最近の子供達。
娘→自学自習の道へ。もがきながら失敗しながら、1歩進んで2歩下がる日々(あれ?進んでないまさか)。母の役割は教材用意と時々声がけがメイン。
息子→平仮名敏感期。ものすごい勢いで幼稚園で覚えてくる。母の役割は時々「あれ?この看板、なんて読むんだっけ?(すっとぼけ)」と痴呆老人のように問いかけること、それだけ。
ということで、昔の知育まっしぐらママ時代に比べてだいぶユルくなりました。
そのかわりに空いた時間は仕事とキアゲハ幼虫の世話(こちらも全員サナギになりまたヒマに)、そして読書、という夢の時間の過ごし方が少しだけできるようになりました
最近読んだ本↓
え?
知育臭凄い?!
(舌の根も乾かぬうちとはまさにこのこと)
ええ、2020年灘で出題された作品。
私ねー、昔から国語テストで出題された物語の続きを読むことがほぼ唯一の、テスト後の楽しみだったのです。
知育界で名高いこの作品も、その勢いて読んだので、備忘録がてら記します。
読んでみて、多くの方がこの作品を評価する理由がわかりました。
貧困と格差
学歴主義と思春期の葛藤
学ぶ意義、大人になる意義、夢を叶えるということ
まさに現代に生きる子供達に読ませたい話だと強く思いました。
私自身は一億総中流の時代で育った世代なので、貧困問題をどこか他人事のように感じる節があります。
でも今の時代はそうではない。
非正規雇用が増え、貧困とは隣り合わせで暮らす層が人口の20%にもなる時代です。
この問題を子供達のほうが身近だと感じることでしょう。
主人公は中3のふたり。
親は医者、小学校では友達と話が合わないレベルの秀才で最難関中に合格…したにも関わらず落ちこぼれ、公立中に転校せざるを得なかった和真。
飲んだっくれの父親が母のお腹に赤ちゃんを残したまま飲酒運転で死に、母は鬱病。生活保護を受けながら、母と妹の面倒を見て孤軍奮闘する樹希。
違ったベクトルの不幸を背負う二人です。
同じ中学に図らずも通うことになった和真と樹希、図らずも自殺未遂した和真を樹希が救うことから物語はスタートします。
お互いの不幸を理解できない二人ですが、少しづつお互いの世界に触れ、お互いの強さを信頼し、自分にできることを模索…最後は、サナギが蝶になるかの如く、真っ直ぐに前を向いた若者へと進化していく、そんな希望を感じさせる話です。
我々は、きっと和真の父と同じ種類の人間なのでしょうね。
貧困なのは努力が足りないせい、
なぜなら自分は努力してきた、
生活保護なと甘えた人間のためのものだ、
と。
この本を読んで、今大学生の鈴さんのnoteを思い出しました。
私は認識が足りませんでしたが、今の日本は割れ切った世界だと。
若者らしい、瑞々しい透明なナイフで抉ったような文章力。言葉というものはこんな鋭利なのだと感服した記憶があります。
和真も樹希も夢の持てない世界にいました。
それを救うのは「学び」であること、「学び」はいつの時代にも強い武器になることを示してくれたとこが灘で取り上げられたという所以かな、と思います。
(でも和真がクビになった中学のモデルって多分灘ですよね笑、ある意味フトコロが深い!)
娘にはまだ早いですが、もう少ししたらこそっと娘用本棚に入れておこっと。
大人になる前の必読書、またひとつ見つけて嬉しいまるこでした。
先日みんなでいったmud park
そして今日はアスレチックに来ています。
我が家は相変わらず大忙しです。