8月。
編集部のナタリーさん「今回出た『惰性時代』に掲載された『アスペラ・ファータ』のナギくんって、ツヨシくんがモデルでしょ?表現が今までよりリアルに書かれてて驚いたわよ」
ツヨシ「あ、はい。ナギくん強盗にお腹撃たれたでしょ。それで『なんじゃこりゃあ!って言いたかったけど全然声が出てこなかった』って書いてあったよね。あれ、2ヶ月前のぼくの体験なんです。いっぺん言ってみたいセリフだったけど、もう全然ダメで」
ナタリーさん「そうよね、松田優作のパロディよね。実体験を聞いて物語を書いたのね、随分と真に迫ってたわ。ネタがこんなところに転がっていたとはね」
ナタリーさん「でも、こんな可愛い子なら看病してみたいわ~」
ツヨシ「ぼくもナタリーさんみたいな綺麗なお姉さんに看病してもらいたいです」
了くん「コイツ病気になると、かなりわがままですよ」
ナタリーさん「久美子ちゃんは声楽やってるのよねー、『アスペラ・ファータ』に出てくる盲目の歌姫ユウリってあなたがモデルかしら?」
久美子「盲目じゃないですけど、そうらしいです。歌声でガラス割るってアタシの特技なんだけど、それそのまま使ったみたいです」
ナタリーさん「え、それガチ?」
久美子「ガチです」
ナタリーさん「じゃあ、9月になると北海道入りして、羆撃ち猟をしてる介護士のショウマって……」
了くん「オレ」
ナタリーさん「えーっ」
了くん「熊肉は冬眠直前のが美味しいですよ。よければジビエ鍋ご馳走します」
ナタリーさん「うわーっ」
ナタリーさん「あなたたちって面白いわねー!誰が主人公でもおかしくないわ!この家、ネタの宝庫じゃない」
あすか「面白いって……、実は私が一番今書きたい人って、ナタリーさんなんだよね。あの人自分が面白いって気づいてるんだかいないんだか……だって、女のクセにガールズバーに行っちゃうんだもん。店もよく入れてくれるよね。ビアンとかは興味なくて、中身おっさんなんだけど、BL好きみたいだし。私ストリップ劇場なんかに連れていかれて『社会勉強よ』ってショー見せられた」
了くん「叩けば埃がいっぱい出てきそうだったな」
ツヨシ「うん、奥が深そう。面白そうな人だよね」
久美子「まあ、変態よね」
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編集部の変態ナタリーさんが、あすかっちに自分を書いていいよと言ってくれるのは、新しいエッセイの話が来るまで待たなければなりません。彼女はやたら潔い人で、全然美化する必要なしと発言したのでありのまま書かれることになったのですが、その豪快さに読んだ人は誰もが驚き呆れました。
ナタリーさんの声は「新世紀エヴァンゲリオン」の葛城ミサト、「美少女戦士セーラームーン」の月野うさぎを演じた三石琴乃さんのイメージが強いです。最初からこの声でした。