
直接現地で観た試合のヴァンフォーレの選手たちの活躍を独自の視点で辛口に評価&採点する独自採点のコーナー。今回の対象試合は、3月23日にホームで行われた2025年明治安田J2リーグ第6節ジェフ千葉戦です。
【ジェフ千葉戦独自採点】
河田(6)→前半はほとんど仕事がなかったが後半になって忙しくなり、カルリーニョス ジュニオ選手のシュートを鋭い反応で横っ飛びのセーブをするなど活躍。PKもコースは読んでいたものの防ぎきれなかった。ラストプレーでポストに直撃したボールが跳ね返り足で弾いた先が安井選手の正面に行ってしまったが、それは致し方ない。
孫(5.5)→意外と競り合う場面は少なく持ち味はあまり発揮できなかったものの、向かってくる相手に対しては冷静に対処。小出選手と協力し組織的守備構築に励む。セットプレーのターゲット役としてもう少し頑張ってほしい。
小出(6)→常に周囲の状況を気にかけながらDFラインの上げ下げを調節。途中まで高いレベルで統率が取れていたが、後半中ほどからハイラインが保てず引いて守る回数が多くなってしまったのはディフェンスリーダーとして課題が残った。引いて守り抜ける守備スタイルを早く構築したい。
土屋(6)→後半アディショナルタイムのラストプレーでヘディングでのクリアがポストに飛んでしまいそれが失点に繋がったが、全体的な印象は積極的に仕掛けるウイングバックの宮崎選手の裏のスペースを献身的にフォローし穴を埋めていたので悪くない。
中山(-)→序盤からアグレッシブに動き攻撃に絡むが、前半20分に左足を痛めて無念の途中交代。もっと長い時間見たかった。
遠藤(6.5)→ヴァンフォーレ加入後初の先発の座をゲット。ボランチとして幅広い中盤のエリアを動き回り相手に激しくプレスに行くなど主に守備面でチームに貢献。攻撃面では物足りなかったものの守備の存在感でボランチでパートナーを組んだ平塚選手が安心して攻撃に顔を出しに行くきっかけとなった。先発デビュー戦にしては合格点を与えたい。
荒木(5.5)→開始早々のクロスボールが相手のオウンゴールを誘う。後半にも度々左サイドからクロスを上げるシーンがあるなど左足の精度の高さを披露。しかしビルドアップでパスを受けても左サイドを持ち上がる動きがなく自身で仕掛けていくプレーが影を潜める。ビルドアップ時にパスを受けたらその場に止まるのではなく、バックパスを選択するのであっても5m10m進んでから次の選択肢を取れば全体を少しでも押し上げることができる。そのちょっとの差で印象がだいぶ違ってくるのでもったいない。後半42分に途中交代。
熊倉(6)→前線の組織的守備では一歩引いて三平選手や鳥海選手がプレスした後に出されるパスコースに入りボールを奪いに行く役割をこなす。攻守が切り替わっても積極的に仕掛けていく姿勢を見せて強気なプレーを披露。攻撃的能力が高いだけに遠慮せずにもっと貪欲にシュートを狙っていきたい。後半42分に途中交代。
鳥海(6.5)→通常は組織的守備に体力を使いながらも、攻守が切り替わったら鋭い攻撃性を発揮。チャンス時に相手に寄せられてもスルリとかわせる足元の高いテクニック力はさすがの一言で決定機を作る源になっていた。得点は奪えなかったが基礎能力の高さを証明し、チームの中心選手として役割をこなしたと思う。
宮崎(6)→右ウイングバックとして先発出場。ポジショニングを高く保ち、パスが回ってきたらサイドから果敢に突破していくスピード感を見せる。チームの攻撃の打開策として存在感を発揮していたが、後半12分の相手にPKを与えてしまったシーンではボールを奪おうと行き過ぎ、守備面の経験不足が出てしまった印象を受ける。後半24分に途中交代。
三平(5.5)→精力的かつ計画的にチェイシングし前線で質の高い組織的守備のファーストディフェンダー役をこなす。しかし守備面での貢献度は高かったが余計な体力を使い過ぎてしまい、いざチームのチャンス時にスピードの爆発力を生み出せなかったのは残念。攻撃面で精彩を欠き、前半のみで途中交代。
途中出場
平塚(6)→前半20分、中山選手に代わり途中出場。ボランチの位置でチームのパス回しをリズミカルにするゲームメークやポスト直撃の鋭いミドルシュートなど得意の左足の精度の高さをみせるが、ゴール前に入り込む動きが乏しく相手のマークを剥がすようなプレーがほとんどなかったのは残念。平塚選手は縦に仕掛けていくプレーをこれから研ぎ澄ませていけば ‘化ける’ 存在になると思う。
大島(5.5)→後半開始から三平選手に代わり途中出場。最前線で精力的に動き三平選手の後任として組織的守備のメインを張る。しかし追い切れない場面が多々あり相手も剥がして次のプレーに移る余裕を生み出してしまったのは前半の戦いとは違うところ。決定機に絡むシーンも見せられず攻撃の貢献度は少なめだった。
田中(6)→後半24分、宮崎選手に代わり途中出場。小柄ながら機敏で相手の懐に潜り込んでいくようなドリブルで攻撃的だった右ウイングバックの前者に負けないくらいさらに攻撃的に仕掛けていく強気なプレーを披露。攻撃面での存在感は示せたが慣れないポジションでの守備面はこれから課題に向き合いたい。
松山(5.5)→後半42分、荒木選手に代わり途中出場。3月7日に承認された特別指定選手がいきなりリーグ戦に大抜擢され監督からの期待の高さが感じられたが、短い時間だったためポジションをとった左ウイングバックにパスが回ってこずほとんどボールに触れられないまま終わってしまった印象。その間にチームは勝ち越し弾を許してしまったので、松山選手にとってほろ苦いJリーグデビュー戦となった。
マテウス レイリア(5.5)→後半42分、熊倉選手に代わり途中出場。短い出場時間でもパワフルな仕掛けを随所に発揮。やはり前線で張るプレーよりも少し後ろからスピードに乗って仕掛けていくプレーの方が彼の魅力がより活きる。シュートがなかったのでもっと貪欲にゴリゴリ仕掛けても良いと思う。
指揮官
大塚監督(5.5)→遠藤選手先発抜擢は正解。守備面で安定感があり、ボランチでパートナーを組む中山選手や平塚選手の攻撃的な魅力が引き立つ結果に。終盤の時間帯にマテウス選手ではなくマンシャ選手を起用すべきだったとの声もあるがそれは結果論。そのときは勝ち越しを狙った交代策なので個人的には間違っていないと思う。三平選手に代えて大島選手を後半始めから使ったのはチェイシングの質が変わってしまったために千葉にやりやすさが出てしまった感がある。そしていくら能力が高いと思っても首位チーム相手のスコアが1対1の緊迫した状況で経験が浅いプロ初出場の特別指定の選手を終盤の時間帯に起用すべきではない。ほとんど試合に絡めなかったので勝利にこだわらなければいけない監督の経験不足が露呈した瞬間でもあったと思う。ただし前半のように激しく前からの組織的プレスを発動し相手のミスを誘う戦い方は良かったので、勢いのある首位クラブに通用したこのやり方をブラッシュアップさせ低迷脱出のきっかけにしてほしい。