猫。 | 祈るまえに、恋をして。

祈るまえに、恋をして。

ときどきぽつりと更新。

昨日のブログに書いたように
まるで闘病のような妊娠生活。

毎日マンションと、病院と
近所のスーパーマーケットが私の
住む世界でした。

通常なら安定期と言われる月になっても
私の体調はいっこうに安定ぜず、
夏の暑さが追い打ちをかけてきます。
全身は腫れてただれ、
火がついたような強いかゆみ、
いつも微熱があり、吐き気もおさまりません。

外出もはばかられるようになり、
人目の少ない夜に気分転換の外出をしました。

そこで、一匹の痩せた美猫に出会います。
彼女は母親であり、3匹の子猫を連れて
私と同じように夜のマンションの外灯の下に
佇んでいました。

それはそれは美しい猫だったと記憶しています。
元夫の非難を無視し、私は毎日餌と水を
持って彼女たちを探しました。
猫缶を与え続けるうちに母親猫は本来の器量を
取り戻し、子猫たちもなついてくれます。

彼女の子猫たちのうち、
グレーベースの縞模様の子猫は
まるで子犬のような愛くるしいたれ目。
印象深い子猫でした。
母親として生きていくには若すぎる彼女の孤独と
たれ目が特徴的な罪のない子猫をまるで
我が身のように想い、
同志のような気持ちになりました。

その日は朝からマンションの下が騒がしく
私は自室のベランダからまっすぐ階下を覗いてみました。
管理人がおり、その足元に小さな物体が見え隠れします。
ほどなく、それがあの子猫であることがわかりました。

子猫は死んでいました。

小さな子猫は目立った外傷もなく
眠るように私の部屋の真下で亡くなっていました。

その夜、あたりを随分探しましたが
あの美しい母猫は二度と姿を見せることは
ありませんでした。

秋がきて、私の陣痛がはじまりました。

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我が娘は小さな頃から
身動きも取れないような小さな隙間に
入っているのが大好きです。

今でもよく暑い暑いといって床で
寝ています。

ベタベタされるのは苦手のようです。

娘は、子犬のような愛くるしい
たれ目顔をしています。

そう、彼女があの子猫に似ているということは
生まれた頃から感じていました。

先日、お風呂上りにぐったりして
お風呂場の床に座り込んでいます。

「いやだ、そんなところで
だらしなくしてないで!」

すると彼女はぽつりと言いました。

「生まれ変わったら、猫になりたい」

君は、人に生まれ変わりたくて
ここに来たんじゃないの?
なんとなく、あの子猫に話しかけるような
気持ちで、我が子を見ています。

猫には不思議な力があるといいます。
あの母猫と子猫は、私たち親子に命を預け
救ってくれたのかもしれません。