漫研ピンチ | 高峰明日香の明日はどっちだ!

高峰明日香の明日はどっちだ!

お人形劇場。永遠の時を生きる「ジルコニア」の少年少女たちの日常と夢と愛と悩みがドールによる劇場で石神井公園・池袋・新宿を舞台に繰り広げられます。闇深いです。コナン時空です。1/6ドール(ジェニー・リカ・バービー・六分の一男子図鑑等)注意:PG12



アルフレッド「奥様、おかえりなさいませ」

ノンコ「あ~、ひどい雨だったわ」



あすか「お母さん、おかえり」

ノンコ「もう今日はションボリな一日だったわ」



ノンコ「お母さんが顧問の漫画研究部、今年新入部員ひとりもいなかったの」



あすか「え?それはピンチだね!どうしてだろう」

ノンコ「最近の子ってあんまり漫画読まないらしいの」

あすか「そうなの?うちの学校はみんな読んでるよ」



ノンコ「男子はゲーム、女子はスマホのコミュニケーションが娯楽の中心に移っちゃったのね。お母さん大ショックよ」

あすか「うーん、確かにな。でもアニメ観る子ならいるんじゃない?」

ノンコ「それがね、シャフトのアニメはどうだとかマッドハウスは原作改変うまいとかI.Gは新攻殻で終わったとか、そういう業界話にはやたら詳しくて、普通にのんびり楽しく観るってかんじじゃないの」

あすか「かわいくないなあ」

ノンコ「さらには声優さんが可愛いかどうかとか、なかなか厳しいわよ」



あすか「どーすんの?漫画読まないってことは描かないってことだよねつまり」

ノンコ「そういうことね。読む子はスマホやタブレットで電子書籍を読んでるわ。描く子は漫研の部誌に載せるんじゃなくて一人でコツコツやってるみたい」

あすか「そういう子勧誘するのは…」

ノンコ「今は難しいわね、ネットで情報拾うから、どこの出版社に送るとか、ウェブ連載とか、いろんな表現方法が分かってる子たちだから」



あすか「でもおかあさんとこの漫研って…」

ノンコ「描くより語るほうが多くて、少年漫画派と少女漫画派に分かれちゃってるわね」

あすか「…ダメじゃん」

ノンコ「少年漫画は女子も読むけど、少女漫画は女子しか読まないのがうちの現状」



ノンコ「あすかちゃん、池袋の乙女ロードとか行ったことある?」

あすか「あるけど、アニメイトじゃブックカバーがメインの買い物だよ」

ノンコ「お母さん普通に少女漫画で育ったから、イマドキの子の好きなジャンルほとんど分からないのよ」

あすか「訊いてみたら?」

ノンコ「訊いたけど返ってきた答えはわけが分からないのよ」

あすか「私だってイマドキの漫画より昔の読むことが多いよ。だけど流行ものも一応目は通すよ。勉強したら?」



あすか「今、私の学校ではやってるのは『進撃の巨人』と『暗殺教室』なんだけど」

ノンコ「どっちもタイトルが恐いわ」

あすか「そこから躓いてるのね」

ノンコ「だって物騒じゃないの」



あすか「アルフレッドって少女漫画好きだよね」

アルフレッド「イマドキのではございません。わたなべまさこ氏や牧美也子氏といってもイマドキの子は知らないと思います」

あすか「どうしたら漫画の面白さを知ってもらえるかな?」

アルフレッド「漫画の描き方の解説書でも紹介なさればいいのでは?カッパブックスで手塚治虫氏が出していたような」

あすか「うーん」



ノンコ「困ったわね、この代で漫研潰すのはつらいわ」

あすか「安易なドラマ化映画化で原作の人気落ちるのもイヤだし、編集が『アニメ化ドラマ化しやすい作品描け』って漫画家に迫るのを想像するのは私もつらい。だけど、そういう裏事情で漫画から離れちゃう子もいるかもね。お母さん、いっそ漫研潰しちゃったらどう?部員の誰も漫画描かないんでしょ」

ノンコ「ああ~ますますつらい」



後日。


あすか「結局、どうなったの?」

アルフレッド「『漫画研究部』は男子を部長とする『漫画・アニメ研究部』と女子を部長とする『少女漫画研究会』に分裂してしまったそうです」

あすか「あちゃー」


ノンコさんはどっちの顧問やるんでしょうね?


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