父の行動にイライラ
私の父は、60代と一般的にみればまだまだ若い年齢でしたが、病気やケガを頻繁にするようになり、徐々に手伝いが必要になりました。私は、妹と自分の二人兄弟で、母は私が高校生の時に他界しています。そのため、いずれ父の面倒をみることは子供の頃から当然と考えていましたので、その時が来たのだと思っていました。
親子仲は良く、子供の頃から父に着いて歩いていました。私が看護師になれたのも父の支援があったからです。成人しても一緒に出掛けたり、私の家に泊まりに来ては1ヶ月程滞在して実家に帰っていくというように、親子仲も良かったです。
男同士ということもあり、衝突することもありましたが、本音で語り合った後は仲直りする感じ、日が変われば一緒に出掛けるというような感じでした。
私の中で、父は尊敬の対象で、自分自身の今があるのは父のおかげだと思っています。私が生まれた事を誰よりも喜んでくれ、いつも味方でいてくれた父は私の中で特別な存在です。
そんな父ですが、欠点もありいつもは常識的なのですが、お酒を飲むと人が変わったように制御ができなくなってしまいます。いつもは自分自身のことより他人を大切にする父なのですが、お酒を飲むと一遍して自己中心的に振舞うのです。父自身が築いてきた信頼を毀損するような行動が本当に嫌でした。トラブルを起こす頻度も増え、親戚たちとも距離を置くようになるなど、年齢を重ねるたびに悪化している状況でした。そして、病気やケガもするようになり、その面倒を見る事になっていた私は、いつしか父と距離を置きたいと考えるようになりました。今思えば、尊敬する父が自身のイメージと違うことに我慢ができなかったのだと思います。
認知症と介護
高齢者の介護場面では、世代での考え方の違いなどから分かり合うことが難しい場面もあります。特に認知症の介護では、認知症になる前の性格や、記憶さえも失っていくため、特に家族だとそれが耐えられない、認知症だということを認められないという場面を目にしてきました。私の父は認知症ではありませんでしたが、お酒に加えて老化で若い時のように自身でリカバーができず、様々な問題へと発展する状況になっては、家族としては非常につらいです。
何が辛いかというと、尊敬している、又は信頼している親の振舞いに困惑してしまうことです。その場面に遭遇してしまうと、認めたくないという心理からか、叱ってしまったり、他人以上にイライラしてしまうのです。「こんな父じゃなかったのに。」と。
しかし、若い時に比べいろんなことに対応できず失敗してしまったり、認知症になることは本人には止められませんし、仕方がない事だと思います。ですが、昔の立派な姿を知っている身としては、非常に納得がいかないのです。冷静になれない自分がいました。
距離を置くことも必要
私は、看護師として30年近くの長い間、患者さんや入居者さんの介護や看護を行ってきました。すべてが素晴らしい対応ができていた訳ではないと思いますが、親族の介護と違って、他人への対応となるとある程度冷静に対応できます。相手がお客様であることから、適度な距離間があることや、仕事であることでの専門職意識などがあり、丁寧な対応ができます。
私の場合、父に対しては感情的になってしまう事が多かったです。父は自分の分身であり、父の恥は自分の恥と考えてしまっていたのかもしれません。
他人だから出来ることもある
こういった経験から、親の介護の場面で難しいと感じたり、認知症の家族の介護を恥ずかしいと感じず、他人に任せてみるのも良いのではと思います。介護に携わる方は、そういった家族の事を理解してくれる方は多いと思います。
介護施設の入居に限らず、支援の方法は沢山あります。自宅に居ながらいろいろな支援を受けることも出来るので、是非相談して欲しいと思います。
どこに相談したらよいのか
初めて介護や支援に関わる事の悩みに直面した方は、地域包括支援センターが良いと思います。地域包括支援センターは、要支援の方を担当するケアマネージャーの方や、保健師、看護師の方が在籍しています。自宅での介護や、それぞれの自治体の支援策を提案してくれます。介護施設への入居が必要な状況なのかわからなくても、今の状況が自宅での生活が継続できるのかも相談に乗ってくれます。もし要支援ではなく、より重い要介護状態であった際にも、支援先や何が必要かを案内してくれます。
私たちのような介護施設紹介会社の場合、施設入居前提で話を勧められることが多く、必要な選択肢は提示されない場合が多いです。ですので、中立の立場で話を聞いてくれる地域包括支援センターがオススメです。
ちなみに私は・・・
私は、施設紹介会社という立場ですが、施設入居向きではない方に、無理に入居を勧めません。これは施設紹介会社としては非常に稀だと思います。療養型の病院が適切だと言う方には、病院探しをお手伝いし、リハビリをすることで自宅復帰ができる方には老健施設を繋げます。施設紹介会社は、介護施設や高齢者住宅と提携していて、施設を宣伝したり、入居をお手伝いすることが仕事です。ですが、それはあくまで施設入居したい方、入居が妥当だと思う方が対象だと思います。施設入居しか選択肢がないんだというのは、紹介会社の利益優先の都合でしかないと思います。
大切な家族や、ご自身の人生ですから、真剣に考えて、そそいて良い味方を見つけて下さい。
介護や自宅での生活のことでの疑問や悩みがあれば、コメント欄でどうぞ。





