も自転車に乗っているとモンシロチョウが近くを横切って、
危ないから近づくなっ、と心の中でモンシロチョウに言っていました。
虫嫌いの私をもっと虫嫌いにしたトラウマはずっと続きそうです・・・。