久美子「あすかっちいつも作ってるから、今日は出前でも取らない?少し外の味を入れましょうよ」
ツヨシ(右)「あー、レバニラ定食食べたいな」
久美子「おお、たっぷり!」
久美子「美味しかったわね~♪」
あすか「食器、玄関の外に出してくるね」
ツヨシ「ごちそうさま」
あすか「正座してたら足がしびれちゃったよ」
了くん「足崩して座れよ」
出前の男「出前の皿を取りに来たんだが、みんな食べ終わったのかな?全部?」
了くん「ああ、ごちそうさまでした」
出前の男「アンタ達、『ジルコニア』だろう」
あすか「え?あ、はい。あなたも?」
出前の男「そう。私はコロナ禍の最中に『ジルコニア』となった。私と同じく例のリンゴを食べた妻と二人の息子は、リンゴと体質が合わず、毒となってしまったため亡くなったんだ」
あすか「えーっ?アヴァロンのリンゴが毒になった?」
出前の男「そうだ。アンタの仲間が青果店にアヴァロンのリンゴを卸さなければ防げた悲劇だ。アレは出回ってはならないりんごなんだ」
久美子「お気の毒ね」
出前の男「これからあんたがたの仲間のところに行く。復讐をするつもりだ」
久美子「え?それはよくないわよ」
出前の男「あんたがたに恨みはないが、妻と息子はだいぶ苦しんだんでね。生命を冒涜した存在は全て倒すと決めたので、料理に青酸カリの1000倍強い神経毒を盛らせてもらったよ」
全員「なんだって!」
出前の男「解毒剤はない。熱でも水でも分解しない。食べてから20分で痺れを感じ、身体が動かなくなり、息が出来なくなって4時間から6時間で死に至る。最期まで意識はあるので、私の妻と息子の苦しんだ分恐怖を感じて逝くがいい」
あすか「ええ?ちょっと何を言うんだよ!」
了くん「おれたちあんたの奥さんと息子に何もしてないぜ」
出前の男「だが、リンゴを卸した奴らの仲間だろう。私のように悲しい思いをする人が二度と出ないようにするにはあんたがたをすべて抹殺するしかないんだ。恨まないでくれよ」
出前の男「生命は有限だからこそ美しく尊いんだよ。若いあんた方にはそれが分からないだろうな。いつまでもなんてものは存在しないし、あってはならないことだ」
出前の男「さようなら。私の名前は八巻。これから長い復讐劇の幕開けだ。だがあんたがたはもう、それを見ることはない」
あすか「どうしよう。……青酸カリの1000倍って……」
了くん「フグだ。あれはおよそ8時間を生き延びれば毒は自動的に尿になって排出されるよ。父さんを呼ぼう」
久美子「こわーい」
ツヨシ「ぼくたち大丈夫なの?」
アインシュタイン先生「レバニラ定食を出前してもらったのに、どうしてフグ毒にあたったの?」
あすか「いいから早く助けて!」
翌日。
あすか「結局、毒なんて盛られてなかったね。おっかなかった」
久美子「8時間ドキドキしたわよ。あの八巻って男の顔、忘れないわ。脅かされたわね~。どこまでがウソだったのかしら」
了くん「おれ、今後絶対フグって食わねーわ。脅迫でもタチが悪い」
ツヨシ「これからこんなことしょっちゅうあるのかな……」
あすか「ツヨシくん、私達の仲間になったこと後悔してる?身長はまだ少し伸びるんだけど……」
ツヨシ「……いや、覚悟の上だよ」
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その後、遠くのあすかっち達のお仲間の人にちょっとした事件がありました。八巻という男の復讐でした。
あすかっち達は、今まで彼らを狙ってきた製薬会社の主よりも先に、ひとりの復讐者と出会ってしまいました。かれは黒戸閣下の関係者ではないのでしょうか?主義主張は違うようですね。
フグに当たった人の1割は今でも亡くなっているので、釣ってきたフグを自分で調理するのはやめましょう。















