しばらく本業が忙しかったのと、プライベートで愛知と東京を頻繁に言ったり来たりしてたのでスロをあまり触れていなかったのですが、最近、久しぶりに紹介するに値する有用な実戦データが得られましたので紹介します。トップ画像はその実戦で出会ったきれいな目。
この日はオフだったのですが、オフとて完全フリーな日は少ないのが私の本業の常(いやだと思ったことはあまりありませんが)
野暮用が重なって、フリーになったのは午後3時前くらいでした。
フリー麻雀にでも行こうかと上野界隈に繰り出したのですが、5.6枚交換某店がサンダーVリボルトほかの新装。
上野には学生時代、緑豆な7枚交換店があって、出現頻度最大のネグラだったのですが、残念ながらなくなってしまいました。その後もこの界隈のホール状況は全く知る状況にありません。今回のこの店、学生時代はたまにやる気は見せてました。ただし、世の中ずいぶん変わってます。
「ま、ベタピンでしょ?」くらいの冷やかしのつもりで覗いてみました。
シマ状況はどちらかと言えば閑散としてます。ジャグラーシマは6割くらい座ってる感じ。でもアクロスほかのAタイプシマは3割座ってない。新装のはずのサンダーも、入れたのが1台ですし、空いてます。
「やっぱりベタピンなんだろうなぁ」
と思いつつデータ表示器を見て回るとハナビ(白夜Ver.)421番台。336g回してB3R1の120でやめられてます。
その時点での最大差玉は1000枚弱の模様。
1:そもそも状況的に期待薄である
2:Big3回でやめた住人にそれなりの根拠があったんだろう
と考えれば、うかつに手を出しづらいものなのですが、一応、トーチュウ式計算を試みます。
トーチュウ式はさまざまな設定差について統計検定を試みる設定判別法。
ハナビであればほとんどのハナビストと同様、通常時小役、RT中外れ、Big中斜めベルの出現率が主力の検討対象なのですが
ボーナス出現率だって立派に設定差があります。
ただし、その差が小さいから「アテにならない」と思われているのですが、「アテにならない」というのは程度の問題です。
設定1や2で336gのB3R1がどれくらい起こるかという計算をしたのが下図。
設定1,2とも5%を少し下回ってますくらいです。
ボーダー95%信頼区間で「1,2じゃない判別」がギリギリ落ちてます。
「ま、1だと疑って判別してみるか」くらいのつもりで座りました。
それが・・・
1k152g(実戦32g)で七Big。斜めベル5回。花火チャレンジ4/15,ハナビゲーム2/20。
https://ameblo.jp/vetpress/entry-12290065850.html
で紹介したように、この時点で95%信頼区間で「偶数設定」の判別が落ちてます。
すなわち、この時点で「1じゃない」と判断できる。
では2はどうかというとRTについては
検定p値は9.3%くらい。設定2の棄却、つまり「2じゃない判別」はまだ落ちません。
ただ、ここまで通常時32gで風鈴は4回。もちろん、この段階で判別は落ちそうにないですが悪い傾向じゃありません。
「ま、出玉ありの状況で結果2ならいいか」と打ち続けます。
先に全部出しちゃいますが、打ち切ったデータが下図です。
B欄の「S」は「七(seven)」、「D」は「ドン」です。小役はそこまでの累計、Big絡みの指標はそのBigでの出現回数。
それぞれ割り算した結果は分子を1に固定した際の分母で表してます。
通常、悩みそうなのは2カ所ほど。
1:序盤に5kの追加投資の段階。
2:(自分の実戦分の)9回目のBigでRT中外れがいずれもゼロだったところ。
それぞれトーチュウ式判別を試みましょう。
1:5kの追加投資
リチ目が出るも揃ったのはのれんで少し萎えるところなのですが、小役判別をしてみましょう。
この時点で風鈴出現率は1/12.21(47/572)、氷も1/47.83(12/572)といずれも設定6の抽選確率を上回ってます。
トーチュウ式で設定1、2、5について、このレベルの小役出現が生じる確率を計算したのが次のシート。
上から順に設定1、2、5です。横軸が氷。縦軸が風鈴。目的のセルが見つけやすいように氷=12の列を反転させてます。
それぞれ検定p値は設定1:2%、設定2:3%、設定5:4% あたりだということが分かります。
実は、この時点で信頼区間95%で、「この台は1でも2でも5でもない」という判別が落ちていることになります。
判別のことさら難しいとされるハナビで、
572gの時点で、設定6判別が落ちてます。
早くありません?
というわけで、こういう計算をちょこちょこ続けながら追加投資していたので、この300オーバーは全くストレスなく続行してました。
念のため
2:(自分の実戦分の)9回目のBigでRT中外れがいずれもゼロだったところ。
についても検討してみましょう。
この時点で実戦1471g。通常時小役は、氷1/44.58(33/1471)、風鈴1/14.14(104/1471)です。
私が使っているトーチュウ式計算シートでは通常時1000gあたりまでは2項係数を使った直接の確率計算をしているのですが、
通常時1000gを超えたあたりからエクセルの処理量が増えすぎてモバイルではレスポンスが極端に遅くなります。
そこで、2項分布を正規分布に近似した計算(nが十分大きくなるので、これはかなり優良な近似であることが知られています)
で、設定した有意水準ごとのボーダーを計算してくれるシートを別につくって処理しています。
この時点でのそのシートが下図。
風鈴、氷、それぞれの単独では「設定1判別がギリギリ落ちない」というレベルですが、
風鈴+氷の合算では「設定1ではない」という判別が落ちています。
実はサンプル数が大きくなると各設定での95%信頼区間がかなり幅広くなっていきます。
設定差が大きければそれでも差がついていくのですが、そこはメーカーもよく分かったもので、
サンプル数が十分だと思われているレンジで、単純な割り算では判別分岐だと思われそうなところに
低設定の上のはじっこが食い込んで行くような数値設定を狙っているようです。
「ハナビの判別が難しい」というのは、こういうメーカーのセンスある設定差の置き方に理由があります。
では、この時点での斜め風鈴とかRT中外れはどうでしょう?
斜め風鈴は1/8.64(25/216)。 奇数設定でも11.2%くらい起こるので、この段階だけで判断すれば「奇遇は分からない」という計算になります。当初「偶数に違いない」という結果が出ていましたが、その後の引き弱が利いてきています。ただ、ここまでの経緯もあるので「まぁ偶数だろうね」と考えておくのは間違いではありません。
RTは チャレンジ:1/6.19(21/130) ゲーム:1/10.00(14/140) です。
設定1、2についてこれをトーチュウ式で計算してみますと下図
横軸がハナビチャレンジ、縦軸がハナビゲームです。目的のセルを見つけやすいようにハナビゲーム14回の行を反転させてます。
設定1:4.8%、設定2:12.2%
と読めます。この時点での判断としては「設定1じゃないけど設定2はありそう」ということになります。
怪しくなってきたので、ボーナス出現率も計算してみます。
座りはじめたときにすでに回されていた336gも加えるとこの時点で1807g
B9R6のところを読みますと 設定1:4%、設定2:5%強 ということが分かります。やはり「設定1はないけれど、ワンチャン設定2はある」
という状況です。
この時点でヤメというのもありなのですが、持ち玉もこの時点で1500枚は超えておりましたし、「6濃厚」という経過もありますから
「もうしばらく様子見してどちらに振れるか見極める」という判断で続行。
幸い、155g七、91gのれん、220gドン、9gドン、67gのれん・・・と続いてくれて、順調に出てくれました。
いろいろ野暮用が飛び込んできたりしてのたのた打っていたものですから、
最終的に3792gしか回せませんでしたがB19R10、2853枚を流しました。
この間、Big中のハズレは引いておりませんが、この台、トーチュウ式判別では「6」です。
「Big中のハズレがなければ信用できない」
とおっしゃる方がいらっしゃるのは理解できるのですが、
きちんと数学的な手順を踏むトーチュウ式ではBig中にハズレを引かなくとも、結構早い段階で判別は落ちるものです。
ご質問などございましたら、このブログへの返信などでおよせください。
できる限りお答えしていきます。
トーチュウ式については、ひょっとしたらもっとたくさんの方が見ていただけるメディアで紹介できる機会が訪れるかもしれないです。
きちんと決まったらここでもお知らせします。請うご期待。