「故郷は、遠くにありて思うもの」という一節は、

やはり、そんな気持ちがわかります。

 

私は、やはり、寂しがり屋で、忙しい毎日でないと

その途端に、ムードが落ち込んだり、気力に乏しくなったり

風邪をひきやすくなったり・・・

ろくなことがありません。

 

私の心のふるさととして、一番ぴったりくるのが

Englandの北の方にある Yorkshire なのです。

それは、本日のタイトルに書いた通り。

私のこころの一部はヨークシャーに置き去りです。

 

日本のみなさまには、ピーター・ラビットの故郷で

人気な場所、ヒルトップもヨークシャーですね。

 

ムーアと呼ばれる荒れ地に、羊が放牧されているヨークシャーの

景色は絵のようにのどかで、ステキで、グレーの石造りの家の

色合いに良く似合います。

 

でも、私が すきなのは そこから近い、

Hawarthという小さな田舎町です。

 

Bronteという一家の牧師館が村の高台にあり、現在でも

当時のままに保存されていて、世界中から訪問者が絶えません。

 

でも、ヨークシャーの9月以降・・・

秋、冬の空は、ほとんど、グレー、夏だけ青空が少し見られます。

私は、どちらかというと秋、冬のヨークシャーが好きです。

desperate mood がじっくり味わえて、のんびりできるからです。

まぁ、落ち込み気分でいるのも 私には趣味なのかもしれませんね。

 

良い気候に恵まれない そんな土地で、

ブロンテ一家には6人のお子様たちがありましたが、ほとんどの

子どもたちが幼い年齢でなくなっています。

 

そんななかで、3人の姉妹

シャルロット、エミリー、とアンがそれぞれに絵や小説を書き

『嵐が丘』や、『ジェイン・エア』、詩集などベストセラーになりました。

 

1800年代のことですが、当時、女性名のauthourでの出版は

難しく、詩集は3人とも男性の名前をそれぞれに考えて出版社に

依頼したり工夫をして出版をしていました。

 

産業革命の後は、このようなハワースの村にも工業化の波が

押し寄せ、工場が多くできました。

チャーリーとチョコレート工場の舞台になった工場も

この街にありましたね。

 

ただ、現在では その工場も無くなり(アメリカの会社が類似の

チョコレートを作っていたりします)、工場もほとんど

無くなり、ある意味、昔に戻りました。

 

変わらないことと言えば、牧師館だけでなく、そう、

気候も変わらないのです。

 

ただ、ブロンテ姉妹の活躍の影響で、観光客が、街の経済を助けて

いるため、昔のような閑散とした街並みとは多少異なりますね。

特に冬は、余程のマニアでなければ ハワースにはいきませんね。

雪深いですし、牧師館は村の坂の上の方ですから・・・

 

私たち家族は、私がヨークシャー好きなので、冬も出かけて、

車両用の裏道を駆け抜けて、高台に車を止めて、そこから

グレーと白の世界を、私が心行くまで眺めて帰るという

奇妙なツアーをしていました。

 

同行者のために、帰りには、ヨークシャープディングを食べて

帰ったこともあります。

 

本当になつかしい、私の好きな場所です。

あれから たくさんの年月が流れましたが、

私は、今も

depressive moodになると、ヨークシャーの景色を心の中に描きます。