久美子(手前)「あすかっち、大丈夫?」
ノンコ(奥)「あすかちゃん、なにがあったの?」
あすか「パソコンがハッキングされたっぽい……すっかり放置してた迷惑メールフォルダに私がよく使うパスワードをタイトルにしているメールが入ってた。英文だ。え~っと、"やあ、××@××.ne.jp、きみのパソコンをハッキングしたよ。きみのよく使うパスワード、きみが今まで観たサイト、きみのアドレス帳に載ってる友達、全て情報はいただいた。きみは最近、アダルトサイトにアクセスしたね?私はこのことをきみのあらゆる知り合い達にバラすことが出来る。パスワードで買い物することだって出来る。だけど、提案がある。700ドルを用意してくれない?きみの信用や失う貯金と比べれば安いもんだ。ペイパルで700ドル払ったらこのことを忘れてあげる"」
久美子「あすかっち、アダルトサイトにアクセスしたの?」
あすか「するわけないだろ。どこかでパスワードハッキングされたんだ」
ノンコ「あすかちゃん、銀行の預金残高大丈夫?」
あすか「今調べたけど、まだ盗られてない。これから交番にパソコン持って行ってくる」
二人の声「どうだった?」
あすか「交番じゃ英語読める人いないって。平日の昼間に警察署に相談してくださいって」
ノンコ「まあ、頼りないわねえ」
久美子「税金泥棒だわ」
あすか「だから電機屋行ってきた。そしたらまずクレジットカード会社に電話して、カード止めてもらいなさいって。そして強めのセキュリティソフトを入れたら新しいカードに替えてもらいなさいって。」
アルフレッド「執事交流会からただいま戻りました。みなさん、顔色がお悪いようですが、なにかございましたか?」
あすか「あー、英語読める人が帰ってきたー。じ、実はね」
アルフレッド「本当にアダルトサイトにアクセスしていないんですね?最近、どこか新しい通販サイトにアカウントを作りませんでしたか?」
あすか「あ……同人誌通販サイトの"コミック銅鑼の穴"に登録した。打ち切りになった漫画の続きが同人誌になるってSNSで知って。やたら登録方法が複雑で、クレカのIDとパスまで要求してきたよ」
アルフレッド「銅鑼の穴……についてはまたあとにいたしましょう、メールを拝見します」
アルフレッド「"……もしも48時間以内に700ドルをペイパルで送金しなければきみの全ての知り合いにきみがアダルトサイトにアクセスしたってことを送信するよ。我々をあなどるな。9月10日。"お嬢様、9月10日の48時間後は何日ですか?」
あすか「9月12日」
アルフレッド「今日は何日ですか?」
あすか「……9月29日」
アルフレッド「……貯金抜かれたり、知り合いにアダルトサイト見たのかと聞かれたりしましたか?」
あすか「してない……」
あすか「……お騒がせしました」
久美子「ま、まあイタズラメールでよかったけど」
アルフレッド「文章は最後まできちんとお読みください。しかし、交番にも電機店にも英文が読める人がいないというのは問題です。これはあとでなにがしかの場所で苦情を言います。……それから、"銅鑼の穴"ですが……ここは成人向けの同人誌を多く取り扱っていますよね?お嬢様は腐女子ではないし未成年です、成人ですか?の選択項目が出なかったというのも問題です、なぜいきなりアダルトサイトの本につながってしまったのでしょう?打ち切られた連載の続編を描いた作家さんがうっかりしたでは済まされません。銅鑼の穴と作家さんにも一言申し上げます」
あすか「わー!登録はしたけど結局手続きがややこしくてめんどくさくなって、本は買わなかったんだよ、だからそれはやめて~18才まで同人誌の通販はしないから」
アルフレッド「18才過ぎてもダメです!お嬢様は手続きが複雑な通販はダメです。それから、サイトごとにパスワードは違うものになさってください」
久美子「個人情報、抜かれ損ねぇ」
=============================
今回はかなりあすかっちが恥ずかしい話でした。このあと、あすかっちはPC通販サイトのアカウントのパスワード変更に大忙しになるのでありました。そして、読みたかった連載の続編は彼女の手には入りませんでした。
<禁・無断複製転載>










