この記事は予約投稿です。
あすか(右)「了くん、鹿狩りヘ行くって本当?」
了くん(左)「ああ。酪農農家が牧草と飼料用トウモロコシをエゾシカに食べられまくってるからな。エゾシカ増えすぎなんだよ」
了くん「鹿を害獣として狩りに行ったヤツいっぱいいるんだけど、結果的に肉とツノだけ持ち帰って、内臓と毛皮捨てていくのがいてさ」
あすか「エゾシカって北海道の鹿だよね?了くん北海道へ行くんだね?」
了くん「そう。その辺に捨てたエゾシカの内臓を腹を空かせた熊が食べて、味を覚え、家畜の牛を襲うようになったんだ。牛は一頭20万円ぐらいだからゴソッと喰われてしまうとけっこうな損害だ。熊を倒したいところだが、鹿の内臓を食べて肥え太ったヤツとやり合うのは危なくてね。いや、空腹の熊もおっかないけど」
あすか「それで、餌になるエゾシカを先に減らすのか」
了くん「ああ」
了くん「エゾシカ一頭いくらなのか知らないけど、免許持ってる人間が害獣駆除って名目で仕留めれば、報奨金が出る。せいぜいたくさん獲って、稼いだらついでに熊狩りも観られるかなって」
了くん「報奨金で父さんの病院を大きく建て替えられたらいいな」
あすか「そんなに出るのかい?」
了くん「ンー、分かんない」
あすか(右)「ツノや肉ってどこへ持っていけばいいか知ってる?」
了くん(左)「向こうの人に訊けば分かると思う」
了くん「あすかっちは鹿革の手袋欲しくないか?」
あすか「うわー、生々しいな」
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実際、報奨金の額(一頭8千円です)や、どこへツノを持っていけば換金出来るのか(地方自治体です)、分からないまま出発し、了くんは鹿の皮をいっぱい持って帰ってきました。ツノを換金したものの、病院ひとつ建て直せる額に届かず、みんなへのお土産に化けてしまいました。あすかっちは北の大地のチョコサンドクッキー「白い恋人」を食べながら宿題をやりました。鹿革の手袋が完成するのはまだ先になりそう。了くんがお土産を買うようになったのはあすかっちの影響ですね。








