サントスの紹介~監督・チーム戦術編~☆【J特】 | ヒロ・ゴラッソ

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昨日はクラブワールドカップ参加の南米代表サントスの選手について紹介しましたが、今日は監督と戦術面をご紹介します!!


 今年4月に低迷していたサントスを立て直すべく就任したのが、この

名将ムリシ・ハマーリョ監督。(発音はラマーリョでいいのか?)


名門サンパウロ指揮時、日本で言うJ1リーグであるブラジル全国選手権を2006年から3年連続優勝し、2010年にも名門フルミネンセで優勝してます。実に5年間で4度の優勝とは、まさにブラジル国内最高の監督とも言えますし、実際に昨年の南アフリカW杯後に代表から監督就任オファーを最初にもらった監督です。その時は断りましたが、こうして国内最高の実績を持つ彼も今まで獲得出来なかったリベルタドーレス杯優勝を成し遂げましたので、来年辺りに不振のブラジル代表マノ・メネーゼス監督の後任に就任すると個人的に思っております。


 彼のチーム作りは正直・・・ブラジル人にしては堅実・・・というか地味です。サントスのアイデンティティに合っているか?と言われれば合ってないんでは!?です。攻撃はクロスボールを多用してきます。例として、サンパウロの監督時は、現柏レイソルのMFジョルジ・ワグネルを起用していて、彼の左足のクロスを主要武器にしていました。確かに彼のキック力は精度抜群ですが、ドリブル突破はあまり期待出来ないもく、パサーやクロッサーなので、ブラジルのチームでは花型の2列目としては地味なタイプです。それこそ同じくレイソルで活躍してるMFレアンドロ・ドミンゲスのように、ドリブルもパスもシュートも出来る選手がいっぱいいる中で、敢えてジョルジ・ワグネルに頼るクロス攻撃を重視した。つまりドリブルや人数をかけての厚みのある攻撃というよりは、シンプルにクロスをあげてリスク回避の戦術を取る事で、攻守のバランスを良くする監督とも言えます。


 ただ、現在のサントスには長身FWがいないし、ネイマールという偉大なタレントがいるので、攻守のバランスをトリプルボランチにする事で取っている状況で、敢えてネイマールにはフォローを付けずに単独で突破出来るようにする速攻重視のスタイルですね!!


 そして、現在のセンターFWには元J2ベガルタ仙台で06年の得点王に輝いたFWボルジェスが点取り屋として君臨しており、彼が最前線にいます。彼もネイマール同様にスピードがあり、個人技に優れるストライカーです!!今季ガンバでプレーしたFWアドリアーノに近いタイプのスピードを活かした個人技を持つ選手です!!

 ただ、リベルタドーレス杯優勝時には、現在イタリアのジェノアへと移籍したFWゼ・エドゥアルドという選手が最前線のレギュラーとしてプレーしており、彼の移籍により、リベルタドーレス杯終了後、ブラジル全国選手権のために新加入したのがボルジェスです!!彼もムリシ率いるサンパウロでプレーしていましたし、今年も全国選手権で得点王になりました。今年はブラジル代表にも31歳でデビューしました。


 ですが、サントスにはネイマールとガンソという守備の局面でほとんど免除される選手が二人もいる状態での前線の構成で、ボルジェスもあまり守備意識が高くないのでチームとして機能してないようです。

 結局、全国選手権は、20チーム中の10位で終えたサントスですが、MVPにはネイマールが選ばれ、得点王はボルジェスが選ばれるなどしましたが、『個』が光るものの、チームとしては・・・?です。


 ムリシが監督に就任した時、チームはリベルタドーレス杯のグループリーグ敗退の危機に瀕してました。

守備悪いではなく・・実は得点も失点も入らない状態で・・チームとして全く機能してなかったです。さらに、当時のセンターFWゼ・エドゥアルドは全くゴールを決めれなかった。ただ、彼はチームプレーヤーで献身的にチャンスメイクもするし、ネイマールやガンソの負担も軽滅するぐらいによく貢献していたので、この辺りの部分をムリシが信頼して完全にレギュラーに固定して、最後までゴールはほとんどあげれなかったけど、優勝に貢献してくれました。そして、ネイマールの自由を約束してくれていました!!

 元々個々の技量が高かったチームがエドゥアルドを献身的に動かせる事で中盤と前線を上手く繋ぐ事でライン間の連携・連動を生み、チームとして戦えるようになってきたと言えます。中盤はエラーノ、アロウカと柔軟性や判断力が高く、幅を利かせられる選手が多いのでDFラインとは上手くやっていけますから。


サントス (基本布陣4-3-ガンソー2)
ネイマール ボルジェス
  ガンソ  
アロウカ エラーノ
  エンリケ(アドリアーノ)  
レオ ダニーロ
ドリバル エドゥ・ドラセナ
  ラファエウ  

 そして、ムリシのチーム立て直しに一役買ったのは、意外と!?ガンソの怪我による離脱かもしれません。中盤の選手でありながら、ネイマール以上に運動量が少なく、守備意識も少ない彼が決勝トーナメントに入って直後に怪我し、決勝の第2戦まで欠場することで、サントスは攻守のバランスを良く保ち、ネイマールという特大のタレントを最大限に引き出せていたと僕は考えています。現在は右SBに入るダニーロもガンソ欠場時は中盤でプレーしてましたので、アロウカやエラーノといった選手と共に、中盤は攻守両面でバランス良く、複数ポジション出来るプレー範囲の広い選手が占めていましたので、状況判断力に優れるチームになっていたと思います。


 おそらくこの時のチームこそがムリシの理想だと思うのですが、この辺りをどう調整してくるのか??ムリシの采配にはバルサのペップ監督以上に注目したいと思います!!


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 しっかし、チケットの売れ行きはイビツです。

バルセロナのブロックの準決勝と、そのバルセロナが勝ち抜き濃厚の決勝だけ全席種売れて、他は全然・・・。

Jリーグ優勝クラブが出場する試合は、サントスが入るブロックに入る事もあり、以前よりは両ブロックに温度差がないようになるであろうとも思われますが、このチケット代も、準決勝からは一番安い席種で9000円するんですよ!!それまでは5000円あればまずまずの位置から観戦出来るのに・・・。なのに、バルセロナの試合は完売で、サントスは・・・・・。どう考えてもメディアに流されてるとしか思えない!!


 ここ数年で世界最高の選手の称号を守り続けるFWリオネル・メッシもいるし、MFチャビ・エルナンデスやMFアンドレス・イニエスタを始め、FWダビド・ビージャ、FWペドロ・ロドリゲス、MFセルヒオ・ブスケス、DFカルレス・プジョル、DFジェラール・ピケ、GKビクトール・バルデス等、ワールドカップとユーロで優勝を果たしたスペイン代表もいっぱいいる。それ以上に世界一の美しいパスサッカーと下部組織からの強化・育成からず~っと継承されたクラブの哲学・スタイルも世界一でしょう!!


 でも、そこまで行かないまでもサントスにも、現在のブラジル代表のエース・ストライカーであるFWネイマールや、これまたブラジル代表の司令塔でもあるMFパウロ・エンリケ”ガンソ”もいます!!

 バルセロナの完成度の高さや、今が旬な強さや、魅力的なスタイルも然ることながら、あのブラジル代表のエースと司令塔がいて、しかも19歳と22歳という若さです。また、過去にもロビーニョやヂエゴという魅惑のアタッカーを育てた育成組織も持っているし、日本の三浦知良や前園真聖も所属したチーム。もっと言うなら、未曾有の大震災が起きた仙台に、2006年J2にいたベガルタ仙台にいて、J2得点王になったFWボルジェスも現在サントスで点取り屋として活躍していて、ブラジレイロン(ブラジル全国選手権=日本で言えばJ1リーグ)で得点王濃厚の活躍をしており、クラブワールドカップでも来日するのも運命的なものを感じませんか??

ブラジルのエースFWネイマール。

19歳にして違約金設定(移籍金)100億円で、年棒も16億円。

相手DFの股抜き・頭上を超して抜く・高速シザース(ボールをまたぐフェイント)などなどドリブル突破に多彩なアイデアを持つトリッキーなアタッカー。

すでに子供も生まれたけど、その子を生んだ女性とは別れている、というトラブルメイカーぶりも目立っていたけど、最近”大人”になってきた印象。

サンパウロ州リーグ、全国選手権、リベルタドーレス、代表戦合わせて今年80試合ほどの公式戦に出場している”セカイイチ忙しいサッカー選手”メッシと比較される事も多いけど、この”忙しさ”の部分ではメッシに確実に勝っている!!

 また、代表で活躍出来ないメッシとは違い、ブラジル代表もアルゼンチン代表と同じくらいチームが完成してない中でもゴールを量産している。現在代表戦14試合で8ゴール。


”諸刃の剣”でもある司令塔MFパウロ・エンリケ・”ガンソ”。

”リヴァウド2世”と言われるだけに精度の高いミドルシュートで得点力も持っている。

最大の武器は多種多彩なスルーパス。それもワンタッチ、ダイレクトで通してくるタイミングやキック種類の豊富さから来る精度の高いパスセンスはお見事であり、芸術的。

反面、アイドル=ネイマールよりも守備面でも攻撃面でもほとんど動かない。ボールは足元でしか受けない。サポート役の働きが大事になる選手。



 

ベガルタ仙台時代にJ2得点王になったFWボルジェス


 少し、大人げなく、感情的に書いてしまいましたが、どこへ行ってもバルセロナなこの空気はオカシイと思うので、賛同していただける方もいると思います!!コメントなどいただければウレシイです。


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