人間の本質は物質的な肉体ではなく魂意識であること。

 

生命体を創造した至高神クリシュナこそが宇宙で起こる楽しみの享受者であること。

 

至高の支配者(イ-シュワラ)、支配される生命体(ジ-ヴァ)、物質宇宙の顕現(プラクリティ) 、永遠の宇宙時間(カ-ラ)、活動(カルマ)の5つの主題で構成される至高絶対真理が人の形をした至高の神クリシュナであること。

 

人間の姿をした(シャーマスンドラ)至高主クリシュナを知ることは、サット(永遠の実在)、チッド(完全な知識)、アーナンダ(絶対なる至福)の完全なる相・姿(ヴィグラハ)を知ることになること。

 

至高創造主神はブラフマーを創造されたプラピターマハー(大老長老)であるとされており、クリシュナこそが原初の創造神であること。

 

意識は物質の影響下で制約されていて、人間が物質次元宇宙に創造されたときからクリシュナによって敷かれている物質自然の三様式は未顕現意識と呼ばれ、自分で認識することができないものであることを知ること…

 

他にも様々な教えがありますが、これらのことは人生の目的を理解することためにヴェーダ文献が教えてくれる道であり、バガヴァッド・ギーターの教えを正しく使って生きるなら、この物質界を超えた目的地にいつか必ず到達するといわれています。

 

その目的地のことをサナータナ界といい、そこは永遠で精神的な世界です。

 

この物質界にあるものは、体であろうが果物であろうが、誕生して少しの間留まり、何らかの副産物を生んでだんだんと衰え、やがては消滅していく一時的なものです。

 

しかし、その一時的な世界を超えたところに、この世とは違う自然律で成り立つサナータナ・永遠不滅界があります。

 

第十一章で、生物(ジーヴァ)もサナータナ、宇宙創造主もサナータナといわれていて、サナータナダーマつまり、永遠なる宇宙空間も、永遠の至高神も、永遠の生命体もみな質的には不異(ひとつ)なのです。

 

私たちをこのサナータナダーマに立ち返らせることこそ、バガヴァッド・ギーターの全目的だといえます。

 

私たちは物質界で一時的な仕事に従事していますが、至高神が定める活動に目を向けてクリシュナを喜ばせたいという思いでの活動を始めるならこれまでのカルマはことごとく浄化され、清らかな魂で純粋無垢な生活を始めることができるのです。

 

そしてクリシュナを喜ばせる活動の最たるものがクリシュナのことを知り、クリシュナに帰依することなのです。