院内に、左室駆出率(EF)が低い患者さんはたくさんいます。
脳卒中で入院した患者さんでも、心エコーの結果を見てみると少なからずいると思います。

最近、EFの低い人は認知機能も低下する、という報告が海外で散見されています。
要するに心臓のポンプ機能が低いから、血流が頭に十分いかない、というわけです。
きちんとした証拠があるわけではなく、いささか乱暴な説ではありますが、臨牀では「ああやっぱり」と納得することも。

心不全の患者さん。重症の場合は、MMSEをとると低下している場合があります。

心臓機能の回復が難しい心臓移植待機患者さんは、たいてい補助人工心臓をつけていますが、人工心臓のパワーには限りがあるので、拍出量は低いです(その人の体格にもよります)。
しかも厳重な血圧管理のもとにあり、多くの場合血圧は低い状態です。
そうなると、余計頭に血がいかないのか…
脳CTなどでは30代、40代の若い患者さんでも脳虚血を認め、
補助人工心臓をつけている20代の患者さんにWMSーRを行うと、言語性記憶の指標が60だったりすることがあります(低心機能患者さんは言語性記憶がおちるという海外の報告もあります)。

日本での報告は皆無に等しいです。
といっても、心臓移植そのものの法改正もつい最近のできごとですので、こうした分野の研究は進んでいなくて当たり前なのですが…

とはいえ、STがこうした患者さんにかかわることは、まだ難しいと思います。算定ができないので…