魚からの反応が2時間ほど途絶えてしまい、睡魔が最高潮に。

 

翌日の運転もあることだし、午前11時頃から磯の上で仮眠することに。

 

星空を眺めながら、波の音を子守歌にいい気持ちで夢の中へ。

 

どれくらい経っただろう。起き出して携帯で時間を確認。午前1時を回ったところだった。

 

さあ、5時回収だから時間がもったいないと釣りを再開。

 

 

「なんか風の強うなってきたな」

 

uenoさんも起き出して釣りを再開。

 

確かに、ueno何の言うとおり風が強くなってきた。ビュービュー音がするように。

 

空を見上げるといつの間にか星は消えていた。

 

うねりが出てきたようで波が磯にぶつかっている音がする。

 

「波も出てきたな。曇ってきたし」

 

そのうち、

 

ポツポツ

 

と雨は降ってきた。

 

「やっぱ降ってきたな。風が強くなったけん。」

 

ますます風が強くなり、波は益々大きく成長。手前はサラシで真っ白。

 

「こら回収の早くなるかもしれんバイ」

 

案の定、ドッカーンと波飛沫が釣り座まで上がってくるようになった。

 

比較的高い場所にある小鮫の釣り座に波飛沫が上がってくるということは、かなり海況が思わしくないようだった。

 

まだ、時間は午前2時。かなりヤバい状況では。

 

これは釣りをやっている場合ではないかも。

 

いつでも船が回収に来てもいいように、2人とも片付けることにした。

 

これから2人で雨と強風に耐え、波飛沫を時々浴びながら、回収の船を待った。

 

早く迎えに来てほしいという我々の哀願は、いくどとなく波の音なのに船のエンジン音と聞き間違える幻聴を体験させた。

 

早く来てくれ~~^^ 身体が冷えて寒いよ。

 

すると、遠くで

 

ぶーん

 

という甘美な麗しい音が聞こえ始めた。

 

「kamataさん、船の音じゃなかんね」

 

uenoさんも思わずつぶやく。

 

その音は波が磯にぶつかる音の合間からだんだんクレッシェンドしてきた。

 

この待ちわびた音は、ウィーンフィルの奏でる音楽よりも美しく思えた。

 

間違いない!サザンクロスだ。時計を見ると、午前4時。

 

小鮫の反対側からついに現れた。サーチライトが照らされる。

 

その明かりでかなり時化てきているのが分かった。

 

潮が速く、中々うまく近づけないが、2回の瀬着けで我々のところへホースヘッドがやってきた。

 

雨の中の回収。とにかく、時間がない。

 

安全にしかし急いで荷物を受け取ってもらい無事に船に乗ることができた。

 

鮫島方面からの回収を手伝った後、ようやく濡れた衣服を袋に入れてキャビン内に入った。

 

ああ助かった。

 

船長によると、風向きが変わり時化てきたので早めの回収になったとのこと。

 

船長の早い決断に感謝だ。

 

港に帰るころには、夜も明けていた。あの時化が嘘のようにおだやかな串木野港が待っていた。

 

この日は、尾長を釣る人57cmくらいを筆頭に10枚釣った人もいた。

 

シブダイも上がっていた。

 

折角のチャンスだったのに、あの3発のバラシがくやしい。

 

途中で時化てきてあれだけ港へ帰りたがっていたのに、

 

再びチャレンジしたいと考えている自分にあきれて自嘲気味に思わず笑みがこぼれるのだった。

 

今回の釣果