大好きなチョコレートを食べたいと思う時やイケメンの彼に恋している時、あなたの脳はどうなっちゃってるのだろうか?

 

あるものを見たり考えたりするときに、私たちの脳内では様々な変化が起こる。機能的磁気共鳴映像法(fMRI)で脳をスキャンすることによって、海外ドラマ「24」ではないが実際脳のどの領域が活動しているかをリアルタイムで映像に映し出すことができる。「スキャン」といっても「うしろゆびさされ組」の「象さんのスキャンティー」は懐かしいが関係ない。特定の感情を支配する脳細胞が活発になると酸素が余分に必要となり、その部位へ「酸素」を運搬する「血液」の流れが活発になる。
つまりfMRIを使って血中の酸素レベルを測定すれば脳のどの部分が活発に働いているかがわかってしまうというわけだ。

面白いことに、ある研究者が「恋愛している人は脳のどの部分が活発しているか?」を検証した。

過去6~12ヶ月に恋をしたラブラブの男女を募集し、彼氏彼女の写真を見てもらった時の脳をスキャンし血流の変化を測定したところ4ヶ所だけ「あつく」なったというぢゃないか!
 

1)前部帯状回(Anterior Cingulate )ハッピーで感情的な状態と関連のある領域
2)
中間島葉?(Medial Insula)様々な感情的な機能と関連する場所。
この部位に傷害があると感情的になりやすい。視覚情報を認識する領域でもある。
3)4)
被殻と尾状核(Putamen and Caudate Nucleus)ポジティブとネガティブの両方の感情に関する領域

「愛」はこれらの4つの狭い領域でコントロールされているということを発見したと言う(Zeki教授)。さらにZeki教授は、彼らが恋人の写真を見たとき、脳のどの領域が「やる気がない」かも見つけた。それは後部の帯状回(悲しみを感じる領域)と右側前前頭皮質(うつ病の患者が活発な場所)だったという。

また別の研究で嘘をついている人は真実を話している人に比べ脳内の活動している部分がより多く、またその部分が特定の領域(前頭葉、側頭葉、辺縁葉の主な部分)だったと報告している。嘘発見器を攻略した人がいるというが、fMRIにはかなわないのだろう。

今実際に風景を見たときの脳の働きと、数分後にその風景を頭の中に思い浮かべて見るときの脳の活動領域が同じだったという。
さらに精神病患者の症状である幻聴や幻覚もfMRIを使って調べたところ、やはり普通にものを見たり聞いたりする場合と、脳の活動領域が同じだということもわかった。
これらのように脳科学の進歩によって確実に「脳の謎」が解明されつつある。単なる興味や旦那の浮気調査の目的ではなくこれまで「手が届かなかった分野」の治療が可能となれば救われる人も数多いだろう。

キーワード fMRI 脳科学 恋愛 うしろゆびさされ組
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