Jリーグ第14節、ガンバ大阪VS浦和レッズ【J特】 | ヒロ・ゴラッソ

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G大阪、またも後半ロスタイムに…合宿効果なし Jリーグ

ガンバ大阪1-2浦和レッズ

【ガンバ大阪】佐藤(15分)

【浦和レッズ】原口(29分)、梅崎(92分)

安定したポゼッションで支配したものの、フィニッシュは1人で10本のシュートを放ったパウリー二ョ頼り!?シンプルにシュートで終える攻撃が多くなったのは良かったが・・・

ガンバ大阪 (Jリーグ第14節、VS浦和レッズ)

11パウリー二ョ 20佐藤晃大
14倉田秋 10二川孝広
13寺田紳一 17明神智和(CAP)
4藤春廣輝 27内田達也
3金正也 2中澤聡太
  29木村敦志  

【選手交代】HT、MF10二川孝広☛MF7遠藤保仁

       72分、MF14倉田秋☛MF6横谷繁

       86分、MF10二川孝広☛FW37李昇烈

【ベンチ入り】GK1藤ヶ谷陽介、DF15今野泰幸、MF23武井択也、25阿部浩之


  短期キャンプを経ての再開初戦!!キャンプ不参加の代表組はスタメン外れ・・ラフィーニャがベンチ外に。
 W杯予選で中断され、3週間ぶりのリーグ戦となり、その間はナビスコカップの予選免除とACL敗退で空いていたガンバ。石垣でミニキャンプを行なって強化に努めた。そして、そのキャンプに代表不参加だった遠藤・今野はスタメンを外れ、あくまで”キャンプの成果を見せる”布陣を選んだ。遠藤のボランチには寺田を、今野のCBにはジョンヤを起用してスタートした一方、出番の減っていたFWラフィーニャはベンチからも外された。

【相手チーム状況~浦和レッズ】
 今季からサンフレッチェ広島に流動的な攻撃サッカーを浸透させたミハイロ・ペトロビッチ監督を招聘し、昨季最後まで残留争いした悪夢からの脱却を狙う、未だに日本NO1の環境動員・収入を誇るクラブ。広島で同監督の下でプレーしたMF柏木陽介やDF槙野智章、同監督の師匠であるオシムチルドレンのMF阿部勇樹といった選手がベースとなるセンターラインを構成しているのが強みであり、志向するスタイルがまだ浸透せずとも結果を上手く引き寄せている。現在リーグ5位。3-4-2-1のシステムも有名だが、5バック気味に守ってカウンターを狙う事も多い。
【マッチレポート】 
 激しい雨の中でもキックオフ10秒でCK獲得したようにガンバが主導権を握る。
特にパウリー二ョの動きが相変わらずのキレキレで、ガンバはボールを奪えばパウリー二ョを探して起点を作り、そこからシンプルにワンツーなどを絡めてパス3本以内にシュートまで行くという速い攻撃を志向!!
 2分に、上記のようなパウリー二ョが自ら起点になりながら強烈なミドルシュートがバー直撃した場面もそんな感じで、直後にパウリー二ョ自ら高い位置でボール奪取しての攻撃も頻発するなど、彼1人で攻撃を牽引していた。

 遠藤という大黒柱を欠いている状況で、外国人FWを活かす戦略は理に叶っているとは思いました。ただ遠藤に替わってボランチで起用されたのはアナウンスがあった二川でなく、寺田。サポートの位置の角度のつけ方が悪く、バックパスや横パスを上手く繋げたり、テンポを出せず。コレが速い攻撃でフィニッシュまで行けなかった時の2次攻撃以降の仕掛けに苦戦した理由でしょう。

 試合の方は15分に、ガンバが左CKからゴール中央で大きく競り勝った佐藤が頭で決めて先制。1-0。
 しかし、29分。ルーズボールが不運に相手のMF柏木に渡ると、1本の決定的なスルーパスをDFの間に通されてしまって原口にゴールを許す。1ー1。

 それでも前半はボールを支配していたガンバ。パウリー二ョ以外でも倉田はボールを持てば縦への推進力を発揮して自ら縦ドリブルや藤春の攻撃参加も幾度も施してチャンスメイク。ボールの持ち方やリズムが1本調子な面もありますが、攻撃は作っていた。
 そして唯一攻撃に変化を加えていたのが二川。彼にボールが渡った時にこそ、ワンタッチで裏へのパスが出たり、敢えてタメて相手を混乱させたりと”フィニッシュへのアイデア”となっていました。
前半終了間際には二川が相手DFライン裏でパスを受けて、エリア内に侵入し、折り返しに佐藤が合わせたヘッドがポストを叩く決定機もありましたが、スコアは動かず。
 流れは良かった!!しかし・・・・


 まさかの交代策・・好調だった二川、倉田が交代。

なんとなんと・・・・唯一アクセントとなっていた二川が前半のみで交代。おそらく遠藤の投入なので、試合前から計算されていた交代だったとは思いますが、松波監督就任後、”寺田・倉田優遇起用”が続くのはいったいなんなのでしょうか?

 確かに遠藤がボランチに入ってビルドアップでスムーズな展開と、長短織り交ぜたパスゲームを作れるようになりました。
 しかし、二川がいなくなった事で、倉田・寺田・パウリー二ョの1本調子な仕掛けではミドルシュートに頼るのみ。就任後、事あるごとに「フィニッシュの質、アイデアが足りない」と発言する松波さんの言葉は何なのか?それを最も具現化している選手を冷遇して3試合もベンチ外にしたり試合にすら出さない。
 この交代後、鋭い攻撃がなくなったガンバにさらに難しい展開にさせたのは、またしても交代策。
縦への推進力となっていた倉田に替えて、横谷を投入。メッセージが伝わりにくいし、この交代により、ガンバの中盤の4枚が完全なアタッカーがなくなり、守備的になってしまった感覚がありました。

 この2つの交代があって、さらに最終局面への攻撃を仕掛けるコマが減った事でパウリー二ョはどんどん自分でミドルシュートを狙うだけの展開に。人数をかける攻撃を好まない彼を軸にするなら仕方ないけど、得点が欲しい時間帯にも可能性のない長いレンジからも何度狙うのか?

 迷う布陣にまださらに逆効果があったのはスンヨルの投入もか?

ロスタイムにそのスンヨルのエリアでマークが甘くフリーで前を向いた柏木が逆サイドへ左足アウトサイドで絶妙の浮き球スルーパスが通り、受けた梅崎が1回切り返して右足でGKを破ったシュートが決まって1-2。

スタミナ不足やら守備の脆弱さが原因と叫ばれますが、今日の敗因は監督采配でしょうね。「紙一重の勝負だった」と言う監督。なぜそれをモノに出来ないのか?そもそもプロスポーツの世界とは紙一重の勝負です!!このコメントは監督の限界を露呈し、自らの能力の無さを示した言葉だと思います!

では、最後に個人採点をお楽しみください☆
スタメン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
GK木村敦志5.5スーパーセーブも飛び出したが、何度も相手へプレゼントした足元でのプレイやスルーイングなど、藤ヶ谷以上に大失態も感じる・・

DF内田達也5.5慣れないポジションで上手く攻撃にもサポートに入っているとは思う。ただ攻撃参加のタイミングも1つ遅いし、決勝点の場面でもスペースを空けたりなど攻守両面でデリケートな部分で不足感を感じさせる。いっそ3バックにした方がイイ!!

DF中澤聡太5.5相手の攻撃を単発に抑える強気の守備で対応し、存在感を感じさせた☆

DF金正也5.0今季初のスタメン出場もアピール出来ず。そもそも最前線にスピード系を置く浦和に適した配置なのか?川崎戦のようにセカンドボール処理のためにアンカー起用する方がこの試合に限っては理に叶ってたと思う。

DF藤春廣輝6.0倉田とのサイド攻撃はパターンが少ないが機能していた。倉田がいなくなってからはサイド攻撃のバリエーションが著しく減った。

MF明神智和5.5要所のボール奪取で攻守を繋いだが、速いボールへのアプローチが少なく、攻撃への貢献も少なすぎる。
MF寺田紳一(86分まで出場)5.5柔軟なドリブルとパスで好機も演出するが、ワンタッチで出せるプレイをわざわざトラップするなど攻撃を遅らせるプレイも多い。

MF二川孝広(45分まで出場)6.0同じようなテンポ、リズムの攻撃が多い中で唯一変化を加えられる男は”違い”を見せていたが前半で交代。え???
MF倉田秋(72分まで出場)6.5縦への推進力を発揮して積極的にシュートも狙ったが少しバリエーションが少ないか?ただどんどんボールへの執着心が出てきてるので試合毎に成長を感じる☆


FWパウリー二ョ6.5惜しいシュートも多かったが・・。結局1人で10本のシュートを放つ。チーム全体で16本の中での際立つスタッツだが、強引に打ってるだけとも取れる場面も多い。とにかく周囲を信じないような印象を持たせる場面からのシュートが多い。動きのキレは抜群に良くて、守備でも効いているだけにもったいない!!もし彼の能力を最大限発揮させるなら、攻撃に人数をかける意味はない。3バックにして後ろに1枚追加して、攻撃は彼中心にすれば、今日の2失点のような柏木等相手の司令塔へのアプローチが遅れる後手の守備は起きない。それぐらい数的不利でも打開出来る能力は持っている。

FW佐藤晃大5.5パウリー二ョと同様に得意パターンが少なすぎる。彼をFWの軸にするなら、もっと彼を狙って長いボールを蹴る事も増やさないと。空中戦に限っては強さを発揮出来てるだけに。なぜ彼を起用してるかの明確なアプローチが少な過ぎる。動き出しが良いからチャンスに絡めているんではなく、ガンバの中盤の選手のレベルが高いからチャンスに絡めているだけな事をもっと自他共に認めるべき。



途中出場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

MF遠藤保仁(46分から出場)5.5代表の疲れも考慮か?後半のみの出場で軽快にプレイ。長短織り交ぜたパスワークでスムーズな展開力を発揮したが、フィニッシュへの絡みは少なかった。

MF横谷繁(72分から出場)5.0何のための投入だったか意図を感じさせず。投入直後からスローインからのボールをトラップミスするプレイが多かった。
FW李昇烈(86分から出場)短時間出場のため採点不可

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2011Jリーグ特命PR部員 hirobrown