※ネタバレあります。
作品は殺人も厭わない怪物と呼ばれた父親が亡くなり、お葬式で再会する3人の息子達の話。兄弟それぞれに父親の呪縛を抱えているのだが、遺産探しに必要となり父親との過去と向き合うことになる。しかし、それは同時に父に対するトラウマと対峙する辛い作業にもなる。
だが、過去を振り返り兄弟それぞれの目線を通じて父親を知っていく内に今の自分たちが在るのは、父親のおかげと気づく。
トラウマが実は息子たち其々の才能を引き出すギフトになっていた。すでにギフトを受け取っていた事に気づいた息子たちは見つけた遺産を燃やし、其々の道へと戻って行く。前よりも自分の存在に自信を持って。
ざっくりとこう言う内容でした。テーマはめちゃくちゃ暗くて重いのですが、所々に笑いを入れてくれるおかげでそれが休憩となり、最後まで世界観にどっぷりと浸る事ができました。あらためて笑いは偉大です。
あと凄いなと思ったのが、セットでマネキンがあちこちにあるのですがそのマネキンを活かして、父親との思い出の回想シーンに入る際に、3人が自分たちの子供時代も含めて父親と関わった人物を何役も演じていること。
その声色の変化やマネキンの扱いのスムーズさがしっかりと過去に連れて行ってくれて、自分の頭の中で回想シーンがアニメーションとなり流れました。
3人は2.5次元の舞台などもやられているので声の伝え方、魅せ方が抜群。この舞台をアニメ化して3人に声色アテをしてほしいと思いました。
役者さんの演技力の高さもさる事ながら、重たいテーマを3人だけで90分やること、笑いの入れ方や音や照明の妙、さらにマネキンで魅せることを含めた #毛利亘宏 さんの攻める演出力の凄さ。
脚本を書かれた #木下半太 さんはご自身が幼いときに父親を亡くされており、寂しさや様々な事もあったであろう出来事を「その出来事がなければエンタメの世界に来る事がなかった」と言える強さの通り
作品でもトラウマというネガティブな事柄をギフトや在るべき場所への導きという形に消化している事は、自分にとって新しい視点、学びをいただきました。
そしていつもバーイベの司会でお声がけいただいている崎山さんのお芝居は幽☆遊☆白書其の弍以来に生で観たのですが、素人目でみてもその演技力、魅せ方のさらなる進化に驚きました。
在る時間をサボらずに、舞台、ドラマ、映画など様々な形でのお芝居を経験を通して、役者道に精進してきたんだなというのがその存在感の分厚さから感じました。感動を、あーりーがとーござぃ〜まっすっ♪(アニメ幽☆遊☆白書 主題歌・微笑みの爆弾風)
役者さん×スタッフさん×お客様、三位一体で創り上げる素晴らしい舞台でした。頂いたパワーと刺激で自分は笑いや司会に消化します❤️🔥
あらためて観にいけて良かった。作品に携わった皆様に大感謝。
そう言えば舞台後の挨拶の際の崎山くんの予告通り、大ラスの夜公演は
怪物の息子たち-広島弁編-
だったんかのぉ。それならわやじゃわ😂
#かいむす目撃