「今日は飲もうかな。」

以前の私は、仕事を終えて帰宅すると、そんなことを考えるのが当たり前でした。一日の疲れを癒やすにはアルコールが必要だと思い込んでいたのです。

しかし今は違います。

もう自宅でアルコールが欲しいと思うことが、ほとんどなくなりました。自分でも驚いています。断酒を宣言したわけではありませんし、お酒を敵だと思っているわけでもありません。友人と会えば楽しく飲みますし、旅行先ではその土地の美味しい料理と一緒に一杯いただくこともあります。

ただ、自宅では飲まない。

この習慣が、すっかり身に付いたのです。

振り返ると、最初は決して楽ではありませんでした。

仕事から帰れば、「ビールを飲みたい」「今日は頑張ったから一本くらいいいだろう」という気持ちが何度も湧いてきました。それは長年続けてきた習慣ですから、そう簡単には消えません。

しかし、そのたびにノンアルコール飲料や炭酸水を飲み、食事を済ませ、ゆっくり過ごして眠るようにしました。

最初は物足りなさがありました。

けれど、その物足りなさは永遠には続きませんでした。

人間は不思議なもので、新しい習慣を繰り返していると、それが当たり前になります。

今では仕事を終えて帰宅しても、「お酒を飲みたい」という発想そのものが浮かばなくなりました。

それよりも、お風呂に入ってゆっくり過ごし、睡眠をしっかり取ることのほうが楽しみになっています。

この変化によって、一番感じたのは体調の違いです。

朝の目覚めが軽くなりました。

体のだるさも減りました。

頭も以前よりすっきりしています。

もちろん年齢を重ねていますから、若い頃のような体力が戻るわけではありません。しかし、アルコールを毎日飲んでいた頃と比べると、疲れ方が明らかに違います。

睡眠の質も良くなりました。

睡眠は健康の土台です。

どんなに栄養のあるものを食べても、どんなに運動をしても、眠れなければ体は回復しません。

以前の私は、お酒が睡眠を助けてくれると思っていました。

しかし実際には、眠れているようで眠りの質は良くなかったのだと思います。

今は自然に眠くなり、朝まで眠れる日が増えました。

この変化は、私にとってとても大きな財産です。

もう一つ感じるのは、お金が減りにくくなったことです。

毎日のようにお酒を買っていた頃は、一回の金額は大したことがなくても、一か月、一年と積み重なるとかなりの出費になります。

今ではそのお金を本や旅行、美味しい食事など、自分が本当に楽しめることに使えるようになりました。

これは生活の満足度を高めてくれています。

私は投資もしていますが、投資だけがお金の使い道ではありません。

人生を豊かにする経験にお金を使うことも、大切な投資だと思っています。

そして、自宅で飲まなくなって分かったことがあります。

「飲みたい」という気持ちは、本当にアルコールが必要だったのではなく、習慣だったということです。

毎日同じ時間になると飲む。

テレビを見ながら飲む。

食事と一緒に飲む。

その繰り返しが脳に刻み込まれていただけだったのです。

その習慣を書き換えることができれば、人は意外と変われるものです。

もちろん、お酒が好きな人を否定するつもりはありません。

適量を楽しめる人もたくさんいます。

私も外では楽しく飲みます。

大切なのは、自分に合った付き合い方を見つけることではないでしょうか。

私にとっては、「自宅では飲まない」という距離感が一番心地よいと分かりました。

完全な断酒ではありません。

だから無理がありません。

無理をしないから続きます。

そして続くから習慣になります。

健康も投資も仕事も、特別なことより「続けること」が一番難しく、一番大切です。

今回、自宅でお酒を飲まない習慣が身に付いたことで、そのことを改めて実感しました。

人生は大きな決断だけで変わるわけではありません。

毎日の小さな習慣の積み重ねが、数か月後、数年後の自分を作ります。

これからも外では仲間との時間を楽しみながら、自宅ではアルコールに頼らない生活を続けていきたいと思います。

この良い習慣を、焦らず、無理せず、これからも大切に育てていこうと思います。