君はいつ僕を好きになった? | 祈るまえに、恋をして。

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ときどきぽつりと更新。

今日はもうリキシから
メールはこない。
早々に「寝る」と連絡がきて
彼は今、夢の中。

彼は昨日
「君はいつ僕を好きになった?」
と聞いたまま
もう、疲れて、眠くて
たまらなかったにちがいない。
私の返事を聞くことなく、寝てしまった。

朝になって、
私はまだ夢の中にいるのに

「名刺交換をしたとき
あなたは元気だった。
ニコニコしていた
普通の女性だった。
2006年の夏を過ぎた頃
急に元気がなくなって
やつれた感じになった。

でもなぜか、その頃から
個性を感じるようになったんだ」

とメールを送ってくれていた。

重ね続けた会議の席で
窓際に座る私を
この人はトイ面に
座りながら見ていたことになる。

私は、自分がどんな顔をしていたか
なんて覚えていないけれど
ひどかったにちがいない。

ずるずる続く、
不毛な恋愛を無理やり
断ち切ろうとしていたし、
他の客とのセクハラ問題で、
危うく社内のポジションを
奪われそうになっていた。
マネジメント層に昇格したはいいけど
ていよく、残業手当がつかなくなり
経済的な不安がいつも足元にあった。

神さまに叱られないように
真面目に生きていれば
幸せになれるって
昔、幼稚園で習ったことは
嘘だったなぁと
思ったりしていた。
それくらい、人生は散々なものだったから。

そんな私の顔に
この男はフォーカスをあて
株式会社の担当者から
個人として認識したらしい。

ふたりとも、出会った頃は
すでにいい大人だった。
恋の始まりに、
電光石火、稲妻が走る
なんてことはない。

私に痛みがあるように
彼にも痛みがあった。
二人が別々に歩んだ
時間の重み分
簡単に動きが取れないような
気持ちの澱みを持っていた。

それでも、ふいに
ポーカーフェイスと“素”を峻別し
相手の心の中にぽつりと
私たちは、入っていってしまう。

そんな風に、
いいおとなの
リキシと私の恋は
始まったように思うけれど。

私が彼をいつ好きだと感じたか。

業務の打ち合わせで
大勢のスタッフと一緒に
ぞろぞろと
その会場を歩いていた時

なんとなく、あなたの
その背中をみて
この人についていったら
幸せになれるような
そんな気がした

その時。

ですよ。