あすか「やぁ、暑い中よく来たね」
ツヨシ(左)「もう暑くて融けそう…。なんかゾーッとする話ない?」
あすか(右)「怪談かい?」
ツヨシ「うん」
あすか(右)「平安時代に、ある帝の元へ美女の女御様が嫁いできた。その屋敷の庭師をしていた爺さんが女御様に一目惚れして、熱烈なラブレターを送ってきたんだ」
ツヨシ(左)「そりゃ無理な話じゃ?」
あすか「無理だとも」
あすか「女御様は困った。身分段違いの勘違いのモーレツなこの庭師に、フツーに交際を断るのは怖い。だから、一計を案じた。鼓(つづみ)の革を綾の布にしたものを用意して、『この鼓の音色が私の耳に届いたら会いに行きます』と伝えさせた。まあ、遠回しだけど綾の鼓が鳴るわけないので、お断りのお返事だったわけ」
ツヨシ「なんか変な話だな」
あすか「ところが庭師はそれを真に受けて、昼となく夜となく鼓を叩き続けたんだ」
ツヨシ「バカだな~」
あすか「決して鳴らない鼓に悲観した庭師は、池に飛び込んで死んじゃった。それで女御様は大変なショックを受けた。軽い気持ちで庭師をその気にさせてしまったことを後悔し、ノイローゼになっちゃった」
あすか「女御様は鼓の音が聞こえてくるとつぶやきながら庭を歩き回るようになった」
ツヨシ「周り止めなかったの?」
あすか「なぜかね」
あすか(右)「そして女御様が庭師の飛び込んだ池のそばに近づくと、庭師のユーレイが池から上がってきて『綾の鼓が鳴るものか、鳴るものか』と言って、女御様を池に引きずり込んでしまった。おわり」
ツヨシ(左)「す、救われない…」
あすか「だから怪談なの。どう、涼しくなった?」
ツヨシ(左)「寒くなってきた」
あすか(右)「そう?」
ツヨシ(左)「帰るよ」
あすか(右)「そんなに怖かったの?ぷっ」
あすか「なんだ、ツヨシくん、こんな時間に」
ツヨシ「怖くて一人でトイレに行けない~」
あすか「え?」
ツヨシ「明日ピアノリサイタルやるんだよ。怖いからあすかっち来てくれない?」
あすか「きみが今から電車に乗って江古田まで来られる?もう終電行っちゃったよ」
ツヨシ「綾の鼓は鳴らないか…」
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この「あやのつづみ」は、私が小さい時に読んだ怪談集に載っていたのですが、どこの出版社のなんという本に載っていたか分からないのです。それで参考文献として載っけようがないのでした。どなたかご存じでしたら何の本に載っていたか教えてください。
能楽の1作品で、江戸時代後期に上演されたものだそうです。
三島由紀夫がこれを元に戯曲を書いています。今のところ分かったのはこれだけ~
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