もしビジネス人が事業に左右され、「企業の論理」や「資本の論理」しか眼中にないとするならば、行き着く先は、利潤をめぐる争いであり、それはしばしば戦争の誘因にさえなってきました。
ビジネスが平和構築のために貢献をなそうとするならば、そうした論理を「人間の論理」のもとにリードせねばならないでありましょう。
そのために何が必要か。
私は平和を志向するビジネス人の精神的バックボーンとして、端的に「公正」の精神を挙げてみたい。
「公正」な精神の持ち主は、経済活動によって、ともすれば富める国、富める階層がますます富み、貧しき国、貧しい階層がますます貧しくなっていくといった矛盾を決して見逃さないでありましょう。