大好きな歌舞伎を観た時、ちょっと心にとまったセリフがありました。

江戸時代を描いた「世話物(せわもの)」
歌舞伎は江戸時代の文化ですから、当時のいわゆる、今で言うとトレンディドラマ(笑)でしょうか?
の中で。

ある悪人がおり、人を殺して金を盗んだり騙したりして暮らしていた。
十手持ちがその悪人を捕まえようかどうしようかと考える…

「あいつは、殺したり盗んだり、小さい悪事は働くが
(倒幕などの)天下を揺るがすような大悪党ではないから、
金でもくれてやって、上手くこの件(←詐欺をしようとしていた)から手を引かせようじゃないか」


というセリフがありました。
そして、そのように事が運びました。
殺しても騙しても、見逃してもらってお金まで貰ったんです。

今の時代には考えられない!

お芝居の中ですが、そういう感覚はあったのかと思うと
びっくりします。