【VIAラボ通信】

 

50代らしいビジネスづくりに伴走するビジネスボーン・コンサルタント
VIAラボの山崎明美です。

あなたの学び・得意・経験を価値に換えて、ビジネスのぶれない
骨格づくり・筋力づくり・しくみづくりを支えます。

 

 

この頃、起業家で、母親・妻である方に、


「中2の娘がいるんです。
子宮頸がんワクチン、打つ方がいいのかどうでしょう?
副作用があるとかなんとか、ニュースになってましたよね」


とご質問をいただきました。
この話題、この2年程は濃くフォローできていなかったので、

あらためて確認してみました。

今日の記事は、完全、私の保健医療専門職の部分で記載しております^^;;
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急いでまとめたので(2024.4.22)、十分網羅できていません。ポイントのみ。

 

◎接種の数値や研究結果を文章で掲載すると、接種誘導に受け止められかねないので、一般の方もアクセス可能な出典元を掲載してありますので、確認したい方は、ぜひご覧ください。

 

◎そもそも、子宮頸がんの原因となるHPV:ヒトパピローマウイルスの感染は、セックスを経験した人のほとんどが一度は感染すると考えられています。
そのほとんどは体外に出ていきますが、繰り返し感染することもあります。
膣性交やオーラルセックスを伴う性的接触が継続する人は、定期的なHPVチェックが望ましいと考えます。

◎現在、日本の子宮頸がん、
年間約10,000人の女性が子宮頸がんに罹患し、
約2,900人が子宮頸がんによって死亡しているという数字が報告されています。

 

 

◎子宮頸がんは、性感染症のカテゴリーに位置しますので、予防はコンドーム装着が有効です。

また、どんな相手とセックスするのか、も予防に関連するでしょう。

ですので、子宮頸がんの予防に、子宮頸がんワクチンが第一義ではないとも考えられます。

 

子宮頸がんワクチンの接種効果は、セクシャルデビュー前が有効です。

とすると、将来、どんな相手とどんなセックス、予防をするかは未知数ですので、まさに予防として子宮頸がんワクチンが選択肢にあるわけです。

 

参考:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))全国推計値:がん罹患データ(1975年〜2015年)
 https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html (Accessed Oct. 24, 2022)
参考: 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)全国がん死亡データ(1958年〜2020年)
 https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html (Accessed Oct. 24, 2022)


◎性感染症の予防の現場で、いろいろご相談を受けてきた専門職としては、

「性行動の本当のことは本人だけが知っている」

「親がすべて知っているわけではない」

「性行為、理屈だけで考えられることだけじゃない」

と思うのですわ~、、、。

そして、「子ども」も適切な知識を知って、

その子・その人なりにりかいしたら、

選択ができる、と思うのです。

 

この選択のための、適切な性の教育、性感染症予防の教育、

ひいては子宮頸がんワクチンについての教育が足りていないので、
判断や選択を難しくしているのではないかと思っています。

じゃあ、どうするか?
親御様の立場でしたら、

可能な限りの知識を得て、お子さんの未来の性行動のベストな状態、

理想・想いと異なる場合が起こりえるということを想像してみて、

そして判断なさるといいのではないかなあ、と思います。


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基本は、性、性行為、性の健康についての学びだと思います。

この学びが十分かどうか、まずはそこから、、、だと思います。

 

お子さまとお話する前の基礎知識として、下記の内容を置いておきます。


余談)
ちなみに、前職で、大学生に子宮頸がん予防の授業をした際には、

接種への判断は様々です。

学生個人の性体験の身近さの程度が影響しているかもしれません。
伝える側がニュートラルに、誘導せずに、伝える大切さも思った出来事です。

 

 

そもそも、子宮頸がんって?

 
*20代後半から、子宮頸がんにかかる人が増える
 
*女性のがんによる死亡は、多い順に次の順番(2019年)。

 大腸、肺、膵臓、乳房、胃、胆のう、子宮、肝臓

 

*女性がかかる「がん」の順番は、多い順に以下(2019年)

乳房  22.5%

大腸  15.7%

肺    9.8%    

胃    9.0%

子宮   6.7%

膵臓   5.0%

 

※「子宮」:子宮頸がん+子宮体がん

 

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子宮がんにかかる人は少ないと思いましたか?


ただ、

子宮の入り口の“子宮頸部”という部位に発生する子宮頸がんは、


女性の

🔴20歳代後半頃から発症者が増え

🔴30歳代後半でピークを迎えることが特徴


女性の

🔴20~30代に発症するがんの1位

🔴40~50代に発症するがんの2位

 

なのです。
 
 

どうなってる?子宮頸がんワクチン

HPV:ヒトパピローマウイルスの中には、子宮頸がんをおこしやすい種類(型)のものがあります。
HPVワクチンは、このうち一部の感染を防ぐことができます。
 
現在、日本国内で使用できるワクチンは、防ぐことができるHPVの種類によって、
2価ワクチン(サーバリックス):HPV16型・18型
4価ワクチン(ガーダシル)  :HPV16型・18型
子宮頸がんの原因の50~70%を防ぐと考えられている

9価ワクチン(シルガード9) :HPV16型・18型・31型・33型・45型・52型・58型
子宮頸がんの原因の80~90%を防ぐと考えられている
 
 
 
※1: 1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
※2・3: 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※2)、3回目は2回目から3か月以上(※3)あけます。
※4・5: 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の1か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※4)、3回目は1回目から5か月以上、2回目から2か月半以上(※5)あけます。
 
 
◆接種率やワクチン接種への考え方で、こんな調査結果が紹介されています。
ただ、データがやや以前の物なので、その後の状況は、この下の接種率の変化を見ていただけるといいですね。
 
 
 
 



 

副反応について

 
2020年1月のWHOの発表
「予防接種ストレス関連反応(Immunization Stress-Related Responses:ISRR)」という概念
 
 
◆ISRRとは?
年齢(10歳代)、以前の注射後の失神などのいやな経験、血液や注射やけがに対する恐怖などの
予防接種に関連する「不安」によるストレスが原因で起こりやすくなる。

接種前~接種後5分以内におこる急性ストレス反応や血管迷走神経反射、
接種後数日でおこる解離性神経症状反応(Dissociative Neurological Symptom Reactions:DNSR)
に分類される。
 
積極的な勧奨接種中止のきっかけとなったHPVワクチン接種後の多様な症状は、
DNSRの特徴と一致している。
 
DNSRは予防接種以外のストレス要因によってもおこるが、
接種後 7 日以内に生じた反応はISRRと考えることが妥当とされている。

接種に対して極端な不安や恐怖心がある場合は、無理をせずにかかりつけ医に相談が推奨されている。

接種後に、健康に異常を感じた場合は、不安が症状をさらに悪化させることがあるので、
自己判断をせず、予防接種した医療機関や相談窓口に相談することが勧められている。

参考:HPVワクチン(子宮頸がんなどの予防ワクチン)-Know VPD!
 

 


◆ワクチン接種後の主な副反応の症状


発熱や接種した部位の痛み・腫れ、注射の 痛み・恐怖・興奮などをきっかけとした失神があります。

 

HPVワクチンは、筋肉注射で接種します。 
ー接種部分の痛みや腫れ、赤みなどの症状が起こることがある。
ー接種を受けた部分の痛み(疼痛)⇒50%以上の頻度で発生
ー多くの場合は数日程度でおさまる
 
 
◆副反応の起きる頻度や心配な症状など、もっと知りたい方はURLより↓
詳しく、わかりやすく記載されています。
 
 
 
 

保健医療情報を探す際に、留意していただけるといいコト

 
保健医療情報を探す際に、あたりまえのことかもしれませんが、あらためて記載しておきますね。
専門職、研究職として情報収集してきた一個人の観点です。
 
■最新の情報を探す
 
■まず最初は、公的機関、専門機関の発信している情報を見る
 
■厚生労働省のサイトは近年、非常に充実してきています。リンク先も掲載されていることが多いので、まず、厚生労働省のサイトを確認するとよいでしょう。
 
■専門機関や学会、総合(大規模)病院からの情報では、発信元ごとに発信の濃さや角度が異なるので、いくつか見てみる。
 
■各学会が、近年では一般向けの情報を整理して掲載していることが増えました。有益な新しい情報があります。
 
■個人クリニックや私設の法人の情報は、「誰が」監修しているかにより、内容に幅があることを心得て、他の情報と比較して受け止める。
 
■個人の発信、例えばブログやHPは参考になる内容も多いですが、読み手の状態と異なるシチュエーションで書かれていることも多いので、1例として受け止め、基本は公的機関や専門機関の情報を確認する。
 
🔴ブログや個別HPの「病気」や「治療」の記述は、自分に該当しない場合や、解釈の誤りが記載されていることがありますので、留意しておくとよいでしょう。

🔴病気の記述をたくさん読むと、不安が増したり、気分が滅入ることがあります。そういう際は一旦、読むのをやめましょう。
時間を空けるか、「自分の場合」についての判断を解説してくれる専門家と話しましょう。
 
 
 

もっと知りたい人へ:基礎知識~詳細知識のページ紹介

※ここでは子宮頸がん、HPV、子宮頸がんワクチンについて。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


↓専門的ですが。

 

↓こういうサイトも