立ち上げから入職する
昨年末に、訪問看護の立ち上げをする人がいるので手伝ってあげて欲しいと依頼が来ました。
私は元々、訪問看護の管理者を3年ほどやっていた経験があり、それもかなり大きな事業所です。
登録職員は60人を超える大所帯です。私が入職した時に同時にサテライト(出張所)を開設する場面に立ち会いました。
そんな経験もあるのですが、大きな法人だったので、業務は完全に分業しており、レセプト(請求業務)は法人の
レセ事務の方と社長の方で行うので、ほぼノータッチ。新規申請や加算申請などもほとんど法人の事務部門が
行うので、詳しくない状態で働いていました。
ですが、業務はとても複雑で、毎日帰りは22時という感じでした。
入職時から仕事を覚えるにつれどんどん仕事は増え、退職時にはあり得ない量の仕事を抱える程になっていました。
私の勤めていたのは、介護施設が運営する施設内訪問看護という特殊なジャンル。
6人ほどの管理者、副管理でチームで介護施設グループ全体の看護部門を掌握して業務を行う部署でした。
入職してくるのは、課長や主任、看護部長を10~20年やってきた猛者たちですが、
業務量が半端ないので、離職率が非常に高く、早くて1ヶ月、だいたいが1年以内で去っていきます。
そんな環境で3年辞めずに働くというのは、なかなか稀な存在でした。
そんな経験のある私は、正直、もう訪看はやりたくないと思っていました。
とてもやりがいのある仕事ではありますが、法律が改正するたびに大変になるし、業務量が多すぎる。
長く働く物ではないという感じでした。
今回、立ち上げの話が来た時も、受けるかどうするか検討しました。
ですが、必要とされて働けるというのは魅力ですし、何より自身の力を最大限引き出せる場所です。
始まる前にすでに暗雲が
お手伝いをすることは決めたのですが、どういう形で入職するのかはまだ未定でした。
私は、自身の会社の社長として働いています。
今は、病院での夜勤パートで働きながら、合間を縫って自身の会社の仕事をやっている状況。
働いている病院は、人間関係がとても良く、親切な方ばかり。
仕事も、それほどハードではなく、時間外もなく定時であがれます。
なかなかこんな職場は無い。とくに異動後の部署がとても良い。
自身の会社の業務との両立がしやすく、ここまで仕事に慣れるのにも時間はかかりました。
できれば、今の仕事の合間に働けるなら良いなぁと。
ですが、話を進めていくうちに、ステーション立ち上げの期限が迫っていく。
当初、入職予定の看護師がいると聞いていたが、いざ始めるとなったら誰もいない。
訪問看護ステーションの立ち上げに必要な人数は最低3人。
管理者1名に他2名。
社長より「管理者になって欲しい」「自分の会社をやりながらでも全然よいし、いてくれればいいから」
「仕事が大変になったら私もそちらの仕事を手伝うよ」「時間外手当は出すし」
そこまで言われたら断れない。
ただ、職員が集まらない事には始められない。大丈夫なのか・・・。
訪看で業務がスタート
とても働きやすかった病院での業務を無理言って辞めさせてもらい、新たな職場に移ります。
ですが、またまた暗雲が。
訪問看護の新規申請が通らず。
原因は、役所での説明をしっかり聞いてないため、必要な条件を満たしていない。
本当に訪問看護ステーションを興せるのか。
まぁまぁ最初はそんな事もありますよね。
申請はできました。
事務所も仕事がいつできるようになっても良い状態が作れました。
あと1週間でオープンですが、看護師が私しかいない。
来てくれるよう交渉したした方が来ない事になる。
ギリギリにようやく職員の入職が決まり、スタートできることに。
最強メンバーが集まる
看護師全員、訪問看護管理者経験者。みんな課長です。
なかなか無いメンバーが集まりました。
何でもできる。
そう思わせるメンバーが集まりました。
事務さんも接遇も非常に良く、ムードメーカーです。もちろん総務経験があり入職手続き完璧にできます。
「何か、楽しい職場ができそう。」
そんな始まりをかき消すかのような地獄な日々が始まります。
急転直下ここからは鬱展開
加算申請関係が全くされていないことが発覚。
役所にしなければいけないリストをもらってきているのにも関わらず、全く手を付けていない。
いやどうするの?という話になり、スタッフ激怒。
やらなければならない事をやっていない社長。どうするか。
ピンチの時に本性が出る
やらなければいけない事をやっていない事を責められた社長は、まずは謝罪ではないだろうか。
社長から出た言葉は、「やってないのを気づいたならやればいいだけ。そのためにあなたを雇った」
スタッフ「これは開設者がやる仕事です。」
社長「社長命令です。やってください」
「社長だから謝らなくて良い」「指示すればいいだけ」
こんな社長の行く末は・・・。これが決した瞬間でした。
訪問看護での加算申請は訪問看護ステーションを運営する上で非常に重要です。
加算申請をしないということは、対応しませんということを言っているようなものです。
訪問看護は、このような体制を揃え、かつ加算を積み上げる事でやっと収益が見込める仕事です。
そのような体制も整えず、利用者さんの命は守れないのです。
その他の申請類も全く出していない様子。
申請や届け出をやらないで仕事をすると、そもそも報酬を受け取ることができません。
社長と打合せ
スタッフの気持ちや、社長の業務へ取り組む姿勢に関して話をしました。
なんど話をしても仕事を軽く考えている姿勢は変わらず。
気に入らない職員はクビにしたい。
外部の業者を気分のまま怒鳴りつける。
怪しい業者と助成金の不正受給を画策(社長自身は不正と思ってない)
医療保険の不正受給の強要
職員の給料カット
営業は効率が悪いのでしたくない
どんどん出てくる闇
開設2か月で終了
職員全員退職にて終了しました。
給与が支払われるか未定。
給料はカットしたまま払う気が無い事を宣言。
退職後、未だ退職関係の書類、届出等は放置されている様子。







