去年の暮れから読みさしだった800ページ近い「エドガー・ソーテル物語」を読み終え、ふと目を上げた通勤電車の車窓の上半分には、色画用紙を貼ったかのような浅葱色。
電車を降りて見上げると、目に入るのは雨除けのルーフに遮られていて細長く切り取られた碧の窓のみ。
混雑する構内を抜けて地上へ出てみたけれど、再開発の槌音が未だ鳴りやまぬ横浜駅のロータリーもまた、聳え立つビルと仮設パネルに囲われていて空は狭く…。
人通りが多いのも重なって、だんだん息が詰まる気がしてきた。
空ってこんなに見にくいものだったかな。
視界が開けた瞬間、大寒を過ぎて間もない、まさに冬晴れといった空が突き抜けるように広がっているのを見て、フッと肩の力が抜けたのがわかりました。
締め切りまであと4日。
「気持ちが明るくなるように」という理由で 取り付けた黄色い有孔パネルが目を引くカナルファクトリーですが、深夜0時へ向けて時計の針が突進していくように感じられるこの状況下では、色など瑣末な問題に過ぎません。例えその色が絶叫するかの蛍光ピンクであったとしても、然もありなんと思われます。
武器の製作は今回で終わりです。
結局「あのキット」の刀は、柄部分しか残らなかった……。
鞘(さや)は、肉抜き穴にクサビ型に打ち込んでおいたプラバンの余分な部分をカットして形を出していきます。が……
ハイパーカットソーが暴走して、そっとしておいてほしいところにまで刃が食い込む深夜2時。
もうパテが乾くまでなんて待ってられない!とばかりに黒い瞬着を盛り付けて硬化促進スプレーをひと吹きして、改めて形状を出しました。
鍔(つば)に使用したのは、革製品用のコンチョ。
真ん中の穴が円形なので、プラ棒の断面を削って、真ん中に鍔、片方に鞘、もう片方は柄をそれぞれ支持するジョイントをプラ棒から削り出して作りました。
柄の断面との接続は、真鍮線を打ち込んで補強。
柄の上部にあるテーパー部分のデザイン、これはきっと柄の一部じゃなくて、刃の部分に含まれるんですよね…。いや、近接戦闘時に鍔的な役割を果たすのか。
でも、このパーツを選んだ理由がここのデザインがカッコ良かったからという理由なので、これは柄の一部と解釈することにして、残しました。
鞘の先端部分には、 チャームを取り付けました。
(光輪剣!雷光斬!誰も知らないか…)
紅武者本体は、ゲート跡処理や面出しを要所に行なって、いよいよ下地処理待ちの段階まできました、
以前紹介した胴体の鋲の打ち込みですが、どうにも見た目が大味に感じたので手直ししました。
これが……
こうなりました。
リューターにセットするビットを「屋根型」という形状のものに替えて、逆円錐状に穿孔。
元からあるモールドにできるだけ近づけた表現に改めました。
少し上品になった?
ガンダム系MSの意匠でもある、アンクルアーマーサイドのマイナスモールドは、お馴染みのアフターパーツから。
軽快さを演出するためか、元デザインではフラットな形状になっていますが、ここはガンダム系本来のデザインに近い、大きめのタイプを選択。
この作品は、ディケさんというサークルメンバーの方とのコラボ製作なのですが、同じキットをベースとして製作中の彼の作品は、HG1/144アメイジングレッドウォーリア + SDガンダムRX-78とのミキシングビルド。
その彼へリスペクトを込めて、ここは RX-78ライクなパーツをセレクトしました。
裏側の肉抜きが大胆な両足のパーツはエポキシパテで埋めて…
部屋が寒いせいか、エポパテがなかなか固まらない……
そしていつもちょっと余る。。パテって苦手。。
意外にも手こずったのが、髪の毛の裏側の表現。
基本的な肉抜き穴は軽量樹脂粘土(紙粘土とは違います)で埋めて均してから、その上に同じくエポパテを盛り付けて形状を出していこうとしたのですが……
フィギュアの髪の毛の裏側って……?
予備知識がないと、どう形状を出していけばいいのか、まったくわかりません。
時間があれば新たなテクニックを身に付けることも可能かも知れませんが、今はそれに割いている時間はありません。
ここはスルーで。
肩の武装は、エバーグリーンのモールドプラバンでディテールを追加したのは良かったのですが、そのままではプラバン自体の厚みがエングレービング(というか、ここは素直に縁取りと言っておきましょう)よりも増してしまい、雰囲気にフィットしません。
ここは縁取りの部分をプラ板の細切りでカサ上げする方向で大型化することにしました。
……わかった。
こういうことをしているから終わらないんだ……。
大切なことはこういう改造をたくさんしたからすごいとか、そういうことではないのです。
むしろ大切なことは、ここから先にある……







