7月17日にアウェーで行われた2021年明治安田生命J2リーグ第23節栃木SC戦ですが、試合結果は1対0でヴァンフォーレが勝利しました!ヴァンフォーレの得点は前半に挙げた鳥海選手のゴールでした。



◇良かった点◇
この試合良かった点は2つ。まず1つ目は守備の強固さ。対戦相手の栃木は攻守にアグレッシブかつ運動量豊富に動き回るスタイルが特徴のチームで、果敢に前に出ていく激しいディフェンスでできるだけ前目の位置でボールを奪って素早くカウンター攻撃に繋げることを得意としています。今回は新加入の元日本代表FW豊田選手が移籍後初出場ということで、同じく元日本代表の矢野選手とともに185cmと187cmの長身2トップで先発メンバーを組んできました。栃木はその長身2選手を攻撃のターゲットにして後方からロングフィードを供給し、そのポストプレーやこぼれ球を得意の激しい動きで全力で狙い拾っていく戦術を採用。まずは縦にシンプルに大きなボールを蹴ってくるということで、その長身選手たちに競り負けないようにメンデス選手や新井選手を中心として中央を固めるディフェンスを敢行。この2人を含めて3バックでトリオを組む小柳選手も競り合いに強いタイプの選手なので、適宜ターゲットを絞って競り合う守備を狙っていました。この試合ではその都度タイミング良く競り合うことで相手のポストプレーの精度を落として効果的に次に繋がるプレーの未然の防止ができていましたね。そしてポストプレーやセカンドボールの処理が現状では不十分と感じると、伊藤監督はフォーメーションを試合中に5-3-2に変更してボランチの人数を2枚から3枚に増やし、こぼれ球が発生しやすいエリアのケアに努めます。そして前線を2トップにしたことで栃木の後方からのビルドアップにプレッシャーがかけられるように工夫しました。シュートは最終的に10本は打たれましたが、枠内シュートが2本のみと狙いのある相手の攻撃を完全に封じることができたと思います。今回はメンデス選手を筆頭に競り合いを頑張ったこと、そして野澤英選手や野津田選手&鳥海選手が相手の激しさに負けずセカンドボールに効果的なプレスがかけられたことが無失点に繋がったと思いますね。

良かった点2つ目は割り切った戦いができたこと。前半開始8分に鳥海選手の素晴らしい反転シュートで先制点を奪うことに成功したヴァンフォーレ。1点リードした後はリスクをかけて相手をさらに突き放すよりもその序盤のリードをできるだけ保つ戦い方を選択し、相手チームの長所を消す戦術を徹底しました。もちろん2点&3点とさらにリードを得た方が試合は楽な展開となり理想的ですが、その反面得点を奪いにいくことはリスクをかけることを意味しており必然的に失点の可能性も高くなります。伊藤監督は途中でさらに守備的になることを覚悟してでもこの1点を守り抜く方針を明確にしました。守備力を高めた影響でこの試合攻撃陣はシュート機会がほとんどありませんでしたが、今回は伊藤監督の割り切った采配が的中し、勝利の女神がヴァンフォーレに微笑みました。


◇気になった点◇
この試合気になった点はやはりシュート数の少なさ。相手の攻撃を警戒し守備的に戦ったということもありますが、最終的なシュート数が3本というのはあまりにも少な過ぎます。しかも枠内シュートは得点を決めた前半8分の鳥海選手のシーンのみだったので、いかに相手に怖さを与えていなかったのか分かると思います。なぜシュートまで繋がる攻撃ができなかったかというと、この試合は相手の長身FWに繋がるロングフィードを盤石な体勢で競り合うためにヴァンフォーレのディフェンスラインが基本低く設定されており、いつものようにラインを高く保つことが難しい状況でした。さらに中盤はセカンドボールを回収することに命を懸けており、前線の2人は栃木の最終ラインからのロングフィードに少しでもプレッシャーをかけようと前目の位置にいました。それにより最終ラインから前線までが間延びして各ポジション間に距離ができ、その影響でパスが繋がりにくく相手もパスカットしやすい状況が生まれていました。また栃木の出足の早さも重なってフィニッシュまで繋げる前の段階で潰されることが多くなり、ヴァンフォーレの攻撃陣は完全に沈黙してしまいましたね。攻撃よりも守備を重視した影響はもちろんありましたが、その中でも鋭いカウンター攻撃を仕掛けないと危なっかしい展開に変わってしまうので注意が必要だと思います。

気になった点2つ目は受け身の姿勢。良かった点として割り切った戦いができたと書きましたが、良し悪しは紙一重と言ったように受け身の姿勢が長く続くと相手の攻撃回数分失点の可能性は高まります。この試合では守備を固めた結果無失点で抑えられて勝利に繋がりましたが、もしも数ある相手の攻撃の1つが得点に結びついてしまったときに途端にバランスが崩れるのはこの姿勢のときだと個人的には思います。そうなると守備的な戦い方からいきなり攻撃的なスタンスに変えることは守備人数を減らすことを意味しており、相手に攻撃の明確な狙いどころを示してしまう糸口となります。また守備を固めた受け身の戦いが強力な攻撃陣を揃えるJ1昇格を狙うような強豪クラブ相手ならまだ理解できますが、下位に低迷しているクラブ相手に相手に合わせるような戦いを昇格を狙うチームとしてしてはいけないと思います。もちろん勝つ可能性を極限まで考えた戦い方だったとフォローできますが、こちらが先手で仕掛けていき相手が後手でヴァンフォーレの対策をせざるを得ないような逞しく強い戦いをしていかないと昇格は近づいてこないと思います。今回は結果的に成功したものの、どんな相手でも相手に合わせていく戦い方は引き分けを増やす原因になると個人的には思いますね。


…この勝利によりヴァンフォーレの今シーズンの成績は、11勝7分け4敗の勝ち点40となり順位は5位と前節と変わらず。しかし上位陣が軒並み勝ち点3を得られなかったので、J1昇格圏内となる2位磐田との勝ち点差は ‘5’ に縮まりました。もちろん上との差が縮まったことは嬉しいのですが、すぐ後ろから山形や長崎も一緒に上位を猛追しているので油断せずに一戦一戦集中して大切に戦いたいですね。そしてJ2リーグはこれから東京五輪開催による約3週間の中断期間に入ります。サポーターは4連勝で中断期間前を締めくくれたことを喜び、そして選手たちは短い間ですがリフレッシュして再び鋭気を養えるようにコンディションを整えてほしいと思います。



【公式】ハイライト:栃木SCvsヴァンフォーレ甲府 明治安田生命J2リーグ 第23節 2021/7/17





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