手術の日まで | 母は脳腫瘍

手術の日まで

入院して生活が単調になったせいか、多少諦めもあるのか、なんだか母が一気に年老いたように見えます。
いつもテキパキ行動していたのが、頭をぶつけたり転んだりしないように慎重に動いているのでしょうか、ノロノロとのっそりと歩くようになりました。
そして、先日の血管造影の検査以来、微妙に右をかばうような歩き方になり、ますます病人っぽく感じられます。

回診は、毎朝10時頃に行われているそうで、父がその時間に間に合うように病室へ行ったのですが、母のお部屋は素通りだったそうです。
たまたまなのか、それともこれ以上の治療や観察の必要がないのか・・・。
ため息。

こんな暗~い状況の中でも、いくつかいいことがありました。
まず、母に痛みがほとんどないこと。ずっと動いていないので、膝や首が痛くなる程度。
病院の至る所に貼ってある(と感じちゃうくらい、よく目につく)「緩和ケア」が必要な患者さんは、ご本人はもとよりご家族の方も大変お辛いでしょうね。

それから、父が以前にまして自分の健康に気をつけるようになってくれたこと。
このような辛い経験はこれ以上必要ない、と、私たち姉妹や孫たちを思ってのことです。

それと、私のお友達。
結構周りにいるんですね。脳疾患を経験された方。
経験に照らし合わせて、適切なアドバイスをしてくれたり、倒れないように!と、栄養満点の食べ物をわざわざ送ってくれたり。改めて彼らの存在に感謝しています。

今まで当り前だと思っていた「健康」ですが、これ以上尊いものはないと再確認しています。

手術の日まで、どうか、母が無事で過ごせますように。