土手の伊勢屋 ~ 入谷 | 下町風来坊の備忘録

下町風来坊の備忘録

東東京下町在住のオッサン。食べ歩きや旅、ワンコの話題など、たわいもない日常やその時々に思うことを、童心で馬鹿正直に、また今の社会や風潮に対する心情を、ぼんやり本音でつぶやいてます。

先日のランチタイムにて、以前から気になっていた、ちょっと交通不便な下町エリアにある老舗にお邪魔しました。

 

登録有形文化財にも指定された、歴史と伝統を感じる木造建築物・・・人気店で行列を予想していましたが、意外とすんなり入店

 

土手の伊勢屋・・・創業128年、以来、下町庶民に愛され続ける、江戸前天丼の老舗

 

明治22年、江戸の遊郭・吉原の唯一の出入り口・吉原大門に創業。

朝は遊郭の朝帰り客、昼は一般客、夜は遊郭に雇われた客引きなどや遊郭への出前・・・当時、お店はほぼ24時間体制で、かなり繁盛していたそうです。

 

レトロな店内も下町江戸情緒が漂います

 

ひとり客は入り口付近の相席テーブルにて

 

またもついこういう気分に・・・平日なのでサッポロ黒ラベルの小瓶。

お通しは穴子の骨の素揚げ、天丼に付いているお新香

 

しばしビールで、天丼が到着するまでのんびり

 

しばらくして天丼と味噌汁のなめこ椀が到着

 

天丼はイ・ロ・ハの3種類・・・せっかくなのでちょっと贅沢にハ。

なかなか結構なボリュームです (^-^;

 

反対側からも・・・ネタは一本穴子、小海老のかき揚げ、海老、旬の魚(この日は金目?)、レンコン。ミョウガ、シシトウ

 

なめこの味噌汁もこぼれんばかりにタップリ

 

大きな旬の魚(金目?)が食べ応えあり、丼つゆは比較的アッサリ

 

その下に隠れていた小海老のかき揚げ・・・小海老の割に大きいです

 

ごちそうさまでした・・・以前から一度はお邪魔しかったですし、おいしくボリューム満点の江戸前天丼を味わえてとても満足

 

最近でこそ、天婦羅は高級料理のイメージですが、もともと江戸前天婦羅は庶民の味・・・創業よりその思いを守り続け、今も変わらぬ庶民の江戸前天丼や天婦羅を提供し続ける老舗。

庶民の味といっても、一切妥協はなく、ネタは鮮度にこだわり、特にここの名物穴子は毎日水槽から朝〆のものを使用しているそうです。

 

店先の通りから眺める青空の中のスカイツリー

 

地下鉄日比谷線三ノ輪駅から来ましたが、帰りはちょっと散歩がてらに、浅草まで歩いて、そこから地下鉄で事務所に戻ります

 

ちなみに土手の伊勢屋のある台東区日本堤1丁目は、都内ではちょっぴり陸の孤島的なエリア・・・最も近い三ノ輪駅からでも早歩きで10分、南千住駅からは15分、浅草からは20分、どの駅からもそれなりに距離がありますが、こんな秋晴れの日には、ちょっと散歩がてら、のんびり歩いて訪問するもいいですね。

 

浅草・吾妻橋付近の風景

 

この日も変わらず、浅草の街は多くの観光客で賑わっていました。

2年後の東京オリンピックに向けて、東京の街には、更に多くの国内外観光者が押し寄せるのでしょうね。

多くの国々の方が日本を訪れて、日本や日本人のことを知っていただいたり、楽しんでいただけるのは嬉しい反面、ここの住人としては、今以上の混雑を思うと、何気にちょっと憂鬱でもあります。(^-^;