サッカーにおける「個」と「組織」の育成・強化 | ヒロ・ゴラッソ

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 よく巷の新聞、サッカー雑誌、書籍では

「南アフリカワールドカップ2010での日本代表は優れた「組織」で上手く対抗し、ベスト16入りした!しかし、今後の発展は「個」の能力のさらなる向上が必要不可欠だ」

などとよく書かれています。それはもちろん間違った見方ではないし、日韓ワールドカップ2002でベスト16入りした直後もよく見られたワード・文章だったので、今回もそういう風潮になる、と思っていたので不思議はないです。


 ちなみに、日韓ワールドカップ2002後の「個」の発展のためには、ベスト16進出で市場価値の上がった日本代表選手の積極的な海外移籍を推し進めた、というような事例や、フランスワールドカップ98の頃から問題提起されていた、「個人での局面打開をできる選手」(ドリブラータイプ)の育成が取り上げられていました。他にもストライカーの問題などもありますし、さまざまな切り口から若年層の育成の強化も施されてきたと思います!もちろんまだまだ未解決の問題も多いのですが。


 U-19日本代表を引っ張る宇佐美

優秀なドリブラーが勢ぞろいする育成年代の日本代表

 その中でも積極的な海外移籍や、個人で局面を打開する選手の育成については満点と言ってもいいくらいに成果があったと思います!!前者はこの夏の海外移籍選手の数も目に見えて増えていますし、ワールドカップ前からブンデスリーガでは日本人ブームのようなものもできつつありましたし。

 そして、後者の個人で局面打開できる選手については、南アフリカワールドカップまではそこまでこういったタイプの選手は少なかったですが、確実に育ってきています!!宇佐美貴史、香川真司、金崎夢生、宮市亮、宮吉拓実、原口元気などなど有り余るぐらい優秀なアタッカーが育ってきています!!香川はすでにドイツでインパクトを放っていますし、宮市はアーセナル入団が内定しているようですし、その他にも海外で大活躍する選手はこの中からも出てくるはずです!!

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 しかし、上記のようなタイプの優秀な選手が増えた一方、現在の育成年代では、日本サッカー急成長を支えてきた司令塔タイプの存在がほぼ皆無です。名波浩、中田英寿、中村俊輔、小笠原満男、小野伸二、遠藤保仁、中村憲剛などなど、代表に定着できなかったとはいえ、センスだけなら10年以上に一人の逸材と言われた磯貝洋光など、スター選手は司令塔だったはずの日本サッカー界に未来の司令塔はほぼ皆無。中村憲剛より年下で期待できるのは浦和レッズの山田直輝ぐらいではないでしょうかね。


 コレは、現代サッカーに司令塔が必要ない存在である、というのがどんどん進んでいることから全世界で起きている現象で、ブラジルサッカー界にもクリエイティブな選手の激減が起きているぐらいですから不思議ではないのですが、日本のサッカーをするためにはまだまだこういう「司令塔」タイプは必要ですし、いい意味で日本らしいサッカーを創造する「色」となっていると思います!!

 ですが、そういったタイプが消えつつあるのは、やはり育成のメソッドの変化というのが関係していると思います。やはり「個」だけを育成するのも限界があると思うので、どこかが優れてくるとどこかが問題が出てくると思います。

 簡単に取り上げると、個人局面打開できる選手は足元が上手く、抜群のテクニックとスピードがあるのが前提。小柄な選手も多い。こういった選手に対抗する守備陣には上背は要求されないことから、さきごろのU-19代表のセンターバックの身長が175cmぐらいの選手が出てきてしまう、というもの。また、ドリブラーがイニシアチブ(主導権)を握りはじめると司令塔は必要なくなってくる。などなどです。

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 育成で最も大事なのは?

 しかし、育成の本当に大事なことは選手個々の能力をあげる、っていうことではなく、その能力をどう活かすか?っていうことに現在は移行しつつあります。僕もコレに一番頭を使ってます。


 要するに、どれだけ凄い個人技を持っていても、それを活かせる場所がどこなのか理解できていないといけないし、それを周りの選手と相互理解してチームとして活かしていかなければ何も意味がない、と。そして、上記に挙げた優秀なドリブラー達にはこういった部分が一番足りないと思います。


 実際に練習で「今日は個人練習の日。明日はチーム練習の日」などとなるクラブや練習メニューはありますんし、常に「個」と「組織」は切り離せません。「攻撃」と「守備」が切り離せないのと同じように。


 日本人は相撲の影響からか?「白」と「黒」をつけたがります。野球でも勝敗がつくまで延長したりなどした時代もありましたし、サッカーでは引き分け制度ができるまで随分と時間がかかりました。


 その「白」と「黒」で喩えれば、「個」と「組織」は一方が「白」で、もう一方は「黒」となります。

「白」も「黒」という色は両方とも色彩を考えた上で非常に大事な基本となるイロです。


 サッカーに置いても「個」と「組織」はどちらかを優先して強化するものではなく、この「白」と「黒」両方を上手に使って育成・強化していかなければいけないし、実際にそれ以外に方法はありません。

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 「黒」の絵の具ばっかり塗って、乾いてしまったころに「白」の絵の具を塗っても変色はされません。

しかし、「黒」の絵の具に「白」の絵の具を混ぜることによって、「灰色」(ねずみ色)が生まれます!!


 つまり、僕の中では「育成」とは様々な絵の具を使って「変色」を生み出すことなのか?と考えているのが現状です。


 長くなりましたが、こういった育成の話を書くと、なぜかスッキリしました☆

読者の皆様方の御反応が宜しければ、定期的に書いていきたいと思いますので、最後まで読んでくださった方々のコメントをお待ちしております☆


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