あすか(左)「久美子ちゃん、アルバイトの面接どうだった?」
久美子(右)「全滅よ。販売も事務もダメだった」
あすか(右)「残念だったね、おやつ持ってくるね」
久美子(左)「あー、ムカつく。髪を黒染めできるかって言われた。小さい頃の写真持っていったのに。すぐ逆プリンになっちゃうわよ。あたしみたいなのがいると職場もざわざわするし客も気を遣うって言うの」
あすか「染めるなら手伝うよ」
久美子「染めないわよ」
あすか「じゃあ、どこで雇ってもらうの?」
久美子「あすかっちもこの頭じゃダメだと思うの?」
あすか「私は久美子ちゃんの立場じゃないから、分からないし分かったつもりにもなれないね。でも、お金をもらうって、見返りに理不尽なことを求められるってことだから……」
久美子(左)「そんなはずないでしょ」
あすか(右)「今のご時世じゃできるだけ無難な人を採用したいだろうし」
久美子「でもコレはひどいわよ、変じゃない?あたしのせいで不景気なわけないでしょ」
あすか「変だけど、今どこ受けても同じだと思うよ。でも髪を染めても染めなくても、久美子ちゃんのいいところ、私たくさん知ってるよ」
あすか「だからさー、自分の特性を活かしたら?文句言ってるだけじゃお金は入ってこないよ」
3日後。
久美子「雑誌のグラビアのお仕事もらった」
あすか「長年の夢叶ったじゃん、よかったね」
久美子「今頃叶ってもねぇ」
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この物語はフィクションです。
「よかったね」と手放しで喜べるかどうか。もともと華やかな世界が好きな久美子ちゃん。だけどもうあんまり嬉しくないのです。
「好きを仕事にしてるから幸せ」と言ってしまうと反感を買うから「お金が欲しかったからどんな仕事でもありがたい」と言わないと受け入れてもらえないようで。
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