反抗期 | 高峰明日香の明日はどっちだ!

高峰明日香の明日はどっちだ!

お人形劇場。永遠の時を生きる「ジルコニア」の少年少女たちの日常と夢と愛と悩みがドールによる劇場で石神井公園・池袋・新宿を舞台に繰り広げられます。闇深いです。コナン時空です。1/6ドール(ジェニー・リカ・バービー・六分の一男子図鑑等)注意:PG12



あすか&久美子「ただいまぁ~」



テルコ(右)「あすかちゃんの帽子、なかなか渋いわね」

ノンコ(左)「あんなカンカン帽持ってたかしら?幼稚だわ」

テルコ「あの帽子、ナチュラル系オシャレな人の間で知られてる世田谷のよ。たぶん2万円ぐらい」

ノンコ「え?」

テルコ「ぱっと見分からないけど質がいいの。自分で稼げる子供はいいわねえ」



テルコ「で、ねえ、こないだ久美子も一緒に3人で銀座に行ったのよ。で、あすかちゃんに高級ブランドのちいさなバッグ買ってあげようかって言ったらね、使い勝手もよくなくてものが入らない高級ブランドは要らない、ちゃんとしたカバン屋が作ったしっかりしたものが欲しいって言うからダコタ買ってあげたのよ、すごく喜んでたわ、ほんと渋いわね、なかなかの目利きよ」

ノンコ「あらいやーだ、あの子そんなこと言ったの」



テルコ伯母さんが自室に戻ったあとで。

ノンコ「あんたね、恥ずかしいのよ。伯母さんが買ってくれるって言うなら、自分の意見言っちゃダメよ。子供がカバンの質をどうこう言うなんてイヤミだわ。伯母さんの話聞いてて顔から火が出そうだったわ」

あすか「でも、自分の意見言ったから丈夫で使いやすいカバン長く持って歩けてるんだよ?」

ノンコ「それとこれとは別なの。テルコ伯母さん、よそ行ってなに喋って歩くか分からないじゃないの。何か買ってくれるっていう時はお断りしなさい」



あすか「自分のお姉さんを信用しないの?」

ノンコ「あそことうちは金銭感覚が違うの。あっちは1回に何百万って買い物するの。渋いなんて褒め言葉じゃないのよ、真に受けないの。よそでは笑いものにしてるかもしれないじゃない」

あすか「テルコ伯母さん、そんな人じゃないよ」

ノンコ「あんたの前ではね」



ノンコ「それからその帽子、二度とかぶらないで。目立って恥ずかしいわ。小学生みたいでみっともない。もっとみんながかぶる3000円ぐらいの帽子にしなさい。あんな帽子に2万円も、あんただまされたのよ。もっと目立たないかっこうしてよ。変な人にあとつけられるわよ」



あすか「私が小学校の時、冬にスカート穿いて外出しようとしたらお母さん、下にズボン穿けって言ったよね。それで外あるいて、私がどんなに恥ずかしかったか知ってる?」

ノンコ「あんたが男を誘うような服だったのがいけないのよ。冬にスカートを穿くなんて駅前に突っ立ってる新興宗教の人がすることよ。とにかくここは世田谷でも田園調布でもないんだから目立たないようにしなさい。恥ずかしくて外へ出せないわあんた」

あすか「お母さん生まれてから一度だってファッション雑誌読んだことないでしょ。私の友達がどんな服着てるかも興味ないでしょ」

ノンコ「ファッション雑誌なんて広告ばかりで読むところないでしょう!男の誘いを待ってるような服着てる女になりたいの?じゃあそういう不良とつるめば?ひどい目に遭うわよ」



ノンコ「…第二次反抗期かしら。なにか言いたげね、アルフレッド」

アルフレッド「…私からはなんとも、奥様。本棚を掃除しているだけです」


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あすかっちの服装は東京では特に珍しいものではないのですが、ノンコさんは自分が見たいものしか見えない人なのです。中学生は「悪い子」でない限りみんな地味だと思っています。

エスカレーターに乗っている、ミニスカの女の子が下を覗かれないようにお尻を手で隠していれば「目立ちたいくせに何を恥ずかしがっているのかしら」と言ってしまうし、ましてや自分の娘が肌を出す服でも着ようものならさんざん罵ります。

あすかっちの帽子に関しては流行のものでも、どんなに高価な物でもノンコさんが「目立つ」と判断すれば勝手に捨ててしまいます。子供と自分の境界が、まだ分からないのです。


あすかっちのカンカン帽のブランドは、世田谷に実在するお店をモデルにしています。

ただ、その帽子屋さんは人間用なので、あすかっちサイズの帽子をオーダーする度胸は私にはまだありません。

それで似たものを出してきました。実際はタカラの「赤毛のアン人形」の帽子です。


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