Vialeの皆様、はじめまして。

ムービーカメラマンのchoです。

プロデューサーのNさんに「ブログを書いてみないか」と誘われ、文才もないくせに身の程知らずにも引き受けてしまいました。

本名は髙橋暢。「暢」は「ちょう」と読みます。
ただ、漢字だと「かも」と読まれたり、中には「あ、そっか、鴨長明の鴨か」と意味不明な納得をする人もいるので、choと表記させていただきます。

雪国秋田県出身。現在は愛妻、愛犬と共に東京都日野市に住んでいます。
愛妻はひとまず置いといて愛犬の紹介を。名前はナナ。メスの柴犬で年齢は推定4歳。2年前、犬の保護団体を介して我が家にやって来てました。小振りでスマート。キタキツネのようです。

ナナと散歩してると、「かわいい!」「撫でていいですか?」と声がかかります。
特に女性が多いです。ナナを連れていない私はただの汚いおっさんですから、勧誘や職質を除いて他人から声をけられることはないし、間違っても見ず知らずの女性から声がかかることはありません。

しかしナナを目の前にしてしまうと、たとえおっさんが飼い主でも、声をかけずにはいられないようです。ナナの可愛さは、おっさんに対する世間一般的な嫌悪感など払拭する普遍性を持っています。ナナはおっさんの救世主。おっさん界のジャンヌ・ダルクです。



おねだりするときのあの目。お気に入りのぬいぐるみの首っ玉に噛み付いて振りまわすあの様子。眠気にうとうとするあの表情。私が帰宅すると真っ先に走ってきて立ち上がり、両前足でバンバンするあの姿。嗚呼。

ナナの話は尽きませんので、ちょっと仕事のお話を。

皆様よくご存知の巨匠野澤和之監督とは、かれこれ10年来お仕事をご一緒させていただいており、一緒に全国各地にロケに行っては行く先々で珍道中を繰り広げています。

昨年は長編ドキュメンタリーの撮影に2人で札幌に通いました。
テーマは明治の偉人新十辺、じゃなかった、新渡戸稲造の意志を今に受け継ぐ人々です。
新戸部、じゃなかった、新渡戸稲造と言えば「武士道」の著者、旧五千円札の肖像といった漠然とした印象が大多数で、実際何をやった人かはあまり知られていないのではないでしょうか。

私も詳しく知りませんでしたが、今回の取材に先立ち、プロデューサーのNさんに新渡戸稲造の偉業をお聞きし感動しました。さすがは新渡戸稲造の系譜を継ぐ有名国立大学ご出身のNプロデューサー。見識が深淵です。

新都辺、じゃなかった、新渡戸稲造は、慈悲深い教育家であり、貧しくて教育を受けられない人々の為に自費を投じて夜間中学を建て、これを「遠友夜学校」と名付けました。

遠友夜学校は開校から50年に渡って人々に教育の機会を提供し、1000人以上の卒業生を世に送り出しながら、1944年、軍事教練を頑なに拒んだため、閉校に追い込まれました。そして現在、その教育精神を受け継いで札幌で自主夜間中学を運営している人達がいます。昨年、監督と私は札幌でさらなる珍道中を繰り広げながら取材を敢行しました。

タイトルは「新渡戸の夢 〜学ぶことは生きる証〜」

現在公開に向けて準備中とのこと。
私にとって初めての長編ドキュメンタリーです。ナナと共に、じゃなかった、愛妻と共に公開を楽しみにしています。