注意


ここから先は私の勝手な創作になります。


アプリとは関係ありません。


苦手な方はここでお戻りいただけますようお願いいたします。


尚、主人公は「初音」にしています。


今回は最近はやっている西行さん祭りに勝手に乱入しちゃいましたwwww


で、完全オリジナルではなくてお友達の更紗さんの素晴らしすぎる小説に感銘を受けて書いたものです。


この場をお借りして更紗さん許可ありがとう♪


それから、なんだかどうしようもなくなってますがすみません<m(__)m>










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目を覚ますと私は暗く、ひんやりとした場所に寝かされていた。


見覚えのない部屋。
否、部屋と呼ぶにはあまりにも何かが違う。


まど一つない密室。


例えるならそう…いつかドラマで見た、地下室。
被害者が閉じ込められていた監.禁場所によく似ている。


あまりにも嫌すぎる例えだった。


(ここは…どこ?)


体が重い。
頭がうまく働かない。


重たい体を無理矢理起こすと、左手首を何かに強く引かれる感覚があった。


しゃらん、と金属音がする。


どうしてこうも嫌な予感は当たるのだろう。


手錠、だった。


寝かされているベッドのベッドボードから、鎖が伸びている。


それだけでも私の恐怖を煽るには十分すぎたけれど…。


明度に少し慣れてきた瞳で見回すと、あたかも実験の最中であるかのように瓶やら乳鉢やら、薬草やらが机の上に置かれているのが目についた


(薬草……)


薬を扱える人なんて、この時代でも元の時代でも限られてくる。


少なくとも、この時代で薬を作れる人を私は一人しか知らない。


(…西行さん)


その名前が頭に浮かぶと、やっと記憶がつながった。


更紗さんの噂を聞いてから私は西行さんと距離を置こうとしていて。
具合が悪いからとお茶もお菓子も断っていたら、「それはいけませんね」と西行さんが心配そうに眉を顰め。
なぜか首元に手が触れたと思ったと同時に、私は意識を奪われた――――


更紗さんのときとは違う。


清盛さんも家盛さんも、出立したばかりでひと月は帰ってこないと言っていたのを確かに覚えてる。


(逃げなきゃ)


あれからどのくらいの時間がたったのか、なぜ私なのか…なにもわからないけれど、本能が警鐘を鳴らしていることだけは間違いなかった。


「っ…」


力いっぱい左腕を引く。
けれど手錠はびくともせず、それどころか逆に擦れて手首に痛みが走った。


頭が真っ白で叫びたい衝動に駆られたその時。


ぎいぃっと扉を開く音に、私は硬直した。


「目が覚めましたか?」


灯りをもって入ってきたその人はいつも通り、柔らかく笑っていて。


その笑顔に予想が正しかったのだと、私はいやおうなく確信させられた。


「西行さん…」


西行さんは笑みを浮かべたまま、私の隣に腰掛ける。


「あの…ここはどこですか?」


「私の隠れ家の一つです」


「隠れ家…」


「ええ。誰一人として知らない場所です」


つまり仮に清盛さんたちが戻ってきたとしても、ここが見つかる可能性は低いということ。


背筋がぞくっとした。


「どうして私がここに?」


「あなたがご自分で具合が悪いとおっしゃったのですよ。覚えていませんか?」


「…それが、記憶が混乱していて……」


言葉を選びながら、少しでも情報を引き出せるようにそれだけを考える。
心を乱すようなことを言わなければ、おそらく直接的な害はない。


西行さんは私の言葉にふふっと笑った。


「強い薬をのんでますからね。仕方ないでしょう」


「…それから……」


「どうかしましたか?」


「この、左手に繋がっているのは…?」


顔色をうかがいながらおずおずときいてみたけれど、さしあたり気に障った様子はなくほっとする。


「……あなたのためです。副作用で暴れておちてしまわないためですよ」


あからさまな嘘を平然とつきながら、笑顔を崩さない西行さんに鳥肌が収まらない。


私の態度を病に対する不安ととったのか、西行さんは優しい笑みを浮かべてそっと私の髪を撫でる。


慈しむように。


壊れ物を扱うかのように。


いとおしそうに目を細めて。


「…大丈夫です。すぐに治りますし落ち着いたら外して差し上げます」


西行さんは、更紗さんの身に起きたことを、私が知らないと思っているのだろう。


試作が弱いから量を増やすと言っていたことも、あの独占欲も、きっとばれていないと思ってるんだと思う。


もともと体調なんて悪くない。


悪くなっているとしたらそれはたしろ西行さんのせいなのに。


私の考えなどお構いなしで、西行さんは持ってきたお盆から、グレイビーボートのような形の容器を持ち上げ、私の口元へと近づけた。
もう片方の手はいつの間にか私の腰に回っている。


「さあ…どうぞ」


この時代の薬特有のにおいがした。


このタイミングで出される薬を進んで飲めるほどの勇気は私にはない。


「…初音さん」


西行さんの声がわずかに低くなった。


少しばかりの鋭さを秘めた瞳が、私を射抜く。


逃れられない。
漢方薬の本来の効き目が出るまでには、どんなに早くても1か月近くかかるはず。
だったら、ここはおとなしく従って機を待つべきだとそう思った。


覚悟を決めてわずかに口を開くと、苦みの強い液体がゆっくりと口腔内に注ぎ込まれる。


焼けるような熱さとむせ返るような苦みに顔を歪めながら飲み干すと、西行さんは優しく微笑んだ。


でも、その笑顔さえすぐにぼやけて見えなくなる。


西行さんの指が、私の唇をぬぐった。


その手が冷たくて気持ちよくて。


西行さんにすがるように私は目を閉じた。


「ふふふ……更紗さんのときと違ってあなたに助けはきませんよ」


西行はそっと初音の身体を横たえる。


「あの方とよく似た彼女が手に入るのならそれが一番だったのですが」


西行の手が、手錠がすれて赤くなった初音の手首をそっと撫でる。


「私の手であの方をつくってしまいましょうか」
















どれくらい時間がたったんだろう。


日の光さえ入らないこの部屋では時間の感覚さえおかしくなる。


西行さんが1日2回、食事と薬を運んできているのだとしたら、今日で10日になる。
ベッドサイドにつけた傷だけが外界を忘れないための道具だった。


幸いなことに薬はまだ効き始めていないのか、特に身体におかしなところはない。
そもそも何の薬かわからないからきづいていないだけかもしれないけれど。


ただ、一つだけ気になるのは西行さんの言っている言葉が、日に日にわからなくなってきていること。


「巳船からの差し入れですよ」
「今日は義朝さんにお会いしましたよ」
「後白河天皇の所へ行ってきますね」


巳船さんって誰?
義朝さんってあの、歴史上有名な義朝さん?
後白河天皇って、私、そんな時代に生きてたんだっけ?


思い出そうとするたびに頭がひどく傷んで、西行さんがそっとなだめてくれてやっと落ち着くことができる。


西行さん。


西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん西行さん


どうしてだろう。


頭の中が西行さんのことでいっぱいになりかけている。


私は西行さんのことが好きだったのだろうか?
それとも苦しい中で手を差し伸べてくれるから、ただ頼ってるだけ?


わからない。


あれ?


そもそも私、どうして外界を忘れちゃいけないんだっけ?


混乱する。
頭が割れるように痛い。


痛みに耐えきれず頭を抱えていると、ぎいぃぃっと扉が開き、いつものように食事と薬を持った西行さんが入ってきた。


「初音さん、体調は、」


途中まで言いかけた西行さんは、私の様子を見てとったのか盆を脇に置き、そっと頭を撫でてくれる。


「無理に思い出さなくていいんですよ」


ほんのりと漂う香の香りに安心して力を抜く。


「飲めば楽になりますから」


優しく微笑んだ西行さんは私の手に薬を持たせ、そっと手を添えてくる。


いつものように薬を口元まで持って行ったその時。


違う。
飲めば飲むほど苦しむだけだ。


声が聞こえた。


誰の声かわからないけど、とても懐かしい、私をいつも助けてくれる人の声。


たすけて、くれるひと…?


たすけてくれるのは、さいぎょうさんじゃないの?


でも言われてみればそうかもしれない。


薬を飲むたびに、黒い闇にとらわれて身動きができなくなって気持ち悪くなっているような気がする。


「初音さん?」


固まってしまった私を西行さんが訝しげに覗き込んだ。


「…のみたく、ないんです……」


「…急にどうしたんですか?」


「薬を飲んで、目が覚めた時…暗い部屋に一人で、見えないはずのものが…見えて……どんなに、不安になるか、わかりますか…?」


「初音さん…」


そっと抱き寄せられる感覚に安堵と、違和感を感じる。


私が本当に必要としているのは誰…?


きっといま目の前にいる人ではないと思う。


それでも、この苦しさから恐怖から逃れる術がほしくて。


「……一人にしないで、ください」


気づいたらそんな言葉を紡いでいた。


頭の上で西行さんがふふっと笑う。


「清盛さんじゃなくて、いいんですか?」


清盛さん?
清盛さんって………?


久しぶりに聞いた名前……そんな名前、西行さんは1回も口にしたことがなかった。


それでもなんだかとっても懐かしくて、忘れちゃいけない名前のような気がする。
他の何を忘れても、忘れちゃいけないって、根拠はないけど心がそう言ってる。


「少し、意地悪をしすぎましたね。もうお薬はやめましょうか」


清盛さん…清盛さん?


ああ、………髪が黒くて、お昼寝が好きで、釣りが好きで、ぶっきらぼうだけど優しくて、いつも私を助けてくれる。
――大好きな人。


やっぱり違うんだ。


私が好きなのは西行さんじゃない。


私が好きなのは、私が会いたいのは……。


そう思ったらひとりでに涙があふれ出た。


頭を撫でていた西行さんはそのまま私の頬を撫で、指先で涙を掬い、美しく微笑む。


私は、ただ清盛さんに会いたくて、逃げる機会を見つけたくて、西行さんの言うことを聞いていただけ。


いつの間にかそんなことも忘れてた。




この暗闇から。


この偽りの優しさから。


いつになったら抜け出せるのかわからないけれど。


それでも私はあなたのことが好きだから。


いつかまた、日の光の下であなたに出会えるように。


ここで、この人の腕の中で、あなたを思い続けてもいいですか……?










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今回、あえて西行さん側の心理描写をまったくいれずにやってみましたwww


たまには完全に私視点で書いてみたかったし、心理描写ないほうが何を考えてるかわからなくていいかなと思いまして。




あとは、私今、リアルに「優しくなろう月間」でして←は?って感じですよねwww


下手に西行さんの心情書くと、擁護が入りそうな気がするんです。


基本的には私も間違ったことは間違ったことで、1番悪いのは本人って考え方なんですが。


例外がないとまでは言いませんが…。




…ってあまり好きじゃないのでここで私の思考を語るのはやめときますwww




お話のことにもどりますが、なんだか書いてたらどんどん話が違う方向に行ってしまって、初めに考えてたのと全然違う汗




気分悪くなった方がいらっしゃったら本当にすみません<m(__)m>