「先生も一緒にクラブいかない?」
2002年、同じ職場の看護婦さんに言われた突然の言葉だった。
大学時代いわゆる「デスコ」に一度だけ社会見学に行ったことはあるが、
「クラブ」に関する情報は皆無で、
女子高生が「っていうかぁクラブぅみたいな~」と話してることくらいの知識しかなかった。
はぐれ獣医、当時29歳は、前代未聞のこの難問に、果敢に立ち向かった。
場所はClub FI○E横浜だった。

しかし挑戦は困難を極めた。
相応しい服装を持っておらず、何よりダンスィができなかった。
どんな動きをすればいいのか。腰は振るのか。困難の連続だった。
もじもじしているだけの男を救ったある出来事が起こった。

「Hei! yo yo yo What’s up?、俺たちのリスペクトするTHC!!の曲を聴いてくれぇ!」
湘南出身の男女6人のノンジャンルバンドのTHC!!のライブが始まったのだ。
インディーズ時代から爆発的人気で、2003年末、スノーボードの大イベントが行なわれた東京ドームでライヴを披露し、NINTENDO DSのゲームソフト「大合奏!バンドブラザーズ」のCMにも出演し、満を持して今月26日に、この曲「雪」でメジャーデビューした。

ShyなアイツもGETしたというこの曲、実はあるエピソードがあった。
スノーボードを楽しんでいた彼らの親友が雪山で遭難し、帰らぬヒトとなった。
そんな彼に届けるために思いが込められた曲だった・・・
これをバックグラウンドに、この曲を聴くとグッとくる。
闘争前の雄猫のように男の毛が逆立った。

「切ない雪が降り積もる……
 やがて時が溶かしてしまうけど……
 君が残した思い出までは 溶けないよ……
 見えない明日へと旅立つ君……
 雲に乗りどこまでもいけるさ……
 君に会いに行くことさえできるさ……」

スタート時点に立っているTHC!!、2005年大ブレイクの匂いがする。
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