「八十八粍 夏」
何十年も
放置された
対空砲みたいに
錆びついたまま
突っ立っていた
夏の鉄路に
並走する道で
「八十八粍 夏」
何十年も
放置された
対空砲みたいに
錆びついたまま
突っ立っていた
夏の鉄路に
並走する道で
「Gold Star For Robot Boy」
少年から
大人と言う「ロボット」になるのかと思ったら
大人と言う
「ロボットの少年」になってしまったよ
でも金星(きんぼし)もがんばったで賞もいらないし
不充分で充分さ
「ロボットの少年」はポンコツだけど
朝夕に金星(きんせい)に手を伸ばすのさ
「Debaser」
お前のことなんて知るか!
でもお前は俺のことを知れくれ
俺を愛してくれ!
お前のことなんて知ったこっちゃないけど
俺はアンダルシアの犬
いつだって目玉を切り刻む
犬 犬 犬
(目は見えなくても
お前の居場所は分るぜ)
月に吠えず
お前に吠える
犬
犬
犬