文豪ストレイドッグス (10) (カドカワコミックス・エース)/KADOKAWA/角川書店

¥626
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気が付けばもう10巻。今回は小休止的なストーリー。キャラクター達の新たな一面が見られて楽しい巻でした。敦君の過去が切ないですね。でもそれで敦君はまた一回り大きく成長したのかな。乱歩さんは何時でも自由人。国木田君のキラキラスマイルが可愛いし、芥川の妹があの人だなんてちょっと意外。色々と勘違いする樋口さんも微笑ましいです。新キャラの花袋さんもなかなか癖のある人みたいで、今後の活躍が楽しみ。ラストは新たな展開を予感させる話でまだまだ彼等から目が離せません。小説の方も秋頃に新刊が出るみたいなので、そちらも期待大。


エミリー (集英社文庫)/集英社

¥453
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「レディメイド」「コルセット」「エミリー」収録。前回読んだ「ミシン2カサコ」は楽しめなかったけれど本作は楽しく読みました。こう言う雰囲気の作品はとても好みです。特に「エミリー」がお気に入り。読んでると野ばらさんの洋服やファッションに対する熱意や愛情をひしひしと感じます。ファッションとは自己表現のアートであるのと同時に自分を守る為の「鎧」でもあるのかなと。他の作品でも感じたことだけれど、野ばらさんの文学の根底にあるのは「異端ゆえの迫害」であり、彼自身もきっと「迫害」されてきた者の一人なんだろうなと思います。


ツインズ―続・世界の終わりという名の雑貨店/小学館

¥1,512
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どうやら前作の方が評判は良かったようですが、私は未読なのでこれはこれで楽しめました。大切な人を喪失した「僕」が教会で出会った破滅的な少女との閉じられた濃密な時間。それは傍から見たらとても奇妙な関係かもしれないし、二人にとっても恋愛関係ではないのかもしれない。血よりずっと濃く、深く互いを繋ぐ「ツインズ」と言う絆は呪いのように二人を縛る。たとえ祝福された未来がなくても。「人生は何時終わるか解らない、だから大事なことは決して先送りにしてはいけない。どんなに今抱えているものが沢山あっても、ないがしろにしてはならないものがある。永遠を求めることは素晴らしいことです。でも永遠が存在すると信じるが故に今と精一杯向き合うことをしなければ、永遠を手にすることなど出来はしないのです。」


阿片―或る解毒治療の日記 (角川文庫)/角川書店

¥410
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かなり苦戦して読みました。阿片中毒を治療するために入院したコクトーが綴る散文とデッサン。内的体験というか、もっと混乱した内容かと思えば決してそんなことはなく、寧ろ理知的で詩的センスを持ち得ない私には正直あまり理解できなかったです。コクトーに限らず、詩人の書く文章って難解な気がします。恐らく本書は原文で読んだ方が楽しめるのかなと感じました。そしてデッサン。シンプルなドローイングだけど見ていると鑑賞者に不気味さ、不安感を与えるよう作品でなかなか興味深い。何処と無く作風がジョルジョ・デ・キリコのように感じました