こころちゃんのその後 | 高峰明日香の明日はどっちだ!

高峰明日香の明日はどっちだ!

お人形劇場。永遠の時を生きる「ジルコニア」の少年少女たちの日常と夢と愛と悩みがドールによる劇場で石神井公園・池袋・新宿を舞台に繰り広げられます。闇深いです。コナン時空です。1/6ドール(ジェニー・リカ・バービー・六分の一男子図鑑等)注意:PG12

仏像喫茶にて(本日部屋が暗いため画像が鮮明でありません)。

あすか(右)「そっちから会おうって連絡してくるなんて珍しいね。『前世の記憶が目覚めた』なんて今、流行らないけど本当に本当?取材させてもらえる?」

久美子(左)「ちょっと興味あるのよね」

 

こころ「本当よ。私は前世、アトランティス大陸の少年戦士だったの。萌花は神殿の巫女で、私達恋人同士だったのよ」

あすか「いつそんなこと分かったの?」

こころ「家裁で保護観察もらった夜、夢のお告げがあったの。それでこれから、前世の仲間探しをすることにしたのよ」

 

あすか「きみたちが通ってたカルトの学校は解散したんだよね。なのにまだ制服着てるの」

こころ「これじゃないと落ち着かないだけよ。信仰は捨てたわ。だって私はアトランティス大陸の戦士なんだもの」

久美子「前世は戦士か巫女かお姫さまって話多いよね。農民とか犯罪者とか商人とか地味なのなぜか聞かないけどどうしてかしら」

 

こころ「それは私が選ばれた存在だったからよ。ちなみにあすかっちは私専用の奴隷だったわ」

あすか「なんじゃそりゃ」

 

マクレーン「なんだ、あいつらは」

シェフ「こないだ大日如来像ぶったたいてましたよね」

 

あすか「で、どうやって仲間探すの?」

こころ「ネットで探すわ。私はアトランティス大陸の元戦士、現在、巫女と合流しました。龍族、ハイエルフ、ドワーフ、オーク、この言葉にぴんときたら連絡ください、ってね」

あすか「『ムー』あたりに出すのかと思った」

こころ「あそこはもう超常現象信じてないもの。載せてもらえるわけないわ。ちょっとトイレに行ってくるわね」

 

あすか「綾小路さんもこころちゃんと同じ夢を見たの?」

 

綾小路萌花「あ…私はそういう夢は見ていないんです。こころちゃんが見た夢を話してくれたら急に身体がふわっと軽くなったような、そして心にジーンときたんで…本当かどうかは分かりません」

あすか「その共同幻想が崩れるか崩れないかは、こころちゃん次第なんだね」

綾小路萌花「でも…たぶん、本当なんだと…思いたいです」

 

久美子「仲間集めてどうする気?」

綾小路萌花「この世界を滅ぼそうとしている魔王と戦うんだって、こころちゃん言ってます。戦士が結集したらみな力に目覚めて能力が発動し、真の姿になるって言ってました」

あすか「へー」

 

綾小路萌花「やっぱり信じてもらえないんでしょうか」

あすか「きみだって信じちゃいないだろ。だけどこういうことは前世紀にもあったんだよ、30年ぐらい前だけど」

綾小路萌花「え?」

あすか「まだネットもパソコンも普及してない時代にそういうのが流行ったの。これに関しては色々調べたよ。『ムー』にそういう投稿が山ほどね。当時世紀末で、ノストラダムスって人の大予言で1999年に地球は滅びるって信じられていて、みんな怯えてたらしい。どうも世紀末になるとみんななにかが起きると思ってしまうらしいんだ」

 

あすかっち宅に戻る。

久美子「ねえあすかっち、本当に30年も昔に前世の仲間探しした人達いたの?」

 

あすか「うん。当時流行していた少女漫画にもそういうのあって、それに感化された少年少女たちが『ムー』で仲間探ししたりして社会現象になったんだよ。前世紀の一部の人たちは生まれ変わりを信じていたんだ」

久美子「生まれ変わりってないの?」

あすか「1999年に恐怖の大王が降りてきて地球は滅びるって言った預言者がいたからね。みんな恐かったのさ。だからそれぞれ自分が作り上げた物語を信じていたんだ。さらにそれを楽しみにしている、現実がつまらないヒトもいた」

 

久美子「だけど、地球は滅びなかったわけね。よかったじゃない」

あすか「でも、地球そのものが生まれ変わると信じていた人達は、また元のうんざりするような日常へ還らなければならなくなった。で、すべての超常現象はウソだって認めたくなくて日本人がすがったのが『オーラの泉』って番組。有名人の前世はきみも言ってたけどきらびやかな王女様、巫女、戦士、僧侶というのに日本人は熱狂した。アンチも多かったけどね。でもある時、いじめられっ子だった男の子が来世は競走馬になりたいと言って自死したために、日本人は手のひらを返して『生まれ変わりは存在しない!』と子供達に教えなければいけなくなった」

久美子「オーラの泉、覚えてるよ。面白かったよね」

 

あすか「でもそれも視聴者のニーズに応えただけの矛盾だらけの番組だった。結局、遅かれ早かれ全員いつかはいなくなっちゃうからね。今はどの著名人もそれは恐くないって言ってるから、そういうことにしておかないと世間様が許しちゃくれないさ。この国では世間が神なんだから。いまんとこ、樹木希林さんのように生きたいって言っておかないとならない」

久美子「それで人生楽しい?」

あすか「楽しくないけど、そういうことにしておかないと仕事が来ない。だからこそ現実に倦み果てた、ここじゃないどこかを求めてる人達に転生の夢を配るのもいいだろう」

 

あすか「そういうわけで、次に書くファンタジー小説のタイトルは『前世は戦士だったが転生したらカルト学園の生徒だった件。』だ!」

久美子「ちょっとタイトル長すぎるわよ」

 

その頃仏像喫茶では。

こころ「あなたは前世で私達とともに戦った司祭だったのです、記憶を取り戻して一緒に仲間を探してください」

マクレーン「勘弁してくれよ、嬢ちゃんたち」

シェフ「オーナー、どうします?」

 


今日の話を書くきっかけになった本です。もしかしたらこれを読んだら日本が嫌いになっちゃうかもしれません。筆者はひとことも日本を嫌えと言ってはいませんが、ここに書いてあることをまともに受け止めれば今まで信じてきたものはすべて幻だったと気づくかも?↑

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