CWC決勝、サントス側から観たプレビュー&サントス選手名鑑☆【J特】 | ヒロ・ゴラッソ

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 本日はクラブワールドカップ決勝ですね!!

もちろん、僕はテレビ観戦ですが、決勝のポイントを少し書いちゃいます☆


 僕としてサントスを応援しましょう!!ってキャンペーンでもしてるかのように、当ブログ内でサントスというチームや個々の選手を紹介・解説を行なってきましたので、やはり”サントス側から観た”ポイントにしたいと思います。


 やっぱりバルサはスペイン代表のエースである、FWダビド・ビジャが骨折しましたが、正直彼はレアル・マドリーとのクラシコでもスタメンから外されていましたし、今季はことごとく重要なゲームでスタメンを外れています。先日のアルサッド戦でスタメン出場したのも、逆に言えば”決勝はベンチスタートですよ”っていう意味でもあったと思います。

 以前にも書きましたが、現に骨折した場面では、1点リードした状況でのカウンターからのロングボールを処理して無理にシュートに行ったという点も、今季終了後にスペイン代表として出場するユーロ2012を踏まえて、バルサでもっと出場機会を得たい!重要なゲームに出たい!!次のクラブワールドカップ決勝に出たいっていう焦る気持ちから無理に行かなくてもいい場面でリスクを冒した結果での骨折だったと思います。


 実際、バルサにとってビジャの骨折は彼のキャラクターから来るチームメイトへの精神的なダメージはあるかもしれませんが、逆に「ビジャのために」と気持ちを高める方にプラスに作用するかもしれませんし、ことチーム力に関しては特にマイナス面になる事は全くといってないでしょう。元々スタメンで出る予定ではなかったので。

敢えて言えば、リードされた状態や同点のまま勝負のラスト20分ぐらいになった時間帯で”変化を付ける強烈なカード”がなくなった、という状態でしょうか??


 バルサはどこが相手であろうと、やるサッカーは不変であり、普遍。

ただ、ペップ監督の事なので、分析を重ねて、サントスの弱点となるエリアを起点・突破口として攻略をする事に主眼を置いては来るでしょう。そして、それはきっと柏戦でも露呈したサントス左サイドバックのエリアでしょう。


 柏戦では本職センターバックのドリバルをコンバートして起用してましたが、現在は怪我から復帰した36歳のベテラン左サイドバック=レオがこの決勝でスタメン起用されるか?どうかが検討されているようですが、彼の起用となれば、コンディションに不安を抱える事や、逆サイドのダニーロの攻撃性能をより活かしたいという考えがあるので、3バックの採用も考えられています。


 これには、先日の柏戦で露呈したアンカーに入ったMFエンリケの低調ぶりが原因でもあるでしょう。

本来は、このアンカー(守備的MF)に入るMFアドリアーノが来日直前のゲームで大怪我をして、今大会不参加になっていて、急遽、以前はジュビロ磐田でもプレーしたエンリケが入っているのです。従って、アドリアーノと比べて明らかに連携の面でも劣るゆえ、プレー範囲も狭く、彼の両脇を固めるMFであるアロウカとエラーノという実力者が、彼のカヴァーに追われて、攻撃に関わる回数が減り、攻撃の厚みを作れなくなってもいました。ジュビロ時代はレギュラーでもなかったエンリケにこのビッグゲームで、”バルサ一番の売りであるバイタルエリア”の管理を任せられるのか??ここが最も危険なポイントだと思います。


 上記のレオとエンリケの状態を踏まえて、ブラジルで実績ナンバーワンの名将ムリシ・ハマーリョ監督はサンパウロ監督時に全国選手権3連覇した時の3-4-1-2を採用するではないでしょうか?


 しかし、4-3-1-2でも3-4-1-2でもバルサに圧倒的にボールを支配されるのは確定してます。なんせ、ペップ・グアルディオラ就任後の3年半で、バルサは相手よりボール支配率を下回った事がありません。試合数にすれば約200試合に渡って、ボールを支配し続けていますし、今季に限ってはその支配率はさらに上がっています。


 なので、その点も含めて、サントスがボールを奪った時にどうボールを運ぶか?がポイントでしょうね。

バルサはボール回しも素晴らしいですけど、奪われた瞬間の守備・プレスがさらに絶品です。それも連動して1波・2波と来るので・・・・・

 ただ、それらは超前傾姿勢のプレスが基本になるので、そのプレスを交わせれば相手の数的有利になり、チャンスを作る事は容易です。


 つまりこのプレスの網を突破する事が問題です。


これには、ボール奪取後に、まずガンソを探す事が良いのではないでしょうか??ワンタッチパスの上手い彼にボールを預けて、スピードのあるネイマールにスルーパスが出れば・・・・成功頻度は低くなるでしょうけど、オフサイドかどうかのギリギリを狙うパスを繰り出すのと同様の意識でトライし続けるしかないでしょうね。

 あるいは、そっちを警戒させつつ、勝負どころで決定力のあるボルジェスに頼むか?


 いずれにしても、サントスの左サイドには相手の右サイドバックであるダニエウ・アウヴェスが切り込んできます。メッシも絡んで来る頻度が高いサイドでもあります。ボールを奪ってからアウヴェスの裏を付くネイマールには、相当な運動量が必要になりますし、場合によっては、レオがDFラインに吸収され、ネイマールが守備に追われ、ウイングバックのようになる可能性もありますが、それでもプレスバック後のスプリント力が発揮出来れば!!!いやしてくれるやろ、と!!!汗かき役を厭わない活躍をネイマールにはお願いしたいです!!


 そして、運動量が低く、波のあるガンソ・・・・


今日はガンソの当たり日である事を祈りましょう!!



サントス (基本布陣4-3-ガンソー2)
ネイマール ボルジェス
  ガンソ  
アロウカ エラーノ
  エンリケ(アドリアーノ)  
レオ ダニーロ
ドリバル エドゥ・ドラセナ
  ラファエウ  

今日はこっちか??



サントス (3-4-ガンソ-2か??)
ネイマール ボルジェス
  ガンソ  
レオ ダニーロ
アロウカ エラーノ
ドリヴァル エドゥ・ドラセナ
  ブルーノ・ロドリゴ  
  ラファエウ  

 サントスの攻守のポイントは、積極的に出てくるバルサDFダニエウ・アウヴェスとは逆サイドに当たる、ダニーロとエラーノによる右サイドでの攻防。二人ともボランチ・サイドバック・サイドMF・攻撃的MFとこなせるポリバレントな選手だけに、ここの連動性・連携をどう活かせるか??



 以上でしょうかね!!??

とにかく素晴らしい試合になることは必死でしょう!!楽しんで観たいと思います☆

以下は、以前に書いたネイマール以外の注目選手・監督の紹介です。宜しければ決勝前に御一読くださいませ☆


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春にCS放送日テレG+で南米王者を決める「リベルタドーレス杯」を観戦しました。決勝もホーム&アウェイで2試合行われるルールで、決勝トーナメントに入ってからの8試合は全部観れましたので、その辺りからご紹介したいと思います!!


 という事で、サントスは個性的な選手が多いので、個人から紹介して行きたいと思います!!



クラブワールドカップ参加の南米代表サントスの選手・監督・戦術面をご紹介します!!


 今年4月に低迷していたサントスを立て直すべく就任したのが、この

名将ムリシ・ハマーリョ監督。(発音はラマーリョでいいのか?)


名門サンパウロ指揮時、日本で言うJ1リーグであるブラジル全国選手権を2006年から3年連続優勝し、2010年にも名門フルミネンセで優勝してます。実に5年間で4度の優勝とは、まさにブラジル国内最高の監督とも言えますし、実際に昨年の南アフリカW杯後に代表から監督就任オファーを最初にもらった監督です。その時は断りましたが、こうして国内最高の実績を持つ彼も今まで獲得出来なかったリベルタドーレス杯優勝を成し遂げましたので、来年辺りに不振のブラジル代表マノ・メネーゼス監督の後任に就任すると個人的に思っております。


 彼のチーム作りは正直・・・ブラジル人にしては堅実・・・というか地味です。サントスのアイデンティティに合っているか?と言われれば合ってないんでは!?です。攻撃はクロスボールを多用してきます。例として、サンパウロの監督時は、現柏レイソルのMFジョルジ・ワグネルを起用していて、彼の左足のクロスを主要武器にしていました。確かに彼のキック力は精度抜群ですが、ドリブル突破はあまり期待出来ないもく、パサーやクロッサーなので、ブラジルのチームでは花型の2列目としては地味なタイプです。それこそ同じくレイソルで活躍してるMFレアンドロ・ドミンゲスのように、ドリブルもパスもシュートも出来る選手がいっぱいいる中で、敢えてジョルジ・ワグネルに頼るクロス攻撃を重視した。つまりドリブルや人数をかけての厚みのある攻撃というよりは、シンプルにクロスをあげてリスク回避の戦術を取る事で、攻守のバランスを良くする監督とも言えます。


 ただ、現在のサントスには長身FWがいないし、ネイマールという偉大なタレントがいるので、攻守のバランスをトリプルボランチにする事で取っている状況で、敢えてネイマールにはフォローを付けずに単独で突破出来るようにする速攻重視のスタイルですね!!


 そして、現在のセンターFWには元J2ベガルタ仙台で06年の得点王に輝いたFWボルジェスが点取り屋として君臨しており、彼が最前線にいます。彼もネイマール同様にスピードがあり、個人技に優れるストライカーです!!今季ガンバでプレーしたFWアドリアーノに近いタイプのスピードを活かした個人技を持つ選手です!!

 ただ、リベルタドーレス杯優勝時には、現在イタリアのジェノアへと移籍したFWゼ・エドゥアルドという選手が最前線のレギュラーとしてプレーしており、彼の移籍により、リベルタドーレス杯終了後、ブラジル全国選手権のために新加入したのがボルジェスです!!彼もムリシ率いるサンパウロでプレーしていましたし、今年も全国選手権で得点王になりました。今年はブラジル代表にも31歳でデビューしました。


 ですが、サントスにはネイマールとガンソという守備の局面でほとんど免除される選手が二人もいる状態での前線の構成で、ボルジェスもあまり守備意識が高くないのでチームとして機能してないようです。

 結局、全国選手権は、20チーム中の10位で終えたサントスですが、MVPにはネイマールが選ばれ、得点王はボルジェスが選ばれるなどしましたが、『個』が光るものの、チームとしては・・・?です。


 ムリシが監督に就任した時、チームはリベルタドーレス杯のグループリーグ敗退の危機に瀕してました。

守備悪いではなく・・実は得点も失点も入らない状態で・・チームとして全く機能してなかったです。さらに、当時のセンターFWゼ・エドゥアルドは全くゴールを決めれなかった。ただ、彼はチームプレーヤーで献身的にチャンスメイクもするし、ネイマールやガンソの負担も軽滅するぐらいによく貢献していたので、この辺りの部分をムリシが信頼して完全にレギュラーに固定して、最後までゴールはほとんどあげれなかったけど、優勝に貢献してくれました。そして、ネイマールの自由を約束してくれていました!!

 元々個々の技量が高かったチームがエドゥアルドを献身的に動かせる事で中盤と前線を上手く繋ぐ事でライン間の連携・連動を生み、チームとして戦えるようになってきたと言えます。中盤はエラーノ、アロウカと柔軟性や判断力が高く、幅を利かせられる選手が多いのでDFラインとは上手くやっていけますから。


サントス (基本布陣4-3-ガンソー2)
ネイマール ボルジェス
  ガンソ  
アロウカ エラーノ
  エンリケ(アドリアーノ)  
レオ ダニーロ
ドリバル エドゥ・ドラセナ
  ラファエウ  


 そして、ムリシのチーム立て直しに一役買ったのは、意外と!?ガンソの怪我による離脱かもしれません。中盤の選手でありながら、ネイマール以上に運動量が少なく、守備意識も少ない彼が決勝トーナメントに入って直後に怪我し、決勝の第2戦まで欠場することで、サントスは攻守のバランスを良く保ち、ネイマールという特大のタレントを最大限に引き出せていたと僕は考えています。現在は右SBに入るダニーロもガンソ欠場時は中盤でプレーしてましたので、アロウカやエラーノといった選手と共に、中盤は攻守両面でバランス良く、複数ポジション出来るプレー範囲の広い選手が占めていましたので、状況判断力に優れるチームになっていたと思います。


 おそらくこの時のチームこそがムリシの理想だと思うのですが、この辺りをどう調整してくるのか??ムリシの采配にはバルサのペップ監督以上に注目したいと思います!!


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☆サントス選手名鑑☆



 現在のブラジル代表のエース・ストライカーであるFWネイマールや、これまたブラジル代表の司令塔でもあるMFパウロ・エンリケ”ガンソ”もいます!!

 バルセロナの完成度の高さや、今が旬な強さや、魅力的なスタイルも然ることながら、あのブラジル代表のエースと司令塔がいて、しかも19歳と22歳という若さです。また、過去にもロビーニョやヂエゴという魅惑のアタッカーを育てた育成組織も持っているし、日本の三浦知良や前園真聖も所属したチーム。もっと言うなら、未曾有の大震災が起きた仙台に、2006年J2にいたベガルタ仙台にいて、J2得点王になったFWボルジェスも現在サントスで点取り屋として活躍していて、ブラジレイロン(ブラジル全国選手権=日本で言えばJ1リーグ)で得点王濃厚の活躍をしており、クラブワールドカップでも来日するのも運命的なものを感じませんか??

ブラジルのエースFWネイマール。

19歳にして違約金設定(移籍金)100億円で、年棒も16億円。

相手DFの股抜き・頭上を超して抜く・高速シザース(ボールをまたぐフェイント)などなどドリブル突破に多彩なアイデアを持つトリッキーなアタッカー。

すでに子供も生まれたけど、その子を生んだ女性とは別れている、というトラブルメイカーぶりも目立っていたけど、最近”大人”になってきた印象。

サンパウロ州リーグ、全国選手権、リベルタドーレス、代表戦合わせて今年80試合ほどの公式戦に出場している”セカイイチ忙しいサッカー選手”メッシと比較される事も多いけど、この”忙しさ”の部分ではメッシに確実に勝っている!!

 また、代表で活躍出来ないメッシとは違い、ブラジル代表もアルゼンチン代表と同じくらいチームが完成してない中でもゴールを量産している。現在代表戦14試合で8ゴール。

そして、実は先日の柏戦のゴールは、プロ入り99ゴール目でした☆

決勝で、プロ入り100ゴール目を!!!!☆


”諸刃の剣”でもある司令塔MFパウロ・エンリケ・”ガンソ”。

”リヴァウド2世”と言われるだけに精度の高いミドルシュートで得点力も持っている。

最大の武器は多種多彩なスルーパス。それもワンタッチ、ダイレクトで通してくるタイミングやキック種類の豊富さから来る精度の高いパスセンスはお見事であり、芸術的。

反面、アイドル=ネイマールよりも守備面でも攻撃面でもほとんど動かない。ボールは足元でしか受けない。サポート役の働きが大事になる選手。



 

ベガルタ仙台時代にJ2得点王になったFWボルジェス


 

MFアロウカは、リベルタドーレス決勝でネイマール、ガンソ以上に目立っていた!!また、アンカーでも、トリプルボランチ、ダブルボランチ、トップ下と中盤ならどこでもこなせる万能型。日本代表で言うと、MF細貝萌にに近いでしょうかね!?90分間フルにハードワークを絶やさず、自らボール奪取して、パスを散らす事もできるし、ミドルも強烈。ドリブルで持ち上がって迫力ある攻撃を仕掛けれる事も出来る今大会でサントスの中では一番注目するべき選手だと思います!!

MFダニーロは(左)、おそらく右SBとして起用されるであろう選手。サイドでのスピードとテクニックでの突破力はネイマール並のモノがあり、シュート力があり、ダイナミックなプレーをする20歳の若手。すでに大会後のポルト(ポルトガル)への移籍が決まってます。運動量も桁外れなスタミナを持っているんですが、本職ではないため、攻撃参加後の背後への守備意識が薄い部分は見受けられます。いわゆる”ブラジル人らしい”選手だと思うので、ブラジルサッカーの良い部分を楽しみたい方々は、この選手に注目です☆


そして、去年の南アフリカW杯でも主力としてプレーしたMFエラーノは、イングランドのマンチェスター・シティに高額で移籍した経歴など、経験豊富な30歳の選手です!!右サイドMFやトリプルボランチの右に入る事が予想されますが、状況によってポジションやシステム変更に上手く対応出来る選手であり、遠目からのFKを無回転で豪快に蹴り込める一撃必殺の”一発”を持っている選手でもあります。普段はチームに献身的な選手で、アロウカ等と共にバランスを取りながら、右サイドからの攻撃を作ったり、自ら仕掛けていく選手です。日本代表で言うと、MF長谷部誠に近いタイプではないでしょうかね?



 そして、このチームの柱は・・・

21歳の若き守護神のGKラファエウです!!

彼はハイボールにも強く、反射神経も鋭く、PKストッパーでもあります!!

ボールをキャッチングするか弾くかの判断力もいいしパーフェクト!!

もしかしたらネイマール等よりも、長年ブラジル代表でレギュラーになるのでは?という完成度の高いGKです。


 


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