1年前のガンバと同様にJ2最強戦力ながら苦戦するジュビロ磐田の現状~京都サンガ戦レポート【J特】 | ヒロ・ゴラッソ

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 今日からW杯もまだ終了していないのに天皇杯にJリーグ勢が登場するという、いかにも日本はベスト4に進出しないという年頭に基づいたスケジュールで天皇杯2回戦で、我等がガンバ大阪はJ3のツェーゲン金沢と対戦します。数年前までホーム開催の1試合を金沢で毎年開催していたガンバがツェーゲンの存在により批判も出て来て金沢開催がなくなった経緯から、ある種の因縁もある対戦ですが、万博での開催なのできっちりと勝利してもらいましょう!!僕は行けませんが、皆様応援お願いします☆


J2降格したジュビロを観る意味


 さて、W杯も開催中でJ1リーグは今も中断中。先週は西京極で行われたJ2リーグ前半戦最終戦となる第21節・京都サンガVSジュビロ磐田を現地観戦してきました。


 目的は①Jリーグを観たいから。②J1が再開したらJ2観戦の機会がないから。③1年前のガンバのように代表クラスのメンバーが多くいながらJ2降格したジュビロの現状を確認したかったから。④2006年のドイツW杯惨敗後にサッカー人気が低迷して日本サッカー界にあって、中村俊輔と共に長らく欧州でプレーした松井大輔を観たかったから。

 ④の松井大輔については4年前から当ブログを読んでいらっしゃる方はご存じのように、彼のプレーは鹿児島実業高校時代から好きで、南アフリカW杯でのプレーも凄みを感じさせて高評価していたので察しがつく、もしくは僕のブログ構成上でも好きなタイプの選手だろうと想像がつくと思います。かくして、彼のコンフィットシャツを購入したのであります。ちなみに、ガンバがアウェイ戦で”アシノミクス”なる造語を作ったのと同様に、J2降格4年目の京都でもホームサポーターがジュビログッズを購入する姿は多かったです。ガンバほどではありませんでしたが。


 

当日はお化けのイベントがあり、「あなたもお化けになれる」なるグッズも多々販売されており、写真のような”お化け行列が西京極のスタジアム周辺を歩いて盛況でした。

お化け達にはほどほどに、ケバブを購入してマッチデープログラムなど読みながら試合観戦に入りました。



豪華メンバーながら主導権を握れ切れずも、ザックジャパン最良FW前田の2ゴールで快勝。


肝心の試合ですが、まずメンバー構成。残念ながら元ガンバ戦士である京都サンガMF横谷繁、ジュビロ磐田CB菅沼駿哉、GK藤ヶ谷陽介の3人はベンチには入ったものの、出場機会なし。3人共にレギュラーを務めた時期はあったものの、チームが期待する結果を残せずに現状は厳しい立場になっております。


 そのメンバー構成はジュビロを軸に見ますが、この日もドイツ2部のカールスルーエから正式オファーを受けてから定位置を失った格好の山田大記はベンチスタートだったものの、ブラジルW杯メンバーだったDF伊野波雅彦や、同予備登録メンバーのSB駒野友一、2年連続J1リーグ得点王となり、ザックジャパンで最も長い期間1トップしてプレーしたFW前田遼一といった近年の日本代表メンバーや、南アフリカW杯で大活躍したMF松井大輔、この日は欠場したもののJ1でもJ2でも実績を残すFWポポというJ1でも中位以上クラスの豪華メンバーに、経営規模ではJ2クラスの大分トリニータを2008年にナビスコカップ優勝とリーグ4位に大躍進させたペリクレス・シャムスカ新監督が指揮をとるJ2とは思えないネームバリュー。そんな彼等がJ2では湘南ベルマーレの快進撃が21戦20勝と凄まじいとはいえ、昨季のガンバ同様に平均勝点2前後で終始しているのは何故か!?を、J1経験も豊富な京都サンガを相手にしたアウェイ戦という程良い物差しとして観てみました☆


 キックオフからジュビロはアウェイながら主導権を握って攻勢を仕掛けました。CBコンビがボランチもできる藤田義明と伊野波である事からも理解できるように、最終ラインからもしっかりとパスを繋ぐ意識を浸透させたい意向が感じられました。しかし、ガンバ同様に多額の移籍金を払って獲得した日本代表DF伊野波はビルドアップでのミスが多く、ロングフィードにも精度はもちろん弾道の遅さを観てもセンスを感じさせるモノはありませんでした。昨季J1で残留争いをする前にあっさり降格してしまう中でも先発メンバーから外されたり、ポジションがCBやボランチと定まらなかったりでフィットしきれない状態は今も続いているように見受けました。


 試合の方は24分、ジュビロは右サイドでワイドで受けたぺク・ソンドンがドリブルで中へキープしてタメを入れながら外側を追い越した駒野を使ったシンプルながらスピーディなサイド攻撃から駒野のピンポイントクロスがニアサイドでマークを外した前田へ。難なく頭で押し込んで先制


そして、監督交代で揺れている部分もあった京都のメンタル面を突いて即座に追加点も手にします。

28分、右CKからファーサイドで藤田が競ったボールはゴール前至近距離への鋭い折り返しとなり、京都DFがオウンゴール。0-2。


しかし、ここで課題がまた失点という目に見える形で露呈。

32分、自陣低い位置で伊野波がCBパートナー藤田への不必要で不用意なパス。受けた藤田が山瀬に奪われ、そのままシュートを許し、そのシュートに対して伊野波は準備不足もあってクリアミスでボールはゴールへ。1-2。山瀬のゴールとなったものの、記録だけでなく、得点直後という時間帯含めて失点経緯すべてがオウンゴールという軽率なミスがCBコンビ双方が起こすという部分にJ2降格へ至った負の要素を感じました。


それでもこの日のジュビロからはあくまでもサイド攻撃の重要性を語るように、右サイドからの鋭い攻撃でFKを獲得し、43分にMF小林裕希の左足でのキックからファーサイドで前田が巧みに押し込むヘッドを決め、前半を1-3折り返しました。



後半に入り、選手交代と配置転換により、開始早々に左サイドで受けた京都・MF山瀬がまだまだ代表クラスを感じさせる縦への推進力溢れるドリブルからスピードに乗りながら超絶左足クロスを、ゴール前でマークを振り切った元ガンバのエースFW大黒将志へ合わせて2-3。ジュビロからすればDFのマークがキックオフ直後だった事もあってルーズだった事を反省すべきでしたが、山瀬と大黒の個の能力の高さを称えるべき得点でもありました。


 以降の試合の進行はやや京都ペースになったものの、最終的には京都にシュートを5本しか打たせなかった守備は評価に値すると思います。特に試合終了間際に大黒に抜け出されながらも、W杯準決勝のオランダ戦でアルゼンチンのマスチェラーノがロッベンに抜け出されながらも渾身のスライディングタックルで失点を防ぐプレーに近い伊野波の失点回避のファインプレーは鳥肌モノでした。


 逆に攻撃面では山田の後半途中からの投入とい豪華メンバーの起用法という選択肢やぺクが脚を攣るぐらいに動き回ってはドリブルで仕掛けまくって鋭いシュートを連発するものの、シュートは8本に留まるというのは課題でしょうか!?それでも山田のジュビロ最終戦を観れたのはニュートラルなサッカーファンとしては満足でした、と言って試合詳報を締めましょう。


選手の特徴を活かしたスピーディーなサイド攻撃の分厚さ

~1年前のガンバとの共通、相違する課題と収穫


 ポゼッションサッカーとしては機能しなかったものの、駒野がいる右サイドでの分厚いサイド攻撃は、エリア内でクロスに合わせる技術では日本人トップと言えるFW前田の特徴とも相性抜群。ガンバ同様にJ1昇格後にも主導権を握れるか分からないため、ポゼッションよりもサイド攻撃とクロスに分厚さとスピード、迫力を見せている事に”J1仕様のチーム作り”を意識している点に好感が持てました。

 駒野のいる右サイドは先制点に代表されるように、サイドMFとの連携によるシンプルながら確実性の高いサイド攻撃、左サイドでは左SB宮崎智彦がガンバで例えると下平匠のようにキック精度に特徴がある事と、山田や山崎といった右利きのサイドMFを活かしてサイド起点のビルドアップから組み立てながらドリブルやワンツーから切れ込みや宮崎のアーリークロスなど、両サイドで違う手法を使ったサイド攻撃のパターンも良い特徴だと感じました。


 また、ジュビロは左SBを固定できずに苦しみ、今季は鹿島アントラーズへ移籍した山本脩斗の流出と共に宮崎がレギュラーに定着しているようですが、この日訪れたアウェイ側ゴール裏に宮崎のユニフォームを着ていたサポーターが多かったのもサイド攻撃をチームの武器としてサポーターも捉えているのかなと思った次第です。


惰性のポゼッションサッカーと個に頼ったカウンターでJ2を”優勝してしまった”昨季のガンバとは違った現実を直視したベースの構築は今季序盤戦での不振からしっかりと軌道修正できた要因となっているのではないでしょうか!?


J2降格の最大の敗因=リーダーの不在

~松井が”ルマンのソレイユ”から”磐田の太陽”へ

 

 ただし最も大事な安定したプレーを引き出すための精神的支柱となるリーダーが不在な点がJ2降格を招いたように見受けました。代表経験豊富な前田、駒野の重鎮は自ら周囲を鼓舞するような積極的に声を出すタイプではなく、伊野波は加入1年半でもチームにフィットできなかったり、ポジションが定まらないので自分の事で精一杯という状況は今も変わらず。山田が若くしてキャプテンマークを任されて失敗に終わったものの、彼が主将を担うのは自然な流れであったように思えます。


 そんなリーダー不在のチームに今季から10年ぶりにJリーグへ復帰したMF松井がいきなりの主将就任。つまり、クラブもリーダー不在を感じていたからこその人選なわけですが、豊富な欧州リーグや日本代表での経験だけでなく、冗談好きで関西出身の松井が明るい雰囲気をもたらし、フランスリーグ在籍時代は”ルマンのソレイユ(太陽)”と言われた彼が”磐田の太陽”となる事で徐々にチームはまとまりつつあるようですが、この日の2点リードの直後に失点を喫する部分などはメンタル面での課題も感じさせます。


 正直言って、現在の松井は全盛期から衰えも感じますし、まだジュビロに今後ずっといる事もないだろう事も予測されるだけに、彼がいる間に司令塔となるMF小林裕希あたりがもっとリーダーシップを発揮できれば良いと思うのですが・・・・。そもそもボランチが補強ポイントのようにも感じるので、新外国人チンガにも負けずに小林がポジション争いだけでなく、新主将として来季J1で迎えられるぐらいの活躍を見せる事がJ1昇格後の躍進に繋がるのではないかと思います。


以上、

1年前のガンバと共通する課題もあるものの、ジュビロの方が現実を観ていると感じましたが、ジュビロサポーターの方にコレを読んでいただきたいのですが、いかがでしょうか!?


サプライズだったシャムスカ監督のファンサービス


 サプライズだったのは結果的にこの試合後にドイツに渡欧した山田のJリーグ最後の試合を観れた事でしょうか!?確かにそうでしたが、それ以上だったのはシャムスカ監督にサインをもらった事です。本当は松井にもらいたかったのですが、「ダイスケムリデス」と監督自ら仰っておられました。代表クラスの選手が揃うジュビロはJ2のアウェイ試合で人気でしょうが、この日ファンサービスに応じたのは監督のみでした。仕方ありません。19時キックオフでバス移動で静岡県・磐田まで帰路に着かないといけませんので。


シャムスカ監督、有難うございました☆

そして、監督の通訳様、監督以上に端正なルックスで、監督にファンサービスに対応させるなど心身共にイケメンです☆




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