11月10日にホームで行われた2024年明治安田J2リーグ第38節水戸ホーリーホック戦ですが、試合結果は3対1でヴァンフォーレが勝利しました!ヴァンフォーレの得点は前半に挙げたアダイウトン選手のPKと後半に挙げた鳥海選手とエドゥアルド マンシャ選手のゴールでした。
☆ラストゲームへの先発変更は4人&注目の右サイドは?
激闘を繰り広げてきた今シーズンのリーグ戦も今回でラストゲーム。3連敗中となかなか調子の上がらないヴァンフォーレにとって最後は白星で締め括りたいとみんなが考えていたと思います。そんな中で迎えたこの水戸戦。ラストゲームに選ばれた先発メンバーには前節の秋田戦から4人が入れ替わりとなります。孫選手と木村選手に代わりエドゥアルド マンシャ選手と佐藤選手が復帰、累積警告による出場停止の関口選手に代わり林田選手&そして秋田戦で負傷交代した飯田選手のポジションに大卒ルーキーの村上選手が第30節熊本戦以来の先発入り。今回は飯田選手や関口選手もいないこの右ウイングバックを誰が務めるのかが焦点となっていましたが、23歳の大卒ルーキーが第30節熊本戦以来の先発の座を掴みました。左サイドの荒木選手とともに村上選手がいかにして右サイドで存在感を示すかこの試合で注目されていたと思います。
☆先制パンチからPKゲット
試合のスコアはいきなり動きます。開始早々にスルーパスからアダイウトン選手が抜け出し相手GKとの1対1の場面を作りますがこのシーンではゴールならず。しかしこれを経て獲得したCKで佐藤選手の放ったキックにエリア内で相手選手が腕を使ってクリアしたとしてファールとなり、ヴァンフォーレにPKの機会を与えられます。このチャンスにキッカーに立候補したのはアダイウトン選手。フェイントをかけながら蹴った右足は方向を相手GKに読まれますが、強烈なシュートはセーブしようとした手を弾き飛ばしてゴール右上に突き刺さります。このゴールでアダイウトン選手は今シーズン14得点目。まず挨拶代わりにGKとの1対1のシーンで先制パンチを繰り出してからその流れで得たCKで相手のハンドを誘い、その後の得点機をしっかり決めた一連の流れがとても理想的に進んでいたと思いますね。開始6分で幸先よく先制点を挙げることに成功します。
☆攻めの水戸に受けのヴァンフォーレ
1点を奪われていち早く同点に追いつきたい水戸は反撃を開始。ディフェンスし最終ラインでボールを奪うとそこから丁寧にショートパスをまわしてビルドアップ。ボールを運びながらラインをコンパクトにまとめてジリジリと進んでいく攻撃は確実性があり、その圧に押されてヴァンフォーレは守勢にまわる機会が多くなります。ポゼッションサッカーを試みる水戸に対してヴァンフォーレはしっかりと守ってその後の速攻に繋げる準備をするといった待ち構える試合の構図に。その水戸の積極的な姿勢が実り前半24分にFKのボールをゴール前で山田選手が押し込み同点とします。このシーンはゴールへのコースは若干反れていたために河田選手は見送ろうとしたのですが、井上選手がクリアしようとして懸命に足を伸ばして触れたことによって軌道が内側に変わり、ポストに当たり跳ね返ってきたところを詰められましたね。FKのキックがちょうどGKとDFの間に入ってきたので判断が難しかったと思いますが、そこでの交錯が負傷まで結びついてしまったので、井上選手にとってまさに災難と言えるようなシーンだったと思います。しかしその後はヴァンフォーレの守備陣も立て直し粘り強いディフェンスによってシュートを4本に抑えて前半終了。後半の奮起を期待する展開となります。
☆後半立ち上がりの勝ち越し点
ハーフタイムを終えて始めに攻撃を仕掛けたのはヴァンフォーレでした。後半2分、中山選手が中央から仕掛け鳥海選手がパスを受け取ると全体の攻撃のスピードが加速。三平選手が流れることで相手守備の目線を集め、その動きによって背後にできたスペースにアダイウトン選手が戻りながらポストプレーを敢行。その瞬間に素早く近づきゴール前に入ってきた鳥海選手がキープしているアダイウトン選手からボールを奪うようにダイレクトにシュートを放ちます。左足で鮮やかにゴール左隅に沈めてヴァンフォーレが勝ち越し点を決めます。このシーンは鳥海選手の味方を追い越してゴールに絡む動きと三平選手の相手を引きつける囮の動きが良かったですね。それによって密集しているゴール前でもスペースを作ることができ、また後ろからスピーディーにゴール前に入っていくことで相手は鳥海選手への守備対応を難しいものにしていました。こういう連携がバッチリ決まればどんな相手にでも得点できると思いますね。
☆セットプレーの流れから待望のマンシャ弾
勝ち越し点から7分後の後半9分、セットプレーのチャンスを得たヴァンフォーレは佐藤選手のCKのボールは一旦相手にクリアされるものの、鳥海選手が再び佐藤選手にボールを渡しフワリとした軌道のクロスボールをゴール前に供給。最後は中央で待っていたマンシャ選手が打点の高いヘディングシュートをドンピシャのタイミングで合わせて3点目を奪います。もともと水戸はセットプレー時の守備に課題を残していたようですが、守備の目線が鳥海選手から佐藤選手に移ったときにゴール前のマークを確認し切れていませんでしたね。それによってマンシャ選手に体を入れられずに伸び伸びとジャンプさせてしまったと思います。マンシャ選手は今シーズン3得点目。開幕戦と第2節の連続ゴール以来しばらく得点を奪えていなかったので、このゴールは最近の出場機会を得られなかったモヤモヤも晴らす一撃になったことでしょうね。
☆集中する守備陣
マンシャ選手のゴールなどで2点のリードを奪ったヴァンフォーレは、前半同様に水戸にボールを持たれる時間が長く続きサイドからの仕掛けに悩まされる展開となりますが、ウイングバックや3バックの一員として守備のポジションを流動的にこなした村上選手や左サイドの荒木選手の粘り強いディフェンス&187cmのマンシャ選手を中心とする競り合いの強さを発揮して懸命に水戸の攻撃を跳ね返し続けこれ以上の失点は許しません。結局交代枠を2人残した状態で、あとは出場している選手たちを信頼して守り切り3対1で勝利。リーグ最終戦を白星で締め括ることができました。
☆勝因は?
この試合ヴァンフォーレが勝利できた要因として、前半開始直後と後半開始直後という一般的に得点が動きやすいと言われている時間帯にゴールに繋がる鋭い仕掛けが繰り出せたことを挙げます。試合が始まったので相手はもちろん集中していた状態でしたが、その割合が100%では決してなかったと思います。徐々にエンジンがかかってくるチームがほとんどのなかで、ヴァンフォーレは村上選手のスルーパスからアダイウトン選手が抜け出したあの初手の仕掛けがチームの攻撃のスイッチを入れましたね。得点こそ相手のハンドから得たPKでの1点でしたが、その前のPKのシーンに結びつく一連の積極的な仕掛けが良かったと思います。また勝ち越し点のシーンも47分という後半が始まった直後のことでした。相手の隙を見逃さなかったヴァンフォーレの選手たちを評価したいですね。
そしてマンシャ選手もとても良かったと思います。久しぶりに出場した第36節の山口戦ではレッドカードを受けて退場するなど本来の活躍ができていなかったマンシャ選手は挽回の機会を狙っていました。その高いモチベーションのなかで出場した今回の試合で彼らしい豪快なヘディングシュートを決めることができたし、守備面では相手の新進気鋭の若手であるFW中島選手にマークにつき、ほとんど仕事をさせない封じ込めるディフェンスを披露するなど評価を高める活躍ぶりでした。CBとして力強く相手の攻撃を跳ね返す彼の働きが後半に失点しなかった要因と言っても過言ではないので、マンシャ選手の存在感を改めて示す試合だったと思います。
…この勝利により今シーズンのヴァンフォーレの最終成績は12勝9分け17敗の勝ち点45となり、順位は前節の16位から2つ上げて14位でフィニッシュを迎えました。今シーズンの目標はあくまでJ1昇格だったので、J1昇格プレーオフ出場にも絡めなかったのは不甲斐ない結果だったと言えます。シーズンの振り返りはまた改めて別の記事として書きますが、なぜこのような順位になってしまったのか来シーズンの飛躍のためにも検証する必要があると思います。
しかしそれよりも前に今年1年間激しく厳しいシーズンを戦ってきた選手たちをまずは労りましょう。チーム&選手&サポーター&スポンサーも含めてヴァンフォーレに関わるすべての人たちに向けて今年一年…
お疲れさまでした!
【2024最終節】勝利の先の来季へ繋げ